虹色雑談

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「マジック・ツリーハウス」レビュー

2012-01-09 15:17:27 | 映画

 つい昨日、大好評上映中の映画「マジック・ツリーハウス」を見てきました。幼い少年少女の兄妹が、絵本の中を大冒険するということで、昨年からこの映画を楽しみにしていました。なので、いつもみたいに駆け足気味ですがレビューです。

 パンプレット解説によると、本作はアメリカの作家・メアリー・ポープ・オズボーンによって、今から20年前である1992年より展開している児童文学で、日本には10年前の2002年から入り始め、現在31巻まで、累計380万部も発売されている大ベストセラーです。基本的に原作は、1冊の本の世界を1話形式で展開しており、今回の映画化において、特に人気のある4つの世界、「恐竜時代」「中世の城」「ポンペイ最後の日」「海賊の船」が選ばれ、4枚のメダルを巡る冒険ものになっています。

 主人公は本が大好きだけど気が弱く決断力に欠ける兄・ジャックと、元気いっぱいで少々危なっかしい行動派の妹・アニー、正反対だけどとても仲良しな2人の兄妹です。そして2人が冒険に出かけるきっかけとなる、魔法を失い、ネズミの姿になった魔法使い・モーガンの存在も欠かせません。モーガンはネズミになってからはアニーに「ピーナッツ」と名付けられ、以後行動を共にしていきます。言葉は喋れないので身振り手振りで意思表現をするその姿はとても可愛らしいです。冒険は2人が、本がいっぱいあるツリーハウスを森の中で見つけたことから始まります。ツリーハウス内にある本のページを指さし、「ここに行きたい」と言えば、本に書かれたその時代、その世界に行くことが可能です。その中で謎のメダルを拾い、それが4枚集まると奇跡が起きることを2人は知ります。1番目と2番目の世界では、やはりジャックよりアニーの方が活躍、特に中世の城において、兵士に囲まれても身軽な体で切り抜けたり、懐中電灯を魔法の杖に見立てる咄嗟の判断力、アニー凄すぎです。しかしジャックも城から逃げ出す隠し扉を危機一髪開いたことで、それまでなかった自信を身につけます。そのため3番目のポンペイの街では、ジャックがリード気味になり、高いところにあるメダルも自分で取りに行くと言います。「自分にも出来る」というそれまでにない思いが芽生えたものの、そこはポンペイ最後の日の時代、火山噴火で逃げ惑う人々の中、一時的にアニーを見失ってしまいます。何とかアニーを連れて戻ることが出来たものの、ここでジャックは冒険の危険性、いわゆる恐れを感じ、4枚目のメダルの回収を諦めようとします。それでも行くと言うアニーは、海賊の宝箱に紛れたメダルを発見するも、とうとうその行動力の高さが裏目に出たか、運悪く捕まってしまいます。ピーナッツの報せでアニーの危機を知るジャックは、それまで持っていた恐れから、それを越えた勇気を振り絞ります。アニーというたった1人のかけがえのない妹を救うために走り出すその姿は、小さいけれど勇敢な冒険者です。既に沖まで出てしまった海賊船ですが、アニーに救われたイルカの助けもあり、見事追いつくことが出来ました。そこから先はスリルの連続です。迫る船長の魔手から逃げる2人、もう息つく暇もありません。アニーが撃たれた時はハラハラしましたが、メダルがアニーを守ってくれました。やがて火薬の爆発で船は木っ端微塵、見事4枚のメダルは揃いました。これにより魔法を取り戻し、ピーナッツの姿から元に戻れたモーガンは、2人のうちどちらか1人だけだったら、この冒険は成し遂げられなかったと語ります。ジャックとアニーも、兄の知識と知恵、妹の行動力と勇気、この2つがあったから達成出来たと認識します。2人は互いの足りない部分を補い合って冒険を達成したのです。

 以上、駆け足ではありましたが映画の感想を書いてみました。夢とスリルのある、子供にもわかりやすい冒険モノというカンジで凄く好感が持てました。何よりジャックの冒険に対する、躊躇、自信、恐れ、それを越えた勇気という、順を追った心境の変化がとても印象的でした。アニーもとても可愛いだけでなく、ちょっと向こう見ずな動きを見せてくれて、物語の牽引に大きく貢献してくれました。つーかアニーを演じてる芦田愛菜ちゃん凄いですね。まだ6歳なのにあっちこっちで引っ張りだこなのに、今回の映画でこれだけ優れた演技力を見せるとは…。将来有望株過ぎます。まだ見に行っていない人は是非見に行くことをお勧めします。僕も時間があったらまた見に行きたいと思ってます。