リキデンタルオフィス 医療関係者向けブログ

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2023年10月22日 PGI名古屋秋季例会

2023-10-23 07:59:06 | Weblog

先週末は名古屋にて当会の秋季例会が行われた。
学会や運動会シーズンと重なり、会員の3割程度の参加ではあったが
充実した例会であった。
午前中は、後藤先生、今枝先生、松下先生、浦田先生の会員発表があり
それぞれの先生方の症例は質が高く、問題提起もしっかりした内容だったので
ディスカッションも内容が濃かった。
皆、スライド構成が申し分なく、見ていて気持ちがよかった。

午後の基調講演は、札幌市開業の太田祥一先生にご登壇いただき
下顎位について、理論の整理と講師の先生が考えるアルゴリズムから
臨床例を通じて丁寧な解説が行われた。
私個人的には得るものは多くあり、非常に楽しく拝聴することができた。

今回もとてもよい内容であった。


2023年10月15日 咬合フォーラム

2023-10-16 07:59:42 | Weblog

先週末は咬合フォーラムに参加するため大阪に。
普段から私に目をかけてくださっている難波先生と石川先生が座長をするため
絶対参加してよ、と難波先生に言われていた学会。
難波先生がお勧めする佐々木先生のご講演は、たしかに非常に良い内容であった。
PGI名古屋のメンバーも7名がフォーラムに参加した。
今回も久しぶりにお会いできた先生方もいて、参加してよかった。

ちなみに新大阪駅の混雑はひどく、蓬莱の焼売を買うのに30分近くかかるし。
移動はやっぱり疲れる。


2023年10月10日 PGI名古屋zoom月例会

2023-10-11 07:33:41 | Weblog

昨晩は当会の月例会
今月は渡辺健人と稲熊智 2名の先生から症例提示。
渡辺先生からは顎関節症2症例の提示があり
機能運動の診断からスプリント治療での調整法と咬合調整について
症例の問題提起をあげていた。
自身で咬合器にマウントされており、彼なりにいくつかの考察をしていた。
粗削りだが症例に対して実直に向き合っている姿勢が分かる内容であった。

稲熊先生からは、咬合崩壊が進んだ高齢男性への咬合再構成についての問題提起。
近年、彼のスライド構成は非常に質が高く、また考察も洗練されている印象がある。
そして今回も同様であった。
症例はどの先生でも遭遇しそうな、
欠損を伴う咬耗・摩耗が進んだ咬合崩壊が進行している、いわゆる難症例。
歯科医によって治療計画は多岐にわたるので、いろいろな意見交換が行われた。

また私からも、重度の顎関節症に対する治療ステップについて
症例でその手順を提示した。ウェブで先だって提示した症例(Vol.68)の全貌である。

今回も充実した例会であった。


私の日常臨床 Vol.68

2023-10-06 08:04:47 | Weblog

久しぶりに症例を提示する。
初診時6X歳女性 主訴は左上2のジルコニアが割れたとのこと
前医にて包括的咬合治療を約1年前まで行っていたとのことだが
1年ほどで右上2の保険外で行った補綴が破損したことについて、
前医では納得のいく対応をしてもらえなかったため通院をやめたとのこと。
当院を友人に紹介されたとのこと。

実際の口腔内を見させてもらった。
このような補綴物の破損がみられる事例においては、まず最も疑うべき病態がある。
そこで初診時、私は通法で行っている診査を行った所、不定愁訴を伴う
重度の顎機能障害を患っていることが診断された。
そのため当院で行っているスプリント療法から生理的に安定した顎位を得た後
2回目のスプリント治療により、状況の安定を目指し
3回目のスプリント治療によって顎機能の安定の確認を行い、数週間の経過観察後
最終補綴は患者背景も考慮して、必要最小限の部位で行った。

