満天横丁に住まう妖怪のひとり言

満天横丁に住む満天と申します
最近、猫妖怪化してきており更新は不定期ですが…
ひとり言にお付き合い頂ければ幸いです。

拝み屋横丁顛末記

2008-07-10 | 漫画紹介

宮本福助作の漫画である
現場は「とある下町」なのであるが、多分東京であろう
東京で下町っと言えば浅草を真っ先に思い出すが
私は谷中あたりじゃないだろうか?っと勝手に思っておる(笑)

大手スーパーが参入できないような地域密着型の商店街があり
そこから、こう行って、ああ行って、見落としがちな細い路地を入って行くと
昭和20年~30年に建てただろうってな「長屋」がある
ここが通称「拝み屋横丁」なのだ

拝み屋横丁の大家さんは市川文世さん、34歳独身男性。
親の代からこの横丁の大家をやっている
いつも着流しの着物を着て飄々とたたずむ雰囲気からは
大家さんっと言うよりも小説家ってな雰囲気を彷彿させる

この大家さんを中心に、通称「拝み屋横丁」で毎度繰り広げられる
ドタバタ劇をコミカルに、時にシリアスに描いているのが
この漫画「拝み屋横丁顛末記」なのである

ただし、通称ネーミングが「拝み屋横丁」っとなっているので
既にお気づきの諸兄もおられようが
ここの長屋に住む住人は一風変わったモノ達が多い…ってか
全ての住人が変わっている

「陰陽師」「エクソシスト」「元神父」「元神主」「元住職」などである
つまり…悪霊、幽霊なんぞに取り付かれた時に
藁をも掴む心持で頼りにしちゃう人達ばかりが住んでいる横丁なのだ(笑)

よってこの横丁に普通の人が足を踏み入れると
なんとも「いや~~~~~な」気持ちになり、早々に引き上げたくなる
忍び込んだ泥棒ですら交番に逃げ込む程である(笑)

たとえば…
大家さんの甥っ子で、まったく霊感がない市川正太郎君(高校生)
ある意味、まったく霊感が無いからこの長屋に住めるのだと思うが
霊を引き寄せたり、知らずに連れてくる事はしょっちゅうである

その他、売れない小説家で霊感体質の伏見東子(主に心霊小説を執筆)

元神父、元神主、元陰陽師の三人のご隠居様たち(主にトラブル持込専門)

幽霊がのり移り、人間の言葉を話すカラス
(霊感のない正太郎君に自分の姿を見せたくて入った器がカラスだった)

修験者の修行を積んだムキムキ肉体のオカマ幽霊エンジェル
(この漫画で私の一番のお気に入りキャラ…笑)

自分がどんな未練を残しこの世に留まったのかが
ど~しても思い出せないお調子者の幽霊平井君
(売れない小説家東子の執事をやらされている)

などなど多数の登場人物や幽霊達が単純な出来事でも
より複雑に、さらに奇怪にしていく一話完結タイプの漫画である
実にオモシロイ(笑)

幽霊話や怖い話が苦手な人も居るだろうが
この漫画は全然怖くない(笑)
どうであろう
この夏に向けてこの漫画で一つ幽霊に馴れておくのも良いかもしれん
だって何時何処で出会うか解らんもんぞ
何においても準備と免疫は必要かもしれんでの~
(ガハハハハハハハハ)

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あらぬ、臭い濡れ衣

2008-07-08 | 会社のハチャメチャ
書かねばならん記事がテンコ盛りだったハズ…なのであるが…
時がたてば記憶が薄らぎ、過去の遺物となり
知らぬ間に忘れ去られてしまう……(忘れたことすら忘れておる)
こうして人は「楽」になっていくのである(笑)

何でもかんでも覚えておったら辛いぞ
忘れるって事は、そんなに悪いことではない
「人は不快な記憶を
忘れることによって防衛する」
byフロイト

とは言え
たまには…出来立てホヤホヤの記事を忘れる前に書くのも良いかも~~
なんぞと考え、ついさっきの出来事を書いてみる(笑)

ついさっき、私しゃ~尿意をもよおしトイレへ行った

我が社のトイレは1階、2階、3階と各フロアにあるのだが
私のお気に入りのトイレは3階のトイレである
女子用の個室は一個しかないのだが
車椅子でも介助人と一緒に、楽に入れるほどの広いトイレで
開放感がバツグンなのである(笑)

