烏合庵奇譚

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渡烏の戯言など… お聞き流し下さい.

“酢鹿:蝦夷鹿の甘酢餡掛”を仕立てる

2011-11-25 22:40:41 | 烏合庵の食卓

今シーズンも,蝦夷鹿,キター!
きっちりパウチに分包した色んな部位;〆て2㌔強.今回は彼の仕留めでは無いそうだが,でぃあHunter Fクン,感謝!
 あれこれ使い道を考えながら検め,概ね冷凍熟成に回す.


チルドに取置いた背ロースの仕立てを思い巡らせば,やっぱ甘酸っぱいのが合うんじゃないかな,つーワケで.
“エゾシカ 甘酢あん”で検索してみれば,札幌の料理店で“タンツールーロ:糖醋鹿肉”のタイトルでイベントメニューとして供されていた模様.意を強くして直近の休日,口コミサイト料理写真の仕上りを目指す.


背ロース1本≒500gのうち350gを使用.小口から2㌢厚に採って包丁の背で1㌢弱に叩き延ばし1口大の片に.


ボウルに取り,酒・醤油各大匙1を揉込み卵1個を溶いて加えさらに揉んで,冷蔵庫に30分ほど休ませる.


水1/2c,酒・酢・醤油各1/4cに砂糖(拙庵では粗製糖)大匙山2を溶いて合せ調味料とする.


人参(1/4本)・玉葱(小2個)・青椒(2個)は肉に見合った片に,パイナップル(薄切り缶詰)3枚はシロップを切って1/4にカットする.


パイン以外の野菜は少々の塩と油(今回はすべて大豆/菜種混合のサラダ油です)を落した湯にざっと潜らせてから,強火で油を纏わす程度にさっと炒めておか上げしておく.




鹿肉に小麦粉→片栗粉(同量)の順で絡め,やや低め(170℃)の油から始めて温度を上げながら狸色(狐色にはなりません ^^;)ゞに揚げる.

野菜を炒めた鍋で合せ調味料を沸かして水溶き片栗粉でとろみを付け,鹿肉・野菜・パインを絡めれば,烏合庵特製“酢鹿”,好了嗎?


あっはっはー!見てくれは御手本の皿より随分ゴタっちゃいましたねー
 (^^;)ゞ.
でも美味しい. 肉,柔ッ! 鹿肉の鉄味が甘酢とパインにきっちり合います.鹿に申訳無い位“クロヨー(古老肉=酢豚)”してます.
こんなに柔らかく上るとは思わなかった.この肉ならざっくり厚めの片に取って,叩き延ばさず厚めの衣で乾炸したほうが歯応えと風味を生かせたかも.素材を見切れなかった私が未熟.Fクン,御免!
他は大体想った通り,及第の80点.これはもっと美味しく出来そうです.
  一層,精進します. ご馳走様でした!

p.s.:
鹿肉で中国菜,なかなか好いです.糖醋溜なら野菜を入れずに柿と合わせ,白髪葱など添えれば季節感のある一皿になると思う.シンタマもあるから,今度は“青椒鹿絲(チンジャオルゥス)”でもやってみようかなァ.
 … あ,“宮保鹿丁”もイイかも.


補追(2011/11/27);
野生シカ肉喫食によるE型肝炎ウィルス感染リスクについて

正直言えば,私は鹿の刺身が大好きです.出張の定宿だった民宿の親父さんがハンターだった事もあり随分頂きました.今でも,新鮮な肉が手に入れば料理の下拵えの時に一片を生で味見したりもします.レバーにしても本心,胡麻油と塩でバクバク喰いたいです.
ただ,少ないとは言えリスクが知られる以上,生肉は(良い物は出したいのだけれど)家人にも供していません.
野生ニホンジカ(亜種エゾシカ含む)のウィルス感染履歴について解り易い資料を見付けたのでリンクしておきます.地域毎の検体内訳も示されており,判断基準になるかと思います.御参考となれば幸いです.
⇒シカのE型肝炎ウィルス抗体保有調査(兵庫県森林動物研究センター)
個人的には,食用に供されないマングースより,レアに近い状態で食される事も多い牛肉などについてのデータが有れば大いに有難いと思… うわ何をするやめr

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