彩彩日記 作詞家/シンガーソングライター 大塚利恵のブログ

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【イスラエル・パレスチナ旅行記11】The Walled Off Hotel 世界一眺めの悪い朝

2020-03-07 16:59:25 | 
★★★だんなと二人での自由旅行。エルサレム在住の内藤さん宅に数泊させていただきつつ、イスラエル・パレスチナを旅した12日間の記録です。★★★

2019年11月1日(金)-1

バンクシーホテルの朝。
寝心地良い、とても素敵なベッドだったけれど、
部屋自体がアートだし、ここはパレスチナだし、緊張していたせいか眠りが浅かった。
そして、起きて窓の外を見ると、分断の壁がドーン!!
お目覚め最悪。

夜は暗くてイマイチ見えなかったけど、陽の光に晒されて、「世界一眺めの悪いホテル」であることを改めて実感しました。
こちらが窓からの景色。


夜は夜で独特の雰囲気があったけど、部屋に光が入るとまた違った味わい。



この本棚もアート。
「眺めの良い部屋(A Room With a View)」が面出しされてるのが皮肉っぽい。


シャワー周りもいちいち洗練されていて美しい。トイレットペーパーの模様まで、何らかのメッセージかな?と思ってしまう。


朝ごはんは1Fフロント脇のピアノバーで、バンクシーアートを眺めながら。


イギリス王室の写真の上には拷問道具と監視カメラ。皮肉。


キリストの額にレーザーポインター。


フムスやファラフェルなどの定番はじめ、全部とっても美味しかった。
美味しければ美味しいほど皮肉を強く感じます。



ところで、ピアノバーから客室エリアに入るには、楽しい仕掛けがあります。
部屋の鍵を女神像の胸にかざすと、秘密の扉がオープン!
あんまり良く撮れてなかったですが。



以下は、宿泊者専用エリアの写真。
秘密の扉の内側。階段の下には鏡と、


ピカソの言葉。見えにくい写真ですが。
「We artists are indestructible; even in a prison, or in a concentration camp, I would be almighty in my own world of art, even if I had to paint my pictures with my wet tongue on the dusty floor of my cell.」
:私たちアーティストは不滅だ。たとえ刑務所や強制収容所に入れられていても、私自身のアートの世界の中では私は全能でいられる。
たとえ埃まみれの独房の床の上で、濡れた舌を使って絵を描かねばならないとしても。



ミュージアムの二階には色々なパレスチナのアーティストの作品が展示販売されていました。
発表の場の少ないパレスチナのアーティストに、バンクシーは沢山の場を提供しているようです。
Walled Off Hotelは、館内、部屋の中、ミュージアム、ピアノバー、そして次回書きますが難民キャンプに入るツアー、壁にアートを描くWSと盛りだくさんなので、宿泊される方は私たちのように時間が足りなくならないよう、十分余裕を持って行くことをお勧めします。

つづく。

※今回のコロナウイルスのニュースで、パレスチナで日本人女性が言いがかりをつけられ暴行を受けた事件がありましたね。
どこの国でも一定数しょうもない人はいますよね。
だからこの件でパレスチナに悪い印象を持つ方が増えたとしたら、とても残念です。
「パレスチナ人ってそんななの?今までかわいそうなイメージだと思ってたのに。それじゃ、イスラエル支持しようかな」みたいなツイートも見かけました。
そんな風に100-0で考えるのはやめましょう。そんな単純な問題じゃないし。
コロナの収束を祈るとともに、みんながより良い社会、世界について考える機会になりますように。

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