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維持孔付与もうやめて…

2016-11-17 08:47:37 | Weblog
だいぶ以前にも似たような記事をあげたことがあるが
適合不良や2次カリエス、根尖病巣の問題などにより補綴歯への再介入を行わなければならない時
補綴物撤去で難儀することがたまにある。だいたいこのような場合、支台歯に維持孔を付与している。
支台歯に維持孔を付与することは、フェルールが不十分な場合、補綴物の安定と維持を目的にしているものだが
なんらかの再介入が必要な場合、この維持孔にあわせた補綴物のため撤去作業が非常にめんどくさいことになる。
私見では、なぜフェルールが不十分であるか、何故クリアランスが不十分であるか、この問題を先に解決すれば
維持孔を付与しなくてもよい。治療時、処置を行っている1歯だけを考えて処置するから
維持孔をつけることになるのである。これはテクニックでもなんでもない。
1万歩ゆずって、どうしても維持孔をつけたいのであれば、せめて再介入が起こりにくい根管処置や
パッシブフィットな補綴と咬合状態にしてもらいたいものである。
ここ最近、数例このような維持孔が付与された補綴物の難儀な撤去に愚痴をこぼしたくなった、、

ちなみに鋳造支台と鋳造冠が一体型のいわゆるポストクラウンで補綴処置がされているものほどタチの悪いものはないが…