治療中期から不定愁訴の改善がみられ、開閉口運動量や顎運動も改善され、
最終補綴後も安定しており、患者からは高い満足を得ることができている。

通常、当院の診断により軽度の顎関節症と判断されるものは、
非常に短期間で顎機能異常を改善させることができるが、
本症例の様に、重度の顎機能障害がみられる事例は、一般的に用いられる
スタビライゼーションスプリントでの「顎位の模索」なるものを行っても
良好な結果は得られないと考える。
また、他の手法を用い顎の安静を図っても、症状は緩解するかもしれないが
その後、どのように処置していくかが大きな課題である。
当院が使用した1回~3回目に用いたスプリントは、それぞれの目的と定義が違う。

術前術後の添付する写真でどのように判断し、どうアプローチしたか
どうして術者が考えた補綴部位だけにしたか
想像を膨らましてもらえればと思う。
本症例はPGI名古屋の月例会で詳細なアプローチを提示したい。


2023年9月23日 PGI研修会

2023-09-25 07:53:28 | Weblog

先週末は師匠の研修会のお手伝いがあったため相模大野に。
咬合第3回のセッションは私が任されているパートがあるが、今回は
けっこう一新した内容を受講された先生方にお話させていただいた。
咬合において、臨床で起こるトラブルの原因についてフォーカスをあて
動的運動の見落とされがちな重要な観点についての詳細を解説した。
皆さんがとても興味深く聞いてくださり、
某材料商の方からも非常に参考になったという言葉をいただき
大雨の中、関東まで行った甲斐があった。
スライドの資料が欲しいと何人もの先生にお願いされたが
中々知られていない内容だけに丁重にお断りした次第。

行きも帰りも新幹線は、すごい混雑。まいった


2023年9月12日 PGI名古屋月例会

2023-09-13 07:27:19 | Weblog

昨晩は当会のZOOM月例会。
松井先生、文田先生、河上(恵)先生からの症例提示があった。
それぞれの症例の問題提起となる部分が、臨床では必ず遭遇するような
一般的に診断が難しく、原因がよくわからないと思われる事例であったため
今回もディスカッションが活発に行われた。
松井先生はさすがベテランとあって、症例の見方、考え方はすばらしい内容であった。
文田先生は、若手ながら学んだ学術によって以前の治療を見直し考察する内容は
彼の日々の努力がわかる内容であった。
今回、河上恵梨香先生の進化が私には印象的であった。
スライド構成から、河上先生の顎機能障害に対する考え方が
かなり洗練されたものとなっていることが手に取るようにわかった。

充実した例会であった。


2023年9月10日 歯周病治療勉強会

2023-09-11 07:52:37 | Weblog

昨日は名古屋にて当会の歯周治療の勉強会が行われた。
DH高木より歯周治療において一般的に周知されている内容に対して
その内容の「何故」の部分にフォーカスをあて、解説が行われた。
また、コミュニケーションスキルやコーチング、食育などの類に問題提起をあげ、
「医療」としての予防(炎症のコントロール)歯科を達成するための事柄についても
独特の考え方ではあるが、参加者の同意は得られたと思われる。
例年同様、切り口が全く違う内容に参加されたDHさんたちは
非常に興味深く聞き入ってくれ
寝落ちするタイミングがない、というありがたい言葉もいただいた。
今回の内容が参加された医院で大いに役立ってくれることを願う。


転売・・・

2023-08-26 08:42:01 | Weblog

高校野球決勝戦、休診日と同じ日だったので
慶応高の地鳴りのような応援を生でみたく甲子園に行こうと考え
22日の10時からのチケット発券をしようとした。
アクセス集中でネット回線が混乱…
そして繋がった時点でチケットは完売。 マジかいな、、

でもって昼過ぎに、すでに決勝戦のチケットが転売されていた。
しかもものすごい量。。
安く売りだされているものは、あっという間に取引が終了して
残っているものは、正規販売価格の3倍以上は当たり前。
内野・中央内野席は1枚15000~60000円の金額
アルプス席ですら1枚7000~30000円。。
ひどいものは一枚6万円~15万円もしてた。タチがわるい…

