King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

また事務所費か

2007年07月07日 23時08分30秒 | 日々のこと
昨日のNHKのクローズアップ現代は、ネットの祭りについて
特集していました。そしてその結論づけるような祭りをやって
いるのは、こんな人という定義づけだけが残る番組でした。
最近タイムリーな話題を取り上げ、NHKにしては鋭い番組だと
毎回楽しみにみるようになったのですが、株式の新聞のように
取り上げてこういう見方とこういう見方があるという書き方と
違い、時代をどちらかに方向付けたいようなある種の作為的な
物を最近感じるのは私だけでしょうか。

というのは、ちょっと前にネットカフェ難民が増えているという番組で
なぜそんな風な人が増えているのか、というところに番組をみる人は
興味があるのに、番組でクローズアップしたのは、ある種の格差のでき方
のような、格差を認めて日本の経済の強さができているのでこれはひとつの
形のような見方でした。その次の週に週刊文春に記者が派遣で働き
ながらネットカフェで寝泊りするという体験記事が載りました。

この記事を読む限り、こんな事をするのは馬鹿な奴だという見事な
結論でした。つまり、金だけで考えればネットカフェに住まなくても安い
物件は同じ金を使うのなら探せばあるし、敷金や礼金の要らない
物件も今時有るというのです。NHKの取材では、敷金や礼金をまず
貯めないとアパートやマンションは貸してもらえず、住所もないとまともな
仕事にも就けないので、ネットカフェ難民はなくならないという結論でした。
しかし、実際にやった記者の方ではたった10日ながら金を数万円も
残し、環境になれネットカフェの狭い椅子でも眠れるようになるという
やる気さえあれば、いくらでも抜け出す余力が感じられました。

記者が30代で色々な経験もあり、生活力もあるということで、実際の
難民の人たちと考え方も違うので、これをただ難民をやる奴がばかと
結論付けてしまうのもいけないような気がします。それと、NHKの番組
しか見ない人には、新しい形の貧者や弱者の形態として時代が生んで
いる格差なんだなと感じる人もいるでしょう。私は、派遣で働くのが
まず問題だということと、法的に賃金を上げるか税金や保険など一時
雇いの人の制度をつくらないと、ただ派遣会社や企業だけが得をする
システムになっているというところをもっとアピールしてやるべきだと思い
ました。

韓国では、似た様な格差が起きていて法律により、一年以上雇ったら
正社員に雇用しないといけないという法律を作りました。すると、一時雇い
の人達は一斉に首を斬られてしまいました。まったく現実とシステムを理解
しない頭のない立法者が作った法律です。こうなるとなぜ最初に解らない
のでしょうか。まず一時雇いの場合の単価の引き上げと、雇う場合付随す
る雇用保険や社会保険の負担など企業に正社員にしたほうが安いし
労働生産性が上がると思わせる仕組みを作る事が肝要です。このように
普通なら問題の解決策があるし、その取り組みもそんな難しくないよう
なのになぜネット難民なんかやっているのか、それを気づかせてこそ国営
放送だと思います。

同様に、冒頭のネットの祭りも転職経験が2回以上あり、世間に
認められていない人達がやっていると言うような番組のまとめ方に
私は大きな違和感を感じました。確かに番組にでてきた座談会に
来ていた人たちや自分の履歴を明らかにした人たちはそのような
くくりに入るのでしょうが、実際のネット住人はそんな狭い人たちでなく、
思想や行動パターンも画一的なもんじゃないと思います。今までは
隠されていたものが、情報が簡単に手に入り、世論として巻き起こり
やすくなっているのが祭りの正体だと思います。

NHKクローズアップ現代では、まだネットでのことは限定的で一部の人
のことという見方は時代を誤っていると思います。
そして、今日のニュースではまたまた事務所費問題で農相が追求されています。
これだけ情報が早く多くの人に広がるようになっているのに、どうして
こうも同じ問題の人が国の最重要ポストに現れるのでしょうか。同じ問題
で自殺したり辞めたりしているのに、また同じ問題で指摘される人を
なぜ選んでいるのかこれは任命権者に問題があると誰でも思いますね。
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