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矯正治療後の咬合

2020-02-10 14:18:47 | Weblog
先月から今月にかけていろいろやることが多く、しかも寒いし、
またすっかり更新するのを忘れていた。

今回は症例を提示する 24歳の女性、主訴は咬合違和感
1年前に全顎的な矯正治療が終了したが、その後
かみ合わせの違和感に悩まれていたとのこと。
一見綺麗な歯並びで咬合も問題なさそうにみえる口腔内である。

矯正治療後、この様なかみ合わせに関する悩みをもつ方は比較的多いと思う。
場合によっては顎関節症状を発症する人もいる。
矯正治療は歯並びをきれいにするだけではない。
咬合の機能的な運動も考慮しなければならないが
動的治療だけでこれを達成するにはやはり困難ではないだろうか。
矯正治療を行う場合、マルタイもしくはインターディプリナリーにおいて
機能的なゴールをどのように見据えて、どう対処を行うか、
充分に考慮しなければならないと思う。
単に歯並びをきれいにすることが矯正治療ではないことを
受ける側(患者)も理解する必要があるし、歯科もその覚悟をもって
行わなければならない。

提示している症例は、一見問題なさそうにみえるが
問題がある咬合所見であった。いづれ顎関節にも影響が出てくる可能性が
充分に考えられた。そのため当院でルーチンに行っている方法で
主訴である問題はその日に改善させた。
安定確認後、こまごました問題に対して処置を行った。
何を考えどう行ったかは術後の写真で想像してもらいたい。