リキデンタルオフィス 医療関係者向けブログ

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幸運な日

2024-06-06 08:23:38 | Weblog


ここのところすっかり更新忘れていた。

さて 昨日は
とある事情で歯科界の重鎮のお一人である川村邦雄先生に会いに
滋賀県まで行ってきた。
川村邦雄先生といえば、川村泰雄先生・川村貞行先生の親戚筋であり
かの有名なDawsonやPankeyとも非常に深い親交があった方である。
今回の訪問は、以前から色々電話やメールで色々お話をきくことが
多かったが、正式に対面でご挨拶する目的であった。
非常に穏やかな先生で、貴重なお話や資料を拝見できただけでなく
まさかの貴重な資料をいただき、貴重な書籍もお貸しくださり
私にとっては幸運な時間を過ごすことができた。
ただ、川村貞行先生にもお会いしたかったが、ご高齢のため電話でしか
お話ができないのがとても残念である。

最近は、歯科界の重鎮である他の諸先生方とお話する機会が多く、
諸先輩方の深い思慮に触れることでとても刺激を頂いている。


2024年5月14日 月例会

2024-05-16 07:14:23 | Weblog

先だっての火曜日は当会のzoom月例会
今月は渡辺健人先生による症例検討。
日常臨床でよく遭遇しそうな、どうアプローチしたらよいか悩んでしまう
咬合の問題を抱えた症例である。
提示した症例は、見方と判断を間違えると
治療が迷走してしまうものであるため、よい事例を提示してくれたと思う。
色々な意見がでていたが、このことからも見方と判断が
いかにキーとなるかがポイントであることが分かる。
今回も内容の濃い勉強会であった。


手土産

2024-05-12 08:12:27 | Weblog

ここの所、診療以外のことで調べものや
やらないといけないことが多くあり、ブログ更新をすっかり忘れていた。

さて、先だって当会のメンバーである歯科医が
どうしても診てあげてほしいという患者さんを私の医院に連れてきた。
不定愁訴と現状の口腔内の問題を何年も抱え解決できないということであった。
診察の結果、それほど大きな問題ではないと私は判断して
現主治医(連れて来た歯科医)が今後の治療の手順と、処置を行い易いようにする環境までを
当院で即日に対応しておいた。
この症例の詳細は今度紹介するとして、この歯科医が私に「手土産です!」って
大きな箱を持ってきていた。「治療の時に役立ててもらえればうれしいです」といっていたが
彼と患者が帰ったあとに中身を見て、「ん?…」
クッションであったが、デザイン、クッションの大きさなどから用途を考えると
患者の口腔内で前医が行った治療の思考と同じくらい、
これが一体どう治療に役立つのか、どう考えても分からない、、
この先生が私に与えた、創意工夫せよという課題なのであろうか
未だに分からない。。。


2024年4月21日 PGI名古屋 春季例会

2024-04-22 08:02:12 | Weblog

先週末は当会の春季例会が行われた。
午前中は近藤陽介先生、木村慶宏先生、小野仁資先生、飯塚慎也先生の会員発表。
どの症例も非常に内容がしっかりしており、とても質と中身が濃く
そして何よりレベルの高い内容であった。

午後の基調講演は私の友人でもある東京の藤田大樹先生にご登壇いただき
演者の考える臨床治療におけるセブンメゾットについて解説をいただいた。
内容は結論からいうと、臨床医にとっては大いに参考になる話で
参加された先生にとっては実になることが多々あったと思う。

午前も午後もいつも以上の活発なディスカッションがあり
今回もとても充実じた例会であった。


私の日常臨床 Vol,71

2024-04-12 08:07:28 | Weblog

ここの所やたら忙しく、更新するのを忘れていた。
今回は症例を提示しよう。

症例は40代の女性。詰め物がとれたことと、かみ合わせの違和感が主訴。
所見は左下7のインレー脱離で、同歯は2次カリエスがみられた。問診により
4年ほど前にこの歯に修復処置を行ったが、しばらくして左側顎関節部に
捻髪音が起こるようになり、また前歯部も上下間にスペースができ、
麺類や薄いものを噛み切れなくなったとのこと。