転売の理由が、友人が他のチケットを取ったのでそっちで見る、
が多いが、ならそんな何倍もの金額で売るなよ…

他の理由が、急な仕事のため行けなくなった。があった。
朝10時の発券手続きでチケットをゲットして、わずか1時間ちょっとで
急な仕事が入るわけないだろ、、、しかも正規金額の5倍以上の金額提示して…

甲子園のチケット、おそらく千枚近くは転売目的の購入かもしれない。

転売はいろんなイベントでも問題化されているが、
おそらく仕事をせず、これで生計立ててる人が結構多いと思う。
でも、もういいかげん こういうのやめてほしい。
というか、厳しい取り締まりや、転売できないようなシステム作ってほしい。

転売チケットを買うのもなんかいやだから、結局甲子園での観戦はあきらめ
テレビで観戦したが、テレビ越しでも伝わる慶応の応援はやっぱりすごかった。

 


2023年8月20日 機能を考えた修復治療

2023-08-21 07:50:52 | Weblog

先週末は仲良しの須崎明先生による修復治療の勉強会。
今回、彼の話は進化がかなりすごかった。
”ここまで見る視点と考える視点をもってきたか!”、と
関心せざるおえない内容であり、その臨床例も説得力がある。
一般的なコンポジット治療やMI治療の勉強会を
完全に凌駕している内容であった。

当会だけにしか発信していない内容であるが、
今回参加された先生方は、貴重な勉強をできて幸運である。
私自身も勉強になったことが多かった。
須崎先生、貴重な話 ほんとありがとう。


私の日常臨床 Vol.67

2023-08-14 07:48:50 | Weblog

久しぶりに当院の症例を提示しよう。
初診時71歳女性 主訴は下顎の両側臼歯部の腫れと痛み。
所見では、左右6に根破折がみられ、保存は難しいと判断した。

まず、同部の破折の原因となった要因に対して、
当院で行っている通法の処置を行い、その後に欠損補綴治療へ。
左右の7を左右6部への移植処置を行い第一大臼歯までの歯列弓とした。
経過は現在のところきわめて良好であり、
患者からは非常に高い満足を得られている。

このような欠損補綴を行う場合、皆はどのような治療計画を行うだろうか?
理想治療でいうなら左右6部にインプラント補綴であろう。
妥協的プランでいうなら両側臼歯はブリッジ補綴であろう。
経済的問題があるなら左右6人工歯のRPDもありかもしれない。

年齢が71歳、年金暮らしの患者さん。下顎前突。上顎両側7欠損。
この様な症例の場合、私がまず考えることは
患者がどこまでの治療を求めるかを確認する。
患者は義歯はできることなら避けたいが、インプラントを選択できるほどの予算は厳しい。
それなりに快適に食事ができればよい、ということであった。
その結果、今回のような欠損補綴治療となった。
(この移植補綴処置は保険適用外なので15万円×2歯・それ以外の補綴(左右5)は保険治療)

下顎前突をこの年齢からわざわざ正常咬合にする矯正治療は不必要であり、また
失活している両側下顎7を6の位置まで移動させる矯正治療は、
費用と期間の問題を考えると良い選択肢とはいえないと私は考える。
そんなことより、破折に至った要因を再発させない処置と
それを維持させる環境を構築することの方が重要である。

私がブリッジ補綴を選択しなかったことにはそれなりの理由がある。
その理由を、提示する初診時のパノラマレントゲンで推測していただければと思う。


歯の再利用

2023-08-01 08:11:25 | Weblog

最近、廃棄物削減、いわゆる環境にやさしいリサイクルに
出来る限り取り組もうと、抜歯した歯も以前のように再利用している。
保存が困難な智歯や、矯正のための便宜抜歯した歯などを
マグネットやキーホルダーにして、患者本人にあげている。勿論無償で。
開業当初5年目くらいまでは、歯でハンコも作っていたが
中々面倒なので、やめていたが、けっこう患者が喜んでくれるので、
希望があれば作ってあげるようにしている。
みなさんの医院でもやってあげてはどう?
(作成費用などをとって商売にしないように!)


