King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

『バベル』見てきました。

2007年05月16日 23時01分57秒 | 日々のこと
何回かチャンスを逃し、やっと昨日見ることができました。
雷が鳴り、雨がばしゃばしゃと降る日でした。

観客もまばらな小さいスクリーンです。
この映画は話題が多く、菊池凛子のアカデミー賞ノミネートに
つづき、上映中に気持ち悪くなる人が出たり、話題を集めました。
私が見るきっかけになったのは新聞の批評が誰か忘れたけれど
作家の方がなぜ菊池凛子の演技ばかり注目されるかという内容で
書いていて、つまりは作品をけなしていて、かなりの週刊誌や
その他でも絶賛よりけなしているものの方が多かったのです。
これは見なくてはなりません。

普通こういう話題作は、ちょうちん記事ばかりで本音で
批評することはまれですが、こうもこぞって書かれていると
何かあるのです。それを確かめたくて見に行きました。
感想としては、世の中国が変わるとこうも変わるという
ことで、いまさら取り立ててということになるわけですが、
今アメリカがテロの脅威に曝されて現実として、この映画を
考えるとまあいろいろ考えなくてはならないことがあると
いうことです。

しかし、感慨をいだくにしてもこのストーリーと設定は
やはり無理があります。
子供を置いてモロッコに旅行する夫婦やモロッコに狩猟に
いく日本人とかおおよそ現実的ではありません。
まして、銃規制の強い日本で持っていた銃をガイドにくれてくる
ということが許されるはずがありません。
銃の管理も家族にも鍵のありかを知られてはならないと
当局ではうるさく指導しています。

そして、日本人でマンションに自分が狩った鹿の首を
かけている人など裕福な勝ち組の人でも想像できません。
日本人で有り余る金があれば、ヨットとか外車を乗り回すのが
関の山でガンやハンティング趣味でもせいぜいクレー射撃を
やるくらいが妥当です。ましてモロッコにわざわざ狩りに行くと
いうのも不自然さに満ちています。
監督の頭の中の日本人がそういうことをしているのでしょうが、
日本の風景とか人々の描写とかとても日本に思えない絵で
マンションが立ち並ぶ湾岸地域だけ、やはり日本だなあという
感じでした。

全体的に被害者の側からのメッセージ色を感じて、
見慣れたアメリカ映画じゃないしてんだとこうなんだろうなと
妙な納得をしました。結局日本もこう見られているんだと。
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