烏合庵奇譚

Welcome to Raven's roost
渡烏の戯言など… お聞き流し下さい.

浄水器(日本ガイシ;C1)を試す

2010-02-07 21:55:40 | 烏合庵の食卓
9年来使ってきた浄水器が数ヶ月前から不調である.いや,“浄水器が”と言うのは些か正確性に欠ける.一寸説明.


拙庵愛用の浄水器(シーガルフォー;米国製)は当時“あの通販雑誌”でピカイチだった機種で,デパートで購入してシンク下にビルトインしてもらった.ごくシンプルな構造で水の味も好みに合い重宝していたのだが,立ち上げた蛇口コックのすり合わせが年を経て甘くなり,滴々漏れが止まらなくなってしまったのだ.
ホームセンターで探したのだが合いそうな部材は見当たらず,取扱店に問えば蛇口自体がカタログアウトしているので新品交換8万円ナリとのこと.ちょっとお高め…  で,どうするか?


取寄せちゃいました.件の雑誌,現在のピカイチ.黒子くんのCMでお馴染み,日本ガイシ製(家庭用浄水器のCMはやってはいなかったと思うが).シンクの蛇口から振分けの外置きタイプ.届いた日につれあいが難なくセットを済ませていた.筐体は前のものより大きい(高さがある)が,スリムでシンプルなデザインのため収まりは良く,違和感は感じない.どっしりしたゴム足の上で本体が左右に廻り,出水パイプも上下に動くので使い勝手も悪くない.
取りあえずは一週間のお試しと言うことで…


まずは通水.C1の方が蛇口径が細めなためか水流もやや細く見える(画像ではC1の方が手前なので表現し切れていない).カタログデータの出水量はシーガルが 2.5L/min,C1は 3.5L/min.実際に 0.5Lの浄水を得るのに要した時間は直付けの前者10秒ちょっきりに対し混合水栓(拙庵のは少し圧力が低めである)を介した後者は12秒.コックを締めれば先止めのシーガルはピタッと水も止まるが,C1は水栓から先,取り回しのホースなどに圧力が残るためか,ほんの数秒オーバーランが残る.直付けビルトインのアドバンテージが現れた結果となった.

次はお味.生のまま飲み比べると,シーガルはキレが良く,C1は穏やかで柔らかに甘い.ミネラルウォーターに例えれば,エビアン vs ボルヴィック,羊蹄の湧水ならば 真狩 vs 京極 と言ったところか.





ならば手を加えたら如何か.出汁をとり,コーヒーを淹れてみる(エスプレッソマシンの扱いには大分慣れた).
やはりここでもC1の水のほうがよりマイルドな上りとなる.殊に面白かったのはコーヒー.珈琲茶館のキリマンジャロを淹れてみたのだが,シーガルではエッジの立った独特の酸味が鮮やかなのに対し,C1では纏りが良く穏やかな,モカ寄りの風味となった.つれあいが普段どおり仕立てた夕餉の味噌汁(煮干出汁・玉葱と蕪の葉)も,常備の味噌(マルサンアイ;味の饗宴 無添加生)固有のほのかな渋味(豆麹由来でこの味噌の面白味でもあるのだが)が抑制され,玉葱の甘味穏やかな仕上がりであった.

私なりに総括すれば,シーガルは素材感を際立て,C1は良く纏める水と言えようか.正直なところを言えば,(馴れもあるのだが)生の飲み口のキレを含め,シーガルの方がより私好みではある.つれあいも味については概ね同じ意見らしい.
ただ,二人とも出来るだけ国産のものを使ってゆきたいと思う気持ちも強いし,C1のフィルターは自社回収・リサイクルも謳っている.お試し期限まで,もう少しだけ悩ませて頂こう.


2010/02/08 補追:

その1;“お揚げさんと水菜の炊いたん(つれあいハンドル)”:

拙庵定番.水菜・油揚・煮干出汁・塩・醤油・酒・味醂.
サラダ等,生食ではあまり気にならないが,火をあてると水菜は思いのほか,あく(えぐ味)の立ちやすい食材だ.お揚げさんと炊くなら,前の浄水器では白菜や小松菜のほうが好みだったのだが,今回の水菜はとても良く纏っている.“おばんざい”をはんなり仕立てるには向いているのかも知れない.

その2;“新巻鮭の親子茶漬”:

ご飯(道産米:ななつぼし;C1の水で炊飯)・新巻鮭(道産;勿論焼いて)・いくら醤油漬(道産原卵;自家漬)・茎茶(静岡産;本山)・焼海苔(国産)・卸本山葵(市販品;チューブ入)・ひと滴しの醤油(CO-OP;丸大豆);例によって茎茶は軽く焙じ,C1の浄水で煎じる.
コレはイイです! お茶の甘味が良く出て,新巻の塩をふくらませます.文句なし (o^ ')b  但し,鰻茶ならば渋味と焙じた香の立つシーガルに分があるかも.

2010/02/22; で,その後の顛末は⇒コチラ

2011/04/02 注記;
放射性物質除去能力についての見解は⇒コチラ
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烏式ラーメン #5.5;煮豚のたれで“群雲らあめん”

2010-02-07 12:17:25 | 烏合庵の食卓
土曜深更.翌日坊主がガッコで試験と言う事で,つれあい共々早寝.新しいモバイルPCのセットアップに手間取っていたら一寸小腹が空いてしまった.目の前にはつれあいが肴に仕立ててくれた煮豚のたれ(煮汁)が少し残っている.残り飯で葱チャーハンでもと冷蔵庫開ければ西山麺一玉発見.ならば!



例によって昆布・煮干・鰹節で出汁をとり(たれが少なめなので少し強めに煮出す),塩と酒で五割がた塩梅.


暖めた丼に,葱半本をキッチン鋏でざくざくと切り入れ,煮豚のたれを絡めておく.


出汁を沸かしたら卵を割りいれポーチ.少しのディレイで麺を湯掻き始める.


黄身トロのタイミングで出汁を丼にあけてたれを溶き,堅めに茹で上げた麺を泳がせて卵を載せる.卵の周りに岩海苔をたっぷり散らせば“群雲らあめん”完成です.


うん,取りあえずは出来たかな.黄身もとろとろで好い感じ.さっぱりめで夜食には丁度良いかも.


ただ,出汁の煮出しはちょっと裏目.えぐみが少し立ちすぎた.今度ばかりは煮干のワタを取った方が良かったかも.旨味調味料一振りすれば治まっちゃう範囲なんだけどね (^^;)
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