診査・診察においては、咬合が安定していない感じが見受けられ、
開閉口運動も動作しずらい様相であった。
そこで当院が考える診断をもとに、
本症例ではスプリント療法は行う必要はないと判断し(矯正も必要ない)
修復物が脱離してしまう原因も含めた
当院で通法に行っている咬合調整手技を同日にすべきと判断して行った。
調整後、顎の運動は直後からスムーズになり、主訴の一つであった
咬合違和感もほぼほぼなくなったとのことであった。
この状態から経過観察を行い、症状の緩解と安定していることを確認後、
顎生理機能が安定する咬合を得るため、他の修復物の2次カリエスの処置を
行いながらの咬合治療により2つの主訴の改善も行った。
全ての内容が、保険診療処置で対応できた(対応するべき)事例である。
術前術後の写真を提示する

この様な事例、主訴のかみ合わせの違和感に関して治療をする場合
スプリント治療はまず時間の浪費に過ぎず、ましてや理想の咬合と称し
前歯部のスペースに対して矯正治療を考えるとするなら、その思考と診断に問題がある。
初診時の口腔内所見からブラキシズムやクレンチングが
誘発される状態の所見であることは容易に分かる。
これが理解できていると一番初めに行うことことが何であり、
それをどう行うかで症状は即時改善されることが多い。
審美的にいかにきれいに見せるか、といった2次的なことより
歯科医療の本質にこだわるこの様な処置は、精緻な洞察が要求される。


チェルシー販売終了 そして転売屋がこれにも…

2024-03-25 07:50:14 | Weblog

私の数少ない幼児期の思い出の一つに、母親がチェルシーをおやつとしてくれていた。
なぜこのような小さな出来事が、忘れることなく覚えていたのかわからないが、
たぶん切ない幼児期の思い出として残っているのだろう。
というのも当時、チェルシー1箱をくれたわけでなく、一日1粒がおやつで、
ガムならまだ間を持たせることができるが、飴なぶんレロレロなめていると
あっという間になくなってしまい、おやつを食べた気分になれなかった。
でもって、そのチェルシーは母親が好きな飴でもあり、母親はコーヒー味が
好きだったので、おすそ分けみたいにもらっていたおやつが1粒だけのコーヒー味は
幼い私にとっては、味も量も苦いものであったというセコい記憶である。

そんなほろ苦い思い出の明治製菓のチェルシーが2月末で製造終了、3月で販売終了という。
製造終了の告知があったのは以前から知っていたが、
忙しさのあまりまだ大丈夫とタカをくくっていた。
しかし、今月になってそろそろ記念に買っておこうと思ったら
どこいっても売り切れでない…
友人にきいてみたら、価格が高騰してるという話をきいた。
買い占められてネット上で、転売屋にとって価格が異常高騰していた。
1箱160円くらい、100円ショップでは100円で買える商品が
現在、1箱1900円~になっている。
タチが悪いとしかいいようがない。。
税務所もちゃんと確定申告している人達に、重箱の隅つつくようなことをするより
このような輩に重点をおけば、よっぽど税の徴収が多くなると思う。
ニュースでもとりあげられてたように、転売屋の収入は未申告で月数百万円単位であるらしい。

本当にこの手の転売屋、なんとか取り締まりできないものだろうか…
無理なら、転売屋が金儲けできなくなるように
我々皆が協力しあって非買運動をしなければ、このような輩を淘汰できないであろう。

