烏合庵奇譚

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渡烏の戯言など… お聞き流し下さい.

烏式ラーメン#02; 休日の “日本野菜ラーメン”

2008-12-07 20:26:06 | 烏合庵の食卓
拙庵の住人は挙って麺喰い,休日の昼メシにも麺類が登場することが多い.蕎麦・うどん・スパゲティ … .たまにラーメンも食いたくなるのだが,スパゲティならレトルトのソースも厭わない愚息が,ことラーメンとなるとスープ同梱の生ラーメンの類は名のある店が冠された商品だろうとイヤだといって譲らない(そのくせ袋のインスタントラーメンやカップ麺は夜食にしっかり食べている).かと言って,昼メシからコったスープを取るのも手間だ.ココは一番,料理人 小山裕久さんのお知恵(日本ラーメン;「幸福の食卓」100のヒント;講談社)を拝借しよう.手元の麺3玉では喰い盛りを含む3人前には少々足りないので,炒め野菜でボリューム感を補うことにする.

“日本ラーメン”は,具材の豚肉の調理ついでに出汁と元ダレも仕込んでしまおうというアイディアだ.掲載のレシピから,拙庵のストックとも相談して私がアレンジしたのは次の4点である.
①豚ロース肉(豚カツ用)→豚三枚肉(塊)に変更 ②肉の下煮に昆布を追加 ③煮豚(&元ダレ)の煮込みに隠し味で酒を追加 ④具材に炒め野菜をアドオン.

先ずは豚肉の下煮から.三枚肉を1cmほどの厚さに切り,昆布とともに水から中火で炊く.沸騰したら弱火に落とし,あくを取りながら20分ほど煮込む.




豚肉と昆布を引揚げ,鰹節を一掴み加えてくらくらと2分ほど.網杓子で節を濾し上げれば出汁はOK.


引揚げた豚肉と昆布(細目の短冊に切る)を別鍋に移し,出汁と醤油を等量,隠し味に酒少々を加えて弱火で10分ほど煮れば煮豚と元ダレが出来る.


野菜は人参・ピーマン・玉葱の細切りとモヤシ.あっさりスープとあわせるため,麺は細目のものをチョイスした.


炒め野菜は札幌流の仕立て.中華鍋で塩を色づくまで空煎りし(陳建民 先生的),サラダ油を馴染ませて野菜をしゃきっと炒め,出汁を廻して一煮立ち.




出汁を鍋に戻して元ダレとあわせ,アタリが足りなければ塩と醤油で塩梅,スープも出来た.


麺を硬めに茹でてお湯を切ったらスープを注いでおいた丼に泳がせ,炒め野菜(昆布も混ぜておく)・煮豚・海苔・刻み葱をトッピング,“日本野菜ラーメン”,完成でーす!


出汁兼用にしては肉がやや少ないか?とも思ったのだが,さすが三枚肉.スープはちゃんと豚の旨味を主張する.炒め野菜の甘味も加わって美味いこと!! わざわざ豚骨煮出さなくても,充分,ラーメンしています.とっても美味しく,いただきました!

p.s.
日本ラーメンの項で小山さんはサン=テグジュペリの言葉を引用しておられる.曰く,“すべてのものはつけ加えるものがなくなったときに完成されるのではなく,取り去るものがなくなったときにこそ完成される”… 巧みに“引き算”されたレシピに,炒め野菜と言う外連を“足し算”してしまった私を,小山さんは“とんでもない!”とお叱りになるだろうか?

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