これはヒバの花です。
この木は別名あすなろと言います。
井上靖の「あすなろ物語」を読んだとき、あすなろって何だろうと思い
調べて知ったことを、ヒバの花を見て思い出しました。
かなり前のことなので、あらすじは薄れていますが、
天城山麓の小さな村で、血のつながりのない祖母と二人
土蔵で暮らした少年時代からはじまっています。
その後の青春時代、大学、新聞記者から終戦を向かえるまで、明日は
檜になろうと願いながら、檜には永遠になりえない「あすなろ」説話の
持つ哀しさや美しさを、あすなろの木に託した、作者である井上靖の
自伝的小説でした。
「あすは檜になろう,あすは檜になろうと一生懸命考えている木」
それがあすなろの由来なのでしょう。
久しぶりにもう一度読んでみよう。