ちなみにスタッフや数人の患者さんにまで探してみてと頼んでいたが
本当にどこの店でも入手できないみたいであった。
箱を私のコレクションにしたかったので、結局、ネットで2個3980円で購入してしまった。。。
転売屋からの非買運動をするべきといいながら、そこから買ってしまう私…
これだから転売屋がなくならないんだ、とブツブツひとり言をいっても虚しい 
というか、もう二度と転売屋から物を買わん、と心に誓う今日この頃


2024年3月12日 PGI名古屋月例会

2024-03-13 07:50:54 | Weblog

昨日は当会のzoom月例会。今月の担当は浦田先生
提示されたテーマは薬剤性歯肉増殖症。
高血圧症を患っている人の割合は、日本人だけでなく世界的にも非常に多く
その治療薬として降圧剤を服用されている人が多いことを挙げ、
その中でもカルシウム拮抗剤による歯肉の線維性腫脹による
歯周環境の悪化について、彼の私見と臨床への対処についての解説があった。

内容的には、よく調べられた内容で、自身の臨床にて
考察された処置と経過を提示されていたこともあり
参加者と活発な議論が行われた。

因みに薬剤性歯肉増殖症といえば、2017年に当院のDH高木が
日顎学会誌に論文を投稿している。
今回の浦田先生の内容は、DH高木の視点と考察点こそ違うが
彼の考えた視点も医科的面から考えると、
参考にするべき点は多くあり、よくできた報告であったと考える。


歯科評論3月号

2024-02-21 08:03:40 | Weblog

去年秋にヒョーロンパブリッシャーズに寄稿した論考が、
順番待ちでようやく今月20日に発刊された歯科評論3月号に掲載された。
(この号には私と懇意にある須崎明先生の論文も掲載されている)

スピーについて掘り下げた内容の論文は、おそらく国内ではなかったと考える。
それゆえスピーカーブについてのレビューを行った。

元々、古ドイツ語で書かれた原著は、国内で保有している人は私を含め数人しかおらず、ネットでもまず入手できない。
そして、この原著を1980年に英語で忠実にリプリントしたヒッチコックらの論文も、国内で入手することはできない。
この英語版のスピーの原著を、日本語に全文が翻訳されたものは、
とある歯科医師がされたものだけであり、これは歯科界に出ていない。
そして、この原著の内容は、我々の知るスピーカーブとは大きく違っていた。つまり、
学会等で講演者が、スピーについて引用するときに「G,Spee.1890」と記していることが散見されるが、
そもそもの我々の知るスピーの概念で、「G,Spee.1890」を引用しているため、これは大きな間違いである。
付け加えて、内容を知らないで引用していることが容易に分かる。
「引用」という言葉を使用する場合、その内容に目を通して理解してから使用するものである。

2年ほど前に私は、自分自身でもこのスピー英語訳論文の全文和訳と私見をまとめていた。その結果、
日本で最初にこの論文を翻訳されたある歯科医師の方と、須崎明先生から歯科界に提示すべき論考であると推され、
スピーの論文に対して私の考察も記述した論考が今回の掲載内容である。

よって参考までに、今後もスピーの原著に関して参考文献として引用している場合
「G,Spee.1890 や G,Spee(Hitchcock)1980」というような表記をしている者がいれば
原著や英訳文は手に入らないはずなので、内容を閲覧してないで引用していることになる。
つまりスピーに関する概念を参考文献として引用する場合、私のこの論考を引用することになる。

近年の私は、歯学史を見つめ直すことに多くの時間を費やし、多くの事柄において、自分の知識の整理を行っている。
それゆえ例えば今回のように、一般的に周知されていたスピー彎曲の概念を学生時代から素直に学んでいたが
G,Speeの本来述べたかった内容が我々の知るものとは違っていたことに気づかされた。
他の事柄でも同様のことが多い。

因みに私は学術の世界に煩悶としている事柄も多い。
公に提言することが好ましくないため、あえて多くは語らないでおくが…
ただ、今回の内容にからめて一つ例を挙げるのであれば
論文や講演において、引用する文献が何のための引用であるか、という本質を我々は考えなければならないであろう。
我説を補強するためだけの都合に合わせた引用でよいものか。
引用文献の本質とはどうあるべきか、私の見解はここでは述べないが、
今回掲載されたレビューを通して、皆も慎重に考えてもらいたい。