2023年7月16、17日 顎機能障害勉強会

2023-07-18 08:09:30 | Weblog

猛暑の日・月の連休は当会の勉強会。
日曜日は顎関節治療の座学。
飯塚先生より顎機能障害に対する
PGI独特のスプリントによる治療の概念とその実際についての解説が行われた。
多くの症例の術前術後の提示で、その治療の効果を動画にて紹介していたので、
皆その威力に非常に興味をもたれていた。

月曜日は当院にて、その顎機能障害に対する診査と治療についての実習を行った。
咬合に問題がある事例に対して、どのような視点で口腔内をみて、どう処置するか。
これには歯科医自身が体感するのがもっとも手っ取り早い。
参加した歯科医の中で、5名の歯科医が実際問題ある口腔内であったため
顎機能のリハビリや咬合調整を行ったことにより、
劇的に咬合状態が良くなったことを経験してもらった。劇的変化に皆驚いていた。

師匠西川洋二(PGI)の手法は、一般的に周知されている咬合治療、
顎関節治療の概念とは少し違った考え方であるが、症例の結果が全てである。
座学と実習でその事実を知ったとき、その意味は間違いなく認めざるおえないだろう。

昨年同様、実習後、大掃除なみの院内清掃を参加者全員で行ってもらったので
医院はまたまたピカピカになった。私は満足です。
この実習、当院の場所提供しているが、年末である12月にやってもらった方がいいかも。
大掃除、当院の面子だけで大変な思いしなくていいじゃん

ちなみに暑すぎない??


2023年7月11日 PGI名古屋月例会

2023-07-12 06:25:45 | Weblog

今月の月例会は飯塚先生が担当。
論文検討会で、テーマは咬合異常。
ある論文を事前配布資料として提示し、
その内容に対して自院の症例を通じて解説を行っていた。
全体の構成としては非常によくまとめあげており
症例も多く、それぞれにきめ細かい考察をしていることは
さすがといえるだろう。
名声や称賛に全然こだわらない、純粋に自分の研鑽のための
学問追求が、自然と高みになっている彼は
臨床家としてのお手本であろう。個人的にはそう思う。

今回参加された先生方は多くの意味合いで
非常に良い内容を勉強できたと思う。


2023年7月8、9日 ICOIジャパンミーティング 

2023-07-10 08:07:14 | Weblog

先週末はICOI学会のため2日間東京に。
今年のインプラント学会は、デジタルの話が多かった。

内容的には、参考になることが多かった。しかし、
近年はあまりインプラントを積極的に行わなくなり
歯の保存に以前よりこだわるようになっているが
インプラント治療はそれなりに行っているため、
現在のインプラント治療の潮流が技工士さんにとって
楽なようで大変な時代に入っているように思われた。
そして歯科医・技工士にとってもイノベーションの
パラダイムシフトを求められる時代となっていくのだろうか。
そんなことを考えた2日間であった。

ちなみに土曜の夜は師匠を囲んでPGIの主たる面子で
色々決め事や今後の方針などの話合いが行われた。

今回の出張、九州方面の大雨の影響で、日曜日の新幹線が
夕方より運行が遅れるという情報をきき
新幹線が遅延する前になんとか東京からでることができた。
しかし相変わらず新幹線は凄い混み方だな。。。


2023年7月2日 令和5年度PGI名古屋 春例会

2023-07-03 07:37:38 | Weblog

先週末は当会の例会が行われた。
午前中の会員発表は、門井先生、河野先生、稲熊先生、鳥居先生から行われ
それぞれが違うジャンルでの発表ということもあり
かなりディスカッションが盛り上がった。

午後からの基調講演、今回は福岡県開業の田中憲一先生。
posteria bite collapse をメインのテーマとしてあげられ
軽度~重度の咬合の問題に対して、それぞれのステージに分けて
きめ細やかに症例群への診断と治療方針、治療、予後を解説されていた。
非常に多くの症例の提示をしてくださり、また10年近い予後の提示もあったので
見ごたえある内容であった。
また先生の近年の考え方についての話も伺え、
当会の考え方に類似していることもうれしく思えた。

今回も一日 とても充実した例会であった。