魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

重い日

2010年08月09日 | Weblog
本日は真面目です。堅い話です。

原爆の問題やそんな話に興味がない方は読まないでください。
すっ飛ばしていただくことをおすすめいたします。





多分、私の生きている中で一番重い日が8月9日なんだと思う。


長崎に原爆が落とされた日。


ずっとずっとこの重さを引きずっていく日なんだろうなあ。


いち日本国民なら8月15日なのだろうけど、長崎市民の私は
あえて8月9日と申しましょう。広島の方は8月6日でしょうし、
沖縄をはじめ、他県の方はそれぞれ違うことでしょう。


「温度差」という言葉を使いますが、実際に親なり子どもなり、
もちろん自分自身なりが、原爆や放射能の被害を受けたか、受け
なかったで、のうのうと平和の中で生きてきたかどうかで、受け
止め方がかなり違うことだろうと思います。
温度差はとても大きいでしょう。



私が強く思うこと3点あります。


1)原爆での被爆者として、当人のみでなく、それ以降に2世、
3世と脈々と、なぜに差別を引きずらないといけないのか?


2)このような不幸を招かないためと称した日本の核武装論を
是とする考え方への不幸な偏り。


3)アメリカの言う「原爆を使ったおかげで犠牲者を少なくして終戦が
出来た」という短絡的な正義論(オレたちゃ悪くないよ的免罪符思考)。



正直全部、無性に腹が立ちます。はらわたが煮えくりかえります。


1)は何の罪もないのに、もしかしたら、日本中のどこに落とされたかも
わからないのに・・・、被爆者の犠牲あっての終戦なのに・・・
なんて思います。また軍人だったら「英霊」で民間人が「英霊」でなく、
ましてや原爆犠牲者が「差別」なんてのはどう考えても理解できませんね。

片や英霊として靖国に頭を垂れ、片や被爆者(2世、3世までも)と
して差別する、というのは、人間の心の浅はかな醜悪さでしょう。



2)は身内や親しい人にそんな不幸があったら、決して不幸の連鎖を起こ
そうとは考えないでしょう。核抑止力なんて机上の空論です。
ホロコーストと多くの不幸の連鎖をこの先何十年と生む「核の発射
ボタン」をあなたなら押せますか?(私は死んでも押せません)


3)はこれから先、誤解を解いていかなくてはいけない課題です。
仮定、幻想を解くのは難しいでしょうが、核保有国や正義を振りかざす
国ほど分かって欲しい論理です。まずは真実と温度差を知って欲しい。
まともな心を持つ人間ならこんな不幸なことを是とか、正義とは
言えないでしょう。



そういった思いを伝えるのが長崎なり広島なり、そして核廃絶を願う
人々の思いでしょう。

戦争とは人を殺して喜ぶ世界のことです。
そんなことが二度と来ませんように。と祈ります。

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4 コメント

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8月9日 (Diaz)
2010-08-09 09:55:29
65年目ですね。
黙祷します。
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Unknown (ラリラリ・ピノ)
2010-08-09 13:22:22
今日の長崎市内は警備のためあちこちに大勢の警察が出て
います。どことなくざわついています。
でも心を落ち着け祈ります。
返信する
Unknown (tombo)
2010-08-09 21:31:18
争いごとを実力行使で解決しようとすれば、そこには必ず「勝者」と「敗者」だけではなく『被害者』というものが生まれると思います。
小生は、武力行使に肯定的な方には、「あなたの子供や孫が戦争に行くことになったら、心からバンザイして送り出せますか?」と訪ねます。
返信する
Unknown (ラリラリ・ピノ)
2010-08-10 00:41:29
tomboさん、ようこそ。

そうですね。自分の愛する親兄弟、家族などが直接か
かわるかどうかで大きく温度差が出ますね。

核爆弾や争いごとの悲しみは「その時」だけのことで
なく、未来まで(どこまでかは分かりませんが)ずっ
とずっと続くことを覚悟しなければならないでしょう。歴史から学ぶ大きなことのひとつですね。
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