追伸:このブログを閲覧されてる方で、Speeの日本語訳全文を閲覧希望がある場合はメールください。
   匿名などでの連絡はご遠慮ください
(本来、全文は学術誌に載せるつもりだったが、紙幅の関係上できなかった)


2024年2月13日 PGI名古屋zoom月例会

2024-02-14 08:14:03 | Weblog

昨日の夜は当会の月例会
今月は鳥居先生からの症例検討会として、外科関連の症例が提示された。
前半は、インプラント外科での麻痺について症例が提示され
麻痺に関する知見と考察が提示された。
後半は、癌への放射線治療が及ぼす顎骨への影響について
症例を交えて、その考察が提示された。
前半も後半も注目すべきことは、彼の卓越した外科手技であるが
それにあわせて原因の考察のすばらしい着目点であろう。
インプラント治療ありきの治療計画に、警鐘を与えるよい症例提示であった。
内容が実際の臨床で遭遇したときに悩みそうなものであるため
ディスカッションも非常に盛りあがった。


働き方改革の展望

2024-02-06 08:15:17 | Weblog

ここ最近、個人的には仰天する歯科界事情をきいた。
厳格に決められた労働時間と休日の話は以前から知っていたものの、
近年は、歯科助手や歯科衛生士などのコ・デンタルスタッフを雇用する場合、
スタッフらのスキルアップや知識向上のために講習会や学会に参加させるなら
その参加登録費が必要な場合、それを医院側が負担するのは当たり前だが、なんと別途で
当人に日当や交通費を(もれなく代休を与える場合も)支給する必要があるらしい。
これは勤務する歯科医師に対しても同様らしい。
なんてこったな時代になったものである。

とある歯科医院の院長が私にこぼした愚痴
その医院に就職して間もない若い歯科医に対して
「〇×講習会、費用全部だしてあげるからこの日曜日に行く?」ときいたら、
返ってきた最初の返答が
「翌日は仕事休んでいいですか?」、、だったらしい…
最初に出る返答はこれじゃないでしょ!っと、ツッコむ気も失せる思考である。
この類の思考回路をもつ者は、ほんのごく少数しかいないと信じたい。

労働時間や給与、休日、有給休暇などの労働者にとって
悪い言い方をすればユルユルになってしまった雇用待遇条件…
つくづく思うこと、
自戒や苦境なくして、プロ意識や自己啓発という意識が本当に発展するのであろうか…
自身にとって壁が立ちふさがるとき、容易に根をあげてしまう要因となるだろう。
今風にいえば「めんどくさいことはイヤ」である。

そして当たり前となっているこの歯科医院事情、
必然的に起こる現象、、、これらの費用を含めるため、売上を伸ばす医院経営である。

大きい規模の医院で働く勤務医の何人かが、私に悩みを相談してくることが多いが
その殆どの理由が、「売り上げをあげろ」「保険より自費をすすめろ」と
経営者から強く要請されるらしい。そもそも、勤務医に配当されるような症例では
無理があるし、良心が痛むという嘆きも多い。この様な類の相談、なんて答えればよいか、、
経営者の気持ちもわかるので、患者ともよく話合い、
患者と経営者、双方の妥協点をみつけた方がよい、としか助言しようがない。
ただ勤務医は、自由診療を行う場合、自信と患者に高い満足を得てもらうために
高い水準の学識とスキルを身につけるための相応の努力が必要である。また自分を追い込む必要もある。
ユルユルの雇用環境では、ユルユルな(安易な)思考のもとでしか医療は提供できないと思うが…

