King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

今月のブレンドは

2021年01月01日 12時18分32秒 | 珈琲

明けましておめでとうございます。

とはいえ当店のように年中無休で大晦日も元旦も仕事をしていると

改めてこういうあいさつも白々しいしもう何年も改まった挨拶をしていると

もういい加減いいんじゃあないかなという気もします。

世の中の変化は常にあり、秩父の町の様子もどんどんと変わっています。

 

昨年辺りから秩父に待望の映画館ができるという話も今更な感じがします。

 

コロナで自粛が続く中、明るいニュースはないのですが、毎日見るテレビも

今年はお正月番組がみんな過去のビデオを編集したものばかりで各地の新年を

中継するようなものはなく、いつもの駅伝やサッカーやフットボールも人が

いない中継で寒々しい感じがするだけでした。

 

町の様子といえば秩父の街並みでふとんやというのが多い街だったのですが

桶屋と同様、これもいつの間にか開店休業のような店ばかりとなったのも

誰も話題にしませんが不思議な感慨を抱かせます。

なぜ布団はすたれてしまったのかというのは人々の生活が豊かになったせいか

様式の変化なのか判然としないのです。昔の家と違い高気密高断熱の家という

住宅の進化と生活の質の変化で昔のように綿の重い布団にくるまることなく

せんべい布団などという言葉を口にする機会も聞くこともなくなりました。

布団といえば田山花袋の小説などを直ぐ思い浮かべますが、この冬風邪で

臥せって重い布団の押し包まれる思い出も私には強くあります。

 

それと一昨年引越しして熊木の家の中でも氷が張るような寒い家から隙間風は

防げる人様なりの家になったことへの期待感が実質生活に与える変化や快適性は

思うほどではなく、広くなった分あちこち暖房したりコストはそれなりで快適性

より秩父の冬の寒さを思うことになるのでした。

寒いだけでなく乾燥して体中痒くなるのも特長で温泉が俄然恋しくなるのでした。

 

それはまだ温泉の魅力を知る頃、各家庭はどこでもバスクリンなるものをお風呂に

入れてました。それはすごい発明品のように感じてそのオレンジの粉末が湯に融けて

グリーンになるさまを思い出します。大人になりその入浴剤も炭酸ガスが出るものが

発売され各地の温泉名のついたものなど色々と流行りましたが、私のお気に入りは

ミルク風呂でした。

 

それを売っている薬局もひとつだけでよくそれを求めて通いました。それを使うと

肌のかゆみも起きないのでした。しかし、その販売もいつのまにかなくなりそれを

使うことも入浴剤自体も入れなくなりました。それに代わり温泉に行くことが

もっぱら冬の重要任務に加わりスキーと温泉というテーマにもなりました。

 

それがにわかに崩れだしたのが昨年の暖冬でそれを打ち消すかのように今年は

寒波でどこも大雪なのですが、昨年のイメージと のせいコロナでまったくその

冬のテーマと人生の目的のようなスキーと温泉も心が動かないのでした。

 

それでも新しい年は来て今年も新年は季節のブレンド『雅』を作りました。

 

これはとりわけ新年のご来光を特別なものとして眺める日本人の心にいつも

流れる琴の筝曲をイメージしていてとにかく華やかで明るいイメージの

珈琲です。

 

このフルーティーで明るく華やかな豆はこの時期味を増す深煎りの豆と違い

難しいぎりぎりの見極めで二ハゼ手前で止めるという焼き加減です。

そのぎりぎりで出る味と風味がこの華やかさとこの豆の特性を引き出す

ものでキューバなどにつながる譜系です。

ところがここのところの天候の峻烈化でサイクロンが増えてなかなかその地域の

豆も入手が困難で高くなっているという現実があります。

 

様々な裏技や入手経路によりまだ手当できていますが、温暖化やグローバル経済と

国際関係の変化はこの先どうなるかという感じです。

 

厚い布団が家庭から消えそれについて誰も気にもしない世の中と町の布団も

昔のように婚礼嫁入り道具などで仕立てられ一生ものの宝物のようなものも

簡単に安っぽいあったか化学繊維や羽毛布団に占拠されてしまうという変化に

誰も気を配る事さえしません。

 

まあそんなの気にする方がへんなのか、それよりコロナ収束なのかまあ今年も

オリンピックだあと浮かれる感じでもなくスタートしました。

 

 

コメント
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