『死神の精度』伊坂幸太郎/文春文庫(2008年2月)
死ぬ8日前に送り込まれてくる死神。
一週間の調査に派遣されて、何の問題もなければ死んで良しとの”可”が出される。
死神は死んだことを確認して任務終了と、なんとも奇想天外なストーリー。
クールでどこか奇妙な死神・千葉が出会う6つの人生。
何となく”死神?”と気になったら金城武主演の映画が、この本が原作だったのですね。
映画も観てないけど、金城武がなぜ死神?って不思議に思った理由が原作読めば解りました。
短編6話の内ひとつが最後の話しにちょっと繋がったり、
他の小説に出てきた人物が出てきたりの伏線がはられています。
『幽恋舟』諸田玲子/新潮文庫(2004年10月)
47歳の旗本兵五郎と17歳謎の女たけとの恋愛時代小説?かと思いきや
たけの出生にまつわる謎解きが飯田藩堀家の家督相続争いにもつれ
ミステリー・サスペンス物としても楽しめた一冊。
私的には諸田さんの作品はどろどろしたものよりカラリとした江戸物が好き。
通勤電車内やこまぎれに空いた時間に読むのでハラハラドキドキよりあっさり楽しみたい派。
『中庭の出来事』恩田陸/新潮文庫(2011年8月)
瀟洒なホテルの中庭で、気鋭の脚本家が謎の死を遂げた。
容疑は、パーティ会場で発表予定だった『告白』の主演女優候補三人に掛かる。
警察は女優三人に脚本家の変死をめぐる一人芝居『告白』を演じさせようとするー
という設定の戯曲『中庭の出来事』を執筆中の劇作家がいて・・・。
虚と実、内と外がめまぐるしく反転する眩惑の迷宮。
芝居とミステリーが見事に融合した山本周五郎賞受賞作。~~裏表紙より
とても複雑過ぎです!
最後に真相が解っても呆気に取られるようなどんでんもなく・・・複雑なわりに。
舞台好きな人には(セリフが)面白かったのかも!?
恩田さんの本は初めて読んだけど、もう別のも読む気がしないような・・・。
『ガラスの仮面』48・49巻 美内すずえ/花とゆめCOMICS(2012年2月・10月)
今年になっていつの間にか2巻発刊していたガラかめ。
友人から2冊同時に回ってきました!
47巻でいい感じになったのでとうとう最終章も近いのでは?!と期待しながら読むと
う~ぬ、まだまだでした
49巻では詩織さんが壮絶な事になってしまって。。。伊豆でうまく会えるのか?この二人は?!
と、50巻には間を空けずに美内さん執筆のほどよろしくお願いします!
十代の頃から読み出したこのガラかめ。
こんな何十年も掛かるとは想像もしていなかった漫画です。
ところで、「紅天女」の試演会場が”廃墟の駅”と決まりましたが、
↑『中庭の出来事』の最後の結びがある講演場所も廃線跡の駅舎。
演劇界ではよくあるシチュエーションなのでしょうかね。