そもそも大きな規模の医院を構えるということ自体が、増収増患のために、広告費やグーグルなどの口コミ評価をあげてくれる会社への出費等
本来不必要なことや、スタッフ教育のための出資などなどをしなければならない事態を引き起こすのだが…
私は医療にマーケティングなどは必要ないと思うため、どうしてもこのことが理解できない。
こじんまりとした規模の医院で、来院する患者の口腔内に医院の利益を求めたの眼でみることなく
じっくりと向き合うことを最優先するという考えを何故もてないのだろうか、、

器材や材料がいくら技術革新され、先進医療が患者に提供できるようになったとしても
皮相浅薄な歯科医が先進医療を掲げ、それを増収に利用した結果、治療後の予後において
トラブルが多くなっている事実は否定できない。

昨今浸透してしまった医業に対する向き合い方(働き方)では、医療の本質に回帰することは困難であろう。
便利な世の中というものは、大切な精神を封殺しまうことを我々は注意しなければならない。


1月16日 PGI名古屋Zoom月例会

2024-01-17 07:49:35 | Weblog

昨日はPGI名古屋の月例会。
今年最初のテーマは歯科と歯科技工について。
現在の歯科界では殆ど触れられていない観点から問題提起をあげ、その整理を行い、
現代の我々歯科医が持つべき教訓についての話。
今回は技工士さん寄りの話が多かったため、技工士さんの参加も多かった。
2017年くらいに当会で技工士さん向けに行ったアンケートも参考に、
技工士の苦悩についても触れ、歯科医においてはDDSの呼称についても
その由来からみる歯科医師の気質と誇りから医療人としての本質を見直す内容など
修了時刻を30分以上も超過してしまったが、まだ時間が必要と思われる内容であった。
歯科医療の本質を見直す内容、20~40代の先生にはどこまで響いたのか
気になるところであるが、それなりに充実した月例会であったと思う。

因みに今年のセンター試験、色々用事が多くじっくり問題に向き合う時間がとれないが
少し目を通したが、去年より難しそうだ…
同級生の息子さんが今年受験しているとのこと、志望大学に合格されることを祈念する。


私の日常臨床 Vol.70

2024-01-04 12:45:21 | Weblog

皆さま  新年あけましておめでとうございます
元旦早々、北陸での震災、翌日の飛行機事故といった波乱の幕開けとなった新年ではありますが
被災された方々へはお見舞い申し上げるなか、皆様におかれましてはご多幸に恵まれることを祈念申し上げます。

さて、新年最初の記事は症例を提示する。
症例は、71歳男性 主訴は前歯の差し歯が何回もとれる、であった。
右上3のポストコアごとの脱離が装着時から頻繁に起こるため、当院を紹介されて受診。
口腔内を精査したところ右上1部も失活していた。(後に根尖付近より破折していることが判明)
このような問題がみられる場合、皆も周知の通り、動的な咬合によるものとすぐに理解できるであろう。
では、この動的な咬合の問題と、それを考慮した咬合治療をどのように行っていくかが、我々の課題である。
私は当院での通法の咬合治療を最初に行い、右上3の暫間補綴が脱離してこないことを確認後
出来る限り義歯を避けるために、左下8を右下6部に移植を行い、
左右第一大臼歯までの咬合関係とした。
右上1に関しては、口腔外で破折部の修復を行い再植を行った。
その後、機能と咬合位の安定を3カ月ほど経過観察して、最終補綴を行った。(移植処置以外は全て保険診療にて処置)
患者さんからは非常に高い満足を得られた。
画像容量の関係上、術中や部分の写真は割愛するが術前術後の資料を提示する。

この様な欠損様式の場合、理想はインプラント治療である。
しかし、患者さんの経済的背景によりインプラントが行えないことは多々ある。
私は患者の年齢に関係なくデンタルローンを組ましてまで、術者が考える治療を提案することはしない。
妥協的な範囲の治療でも、審美的要求がなければ、食事が満足にできる環境を提供すればよい。
つまり重要なのは顎生理機能の改善を行っているかである。それに関連した
下顎に移植を行い、上顎に部分床義歯を行った(逆の選択をしなかった)のも、私なりの理由がある。
皆さんならどのような治療計画を考えるだろうか