初めて入った時は心もとない感じがしたものだが…
今ではこの開放感がたまらなく好きなのである

この時、この開放感バツグンのトイレへ私が入った瞬間
目がチカチカするほどの「まっ黄・黄」な「悪臭」に、私の体は包まれた!
「ウッ!」…息すら出来ん!
瞬時にバックして他の階のトイレへ行っても良かったのだが
「3階までわざわざ登って来た」っという思いが私を踏み留めてしもうた

鼻にテッシュをくっつけて
出来るだけ息をしないように用をたし
速攻でエライ臭気のトイレから脱出したのは言うまでもない

が…酸欠状態になりながらトイレから出て…ヤレヤレっと思った所へ
別の女子社員がトイレに来たのである…

つまり…この新たに出現した女子社員がトイレへ入った瞬間
「満天さんのウンチってクサ~~~イ!」って思うのは必定である
とはいえ
「今トイレに入るとエライ臭いよ」っと注意を促すべきであろうか?
珍しく私がウダウダと迷っておると
その女子社員は「今日も暑いね~」っと私に声を掛け
トイレへと消えて行ってしもうた~~

短時間とは言え酸欠状態だった為に脳の活動が低下しておったらしい

トイレの悪臭消しにはマッチを一本摺ると良いっと聞いた事があるが…
実際試したことが無いのでその効果のほどは解らん

最近では便利な消臭スプレーってのもある
でも…コレを使った人の後に、トイレへ入ったことがあるが
悪臭は悪臭のままの方がまだ耐えられると思った

っと言うのは良い匂いは、つい吸い込みたくなるのが人情ってもんだが
消臭スプレーが完全に悪臭を消しさっていない状態なもんだから
良い香りの隅っこに…ちゃっかり悪臭が居るのである
それを思いっきり吸い込んでしまい、ムセた事がある

トイレの前で出てくる女子社員を待ちうけ
「ねっ、臭かったでしょう。でも、私じゃないのよ」なんて言うのも変だし
あれや、これやと考えて…結局何も弁明できんかっただ…

こういう時、どうやって「私じゃない」ってアピールをする?
得てして自分でやった「臭いウンチ」や「臭いスカしっ屁」の方が
シラっとしていられるもんだの~~(アハハハハハハ)


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2玉のスイカ…

2008-07-07 | 会社のハチャメチャ
世間は「お中元」のシーズンである
会社にも「お中元」は来るのであるが…
この時期、最悪に女子社員が嫌がる「お中元」が我が社には届く
それは…「すいか」   …である
何を考えて会社に「西瓜」なんぞを贈るかの~~
しかも…である。
この西瓜は本社に1玉、工場に1玉と届くのだが
あの本社大お局の「西太后」様が
「西瓜なんかいらないわ~」っと言って
本社に贈られて来た西瓜1玉を工場へ送ってくるのである
私の手元には、結果…「デカイ西瓜が2玉届く・・・のである」
少し考えれば工場へ2玉の西瓜を送る行為が「イヤガラセ」以外の
なにものでもないって事が解りそうなもんだが…いや…解るよな~~~
やっぱ、西太后様ってば「わざと」やっておるんか?

とりあえず放っておいても腐るので
西瓜をテキトーな大きさに切って女子社員とパートさんに渡しておる
実にメンドーな作業である

ただ、少々ありがたいのは
銘柄が鳥取の西瓜で大変甘くて美味しい~
コレが例年「我が家の初物西瓜」となっている(笑)

西瓜は何でもアフリカで発見された代物らしい
栽培し始めたのは、紀元前5000年位から始まったといわれている
紀元前4000年以前のエジプトの壁画にスイカ栽培が描かれており
エジプトのファラオも西瓜を食っておったのかの~~なんぞと考えると
不思議な心持がする(笑)

西瓜にまつわる話を調べておったらば下記事を見つけた
「スイカにバイアグラ効果?」

より多くの成分が含まれておるのは実よりも皮の部分らしいが
だいたい「6切れ」ほど食べると元気が出るらしい…(フフフフフフフフ)

何時もはメンドーなんで男性社員には配らん西瓜なんだが…
今年は皆も疲れておるようなんで
一部西瓜を切って皿に盛って、昼飯時に盛大に出しておいた
何やら午後の部の男性社員の動きがテキパキしてたような~~(笑)