私の日常臨床 Vol.69

2023-12-21 07:41:37 | Weblog

ここのところ何かにつけて忙しく、ブログを更新できずにいる。
久しぶりに症例をのせておく。
症例は60代男性、所々歯がしみることと、かみ合わせに違和感があることが主訴。
この様な主訴がある症例は、すぐに疑うべき病態に対して診査を行う必要がある。
ただこの時我々が念頭におくことは、既成概念にとらわれない診査を行うことである。
どういう意味でいっているかは分かる人には分かるであろう。
私は私が通法で行っている診査から、まず主訴の咬合違和感に対して対処を行い
知覚過敏様の症状は経過注視しながら、私の考える処置を行っていった。
(Hys症状に対して『しみ止め』なるものを塗布しても何ら意味がない)

術前・術後の写真を提示する。治療の選択肢は色々あり、歯科医によっても
判断は大きくことなるであろう。
私が症例に対して、どう判断して、何故このように行ったか、想像を膨らませて考えてほしい。

ちなみに今年の一文字は「税」
まさしく我々にとっては大問題であるため適切な一文字であろう。
現首相は就任したとき「国民の声」をよく聞くという評判であったはず…
もう全然聞いていないことは皆周知していることであるが、世間に烙印をおされているのに
なぜにそれを真摯に受け止めようとしないのか、もはや我々の理解できることではない。
不信任案も否決されたが、否決する議員達にも相当問題がある。
権力とは恐ろしいものである。それに甘んじている徒もいるからタチが悪い。
議員さん達にとって国を考えた政策は、自分たちの利権、権力の保持であり
そのための思惟は国民のことは何ら含まれていない。
幕末の時世なら、とっくに天誅が下っているだろう。
「衣食足りて礼節あり」というが、議員さん達は衣食が充分足りてるのに
国民に対してここまで礼節がないことを、私達が諦観してることに動じないその思考は
国民は従うだけの存在と思っている所以であろう。
なぜ自民党支持率がまだ25%もあるのか信じられない。
れいわ新選の山本太郎氏を応援してる私である


2023年12月10日 顎内障の勉強会

2023-12-11 08:04:31 | Weblog

ここ最近、やることが異常に多くすっかり更新を忘れていた。


さて、先週末は名古屋にて師匠(西川洋二)による顎機能障害に対する治療でも
顎内障の捉え方とその治療の解説が行われた。
治療において必要な概念と手法、実際の治療手順が、症例によって
解説されていたため、参加された先生方はその内容が理路整然としたものであるため
ただただ納得するばかりであった。
朝から夕方まで、非常に内容の濃い勉強会であった。

師匠には名古屋までご足労いただき感謝です。
参加された皆さん、お疲れ様でした。 


2023年11月14日 PGI名古屋月例会

2023-11-15 07:35:05 | Weblog

昨日は当会のzoom月例会、本年度最後の月例会の担当は松井先生。
テーマは「開咬について考える」
不正咬合の中でも開咬にトピックスをあて、小児期の開咬、成人の開咬と分け
矯正治療による後戻りのある症例について、その原因が舌癖などの習癖なのか
その他の要因について、非常に多くの症例から考察されていた。
内容的に大きな学会の講演レベルのものであり、非常によかった。
当然、ディスカッションも盛り上がり、年度締めくくりにふさわしい内容の勉強会であった。

追伸:国会議員の給与増額の法案が衆議院で可決された。
  現内閣に対して批判的な議員も結局は、自分たちのことしか考えてないのね…
  総理が変わったとしても、色々決まった増税の法案は覆らない。現与党が政権握ってる限り
  日本の腐敗した政治は変わらないな…