効果のほどは解らん…解らんのだが…
最近、ちょっと元気がなくて…っとお悩みの男性諸君!
「西瓜を食べよう!」
ただし、利尿作用もあるでトイレへ行く回数も増えるかもしれん
(ガハハハハハハハハハ)

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愛の昼食会

2008-07-04 | 会社のハチャメチャ
朝一番に本社大お局の「西太后様」よりお電話を頂いた

エライ上機嫌な声に…少々おののく。

「これはね。満天さんだけに聞いて欲しいオフレコの話なの。聞いて下さる?」

嫌だって言ったって話すくせに…何時も前フリだけは粘っこい。

「土曜日に…各営業所の女の子達が 遠路はるばる 集まって
研修受ける事になったの~それでネ
親睦を深める為に皆でお昼を一緒に食べましょうって思っているの~
工場の皆さんもご一緒するのよ~全員来れるかしら?」

おい。変な日本語使うなよ
皆でお昼を一緒に食べようってアンタが勝手に思っておるんじゃろう
なのに何故、我等もご一緒するって決め付けておるんじゃ?
私だけにオフレコで確認しておるのに
全員行けるかどうかなんて即答出来る訳がないだろう
この女。頭変だぞっと…忙しかったもんでイラっとしちまって…
「意味が解りませんが」っと考える前に口から言葉が出ちまった・・・

「意味が解らないって…つまりね
土曜日の朝10時30分から研修を本社でやるのよ!
それに工場も参加しなさいって言うこれは命令なの!」っと来たもんだ
「遂に本性を現したな~妖怪お局め~!」

「そうですか~でもまだ上司から何も伺っておりませんが?」
「だからオフレコだって言ってるじゃない!」
「ですからオフレコなら即答は出来ませんが」
「何人来るかくらい言ってもいいじゃない!」
「オフレコでどうやって他の人に確認取るんですか?」
「・・・・・・・」

やっと気が付いたか…疲れる女じゃの~~~

「それに今度の土曜日はボーナスの支給日ですから
午前中に役員の方々が工場に集まります
午後からは役員会と営業会議を行う為の準備があります」
「あら…そうだったわね~」

ほんとにノンキな女じゃ~~~「そうだったわね~」じゃねぇ~ぞ

「でも…本当にコレ。会長がせっかくだから工場の女性も
呼んであげたら っておっしゃったのよ~~」

オメーはその時「課長」として、工場の女性は土曜日忙しいみたいですって
フォローしなかったのかよ~まったく、会長の言いなりだな
だいたい…呼んで欲しいなんて誰が言った!

「とりあえず、上司から言われたら
皆の都合を聞いて 連絡します」っと言ってやったわ!
(ガハハハハハハハハハ)

会長の命令だ!って言えば誰でも従うと思ったら大きな間違いじゃ!

その日の午後。

クラゲ部長から「10時30分までに本社へ行くように」ってなお達しが来た

「ボーナスの支給日で工場に重役が集まりますが?どうします?」
「あっ。」
「12時から営業会議ですが?それは?」
「うっ。」
「スケジュールを調べたところ、各営業所の女性達は3時から工場見学に
来るそうですが…その時にでも交流は出来るのではないですか?」
「うん。それもそうだな~~」

って事で…本社へ行かなくってすんだ~~

これが二人共、上司だぞ(笑)
会長が私らの動きを知らなくってもソレは解る
しかし、スグ上の上司は部下が何時も何をやっているか位は
把握せ~よ~~(ハハハハハハハ)
管理職ってのは「部下を管理する」ってな意味ぞ
呆れた二人の上司である

ところで…西太后様は…退職願いを出して
昨年12月で退職される予定だったハズなのに…
いったい何を張り切っておるんじゃ~?
ほいで…アナタは何時まで会社におるんじゃ~~?

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蒸し暑い夜の出来事

2008-07-03 | 日々のハチャメチャ
昨日は「ノー残業デー」だったのでダッシュで家に帰り
ダンナ様の晩飯を準備し陶芸教室へ行った
帰ってくると…北海道の義父から「お中元」が届いておった
マンションの宅配BOXへ行き受け取って見ると…
「夕張メロン2玉入り」であった

「ヤッタ~!」

ここで…私は「頭のネジが1本抜けたらしい…」

マンションの階段を登って行くと駐車場が見渡せる
見るとダンナ様の車が停まっておった
「あっ!帰って来ておるんじゃ~~」っと急いで部屋に入ったが
ダンナ様はまだ帰ってはおらんかった
ってことは…駐車場から部屋へ向っておる途中なのか~~

「おっ!

フフフフフ。ココはひとつ、脅かしてやれ~~

階段を登ってくるだろうと思い、階段脇で隠れて待っておると…
エレベータが動いておる音がした
「アイツ。メタボにならん為にも階段を使うと言っておったのに
まったく、しょーもないヤツだの~」っと考えておる間に
我が階にエレベータが停まった
「おわっ!間に合うか~!!!」っとエレベータが開いたその前に飛び出し

「ワッ!」っと脅かすと
「ぎゃっ!」と叫び声が聞こえた

ヘヘヘヘヘヘ。
ヤッタネ~~~っと見上げた相手の顔は…

「知らないオジサン
だった・・・・」


中年女が片腕にメロン2個入りの箱を抱え
もう片手に陶芸用品が入ったバックを抱え
背中にリュックを背負い
開いたエレベータの扉から、叫び声をあげながら
いきなり飛び込んで来たのである。

そりゃ~「ギャ」って言うわな~~~(笑)

後でダンナ様に散々バカにされた…。
駐車場に到着したら、すみやかに部屋に来いよ~~~

蒸し暑い梅雨の夜の出来事であった(爆)

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表と裏の二枚のカード

2008-07-02 | ゴルフ・旅行のハチャメチャ
ゴルフクラブの全部のスペックを変えた
おかげで…貰う前にボーナスが、ほぼ吹っ飛んだ(笑)
忙しいし…ボーナス多く入るだろうな~っとの勝手な思い込みが
「取らぬタヌキ君の皮算用」を招いた(ハハハハハハ…泣)

ショボくれておる私に優しく尊敬できるダンナ様が
「満天ちゃんは何時も自分の物を何も買わないでしょう
たまにはイイよ。僕が出してあげるからね」っと言ってくれた

いや…君は知らんのだよ…私が月々どれだけ本や漫画を買っているかを…
んっ?しかし…確かに私は殆ど漫画と本以外は何も買わんが…
優しく尊敬できるダンナ様は…今のゴルフクラブまでで…何回買い変えたっけ?

「優しく尊敬できるダンナ様、一つお聞きしたいのですが…
今、ダンナ様がお持ちのゴルフクラブは何個目ですか?」っと聞いてみた

「えっ?え~と。3セット目かな…?

「なんだか…私の記憶より少ない気がしますが…」

「えっ?あっ!オレ、最初は手で打ってたから~

んなわけねぇ~だろう!

相変わらずの「狸オヤジ」ぶりである(アハハハハハハ)


何故、この歳でスペックを全部取り替えたか…
普通は柔らかく優しいクラブに変更したんかいな?って思うじゃろう
私は今回、その逆に挑んだのだ(笑)

それは何故かと言えば…
私の体力は「10歳以上若かった」のだ!
(いや…10歳以上若くったって30代後半だがの~~~)

普通の女性よりも運動能力があり、
何故にそんなオバ様仕様のクラブを使っているのか?っと逆に問われただ
「いや…もうすぐ50だし…」っと私が俯きかげんで言うと
「我々はその人を見て、
その人の体力年齢で道具を決めています
実年齢は関係ありません」
っと店員さんに言われた
私の目から「ウロコ」が落ちただ(笑)

私は子供の頃からスキーをやっておった
別にプロを目指す訳でもなかったので安いスキー板でタラタラ滑っておった
安い誰でも乗れる板ってのは柔らかい
よって私が本気で滑ると板が暴れて御しがたいのでタラタラとやっておった

その頃、ダンナ様と出会いスキーの指導を受け
超ハイレベルなスキー板を買って貰った
その板で滑ってみて本当に驚いた
本気の超ハイスピードで滑ってもビクともしない板であった
おかげでグングンとスキーの腕前が上がった

ところが40歳を超えた時に…大きなケガをした
ここで私は体力の限界を感じたのである

「確かに40歳だもんな~」
無理は出来ん年齢じゃ~っと思ってしまった

「私は自分の年齢に体を合わせてしまったのである」
それからの私は
「もう、45歳過ぎたしな~」
などと年齢を気にしながら行動してしまった
この年齢だもの、この位だろうっと自分で勝手に思い込んでしまったのである

考えてみたら、年齢は皆一律に毎年歳を重ねるが
同じ歳の人が皆、同じ体力と同じ思考能力だとは言いがたい
人にはそれぞれ、その人なりの体力年齢と思考力の年齢があるのだ

既に60歳を過ぎた方々も「体力が落ちた」と言いながらも
ビシっと若い道具を使いこなし頑張っておられる人が大勢いる

先日、試しに購買部の茶々丸ちゃん35歳と
1階~3階までの階段登りダッシュ競争をしてみた
「同着」であった(笑)
しかも、私は大きく一つ息をしただけで動悸が治まったのに対し
茶々丸ちゃんは何度も肩で息をしておった

それで、私は
「自分で自分の年齢を決めるのを辞めた」

ゴルフは飛距離が全てではないんで
スコアが縮むとは言い切れんが…それでも頑張るだ
旨いこと店員さんの口車に乗せられたって言われないように
一度、自分の年齢を頭からハズして頑張ってみるだ
それが野生の生き方なんだ!
(ブワハハハハハハハハ)
    ↑
既に天下を取った気分でおるがの(笑)
せいぜい怪我をしないようにボチボチとトレーニングするだ~

ちなみに…
私は自分名義のカードを二枚持っておる。
一枚は自分の口座から引き落とされるのだが…
もう一枚はダンナ様の口座から引き落とされる様になっておる…
ダンナ様が「僕が出してあげるからね」っと言ってくれて良かった
そう言われる前に私が支払いに使ったカードは
ダンナ様の口座から引き落とされるカードだったのだから…
(ガハハハハハハハハハ)

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蝉時雨がやむ頃

2008-07-01 | 漫画紹介

「蝉時雨がやむ頃 作:吉田秋生」

「雨降り人色バス」の「あこさん」にお借りしました~ありがとう!

唐突な質問なんだが…皆さんは鎌倉へ行ったことがありますか?

私も数回しか行った事はないのだが
大変良い所である
細い路地が多く、いかにも古都の風貌を兼ね備えておるのだが
海が近くにあるせいか若い人も多く住んでおり
古さの中に若さが旨く共存しており面白い町である
坂が多いので、坂道から見える海が人の心を解き放つような感覚がある

そんな町に「幸」「佳乃」「千佳」の三姉妹が住んでいる
父親は15年前に借金と女を作って出て行った
父親が居なくなって2年ほどで母親は男を作って出て行った
残った三姉妹は祖母に育てられたのだが、その祖母も他界している
そんな折、三姉妹のもとに父親の訃報が届く

葬式に行きたくはないのだが…行ってしまう気持ちが良く解る(笑)
つまり、興味半分。こういう時、好奇心の方が勝ってしまう
そこで自分達の母に良く似た「弱さを武器に生きているウザイ女」と出会い
異母姉妹である「すず」と出会う
弱さを武器に生きているウザイ女を母に持つと
その子供は人より数倍早く大人にならなくてはいけない

長女の「幸」に良く似たその子を三姉妹は放ってはおけなかった

文章にするとエライ・ド・暗い話となるのだが…
周りから見るほど当事者は「そんなに暗くない」ってな雰囲気が良く出ている
そりゃ~二親に捨てられた訳だから辛くないっと言えばウソになる
長女の「幸」は芯が強くシッカリしているし
次女の「佳乃」は男に貢ぐし
三女の「千佳」は年上好みだし
三人共にシッカリと二親に捨てられたトラウマを持っている
でも、トラウマも長年やっていると…それが「自分」なわけなんだし
それが普通の彼女達なりのプロテクターなのだ(笑)

私の父親も女を作り出て行った
その時、父の妻だった継母さんは、自分も他の女から父を奪ったって事を
ものの見事にコロっと忘れて、ハデに泣いたり喚いたりしておった(笑)
が…チョビっと可哀相かな~っと同情しかけた時に…男を作って出て行った
泣いたり喚いたりする女は、一見弱そうで実は強い(笑)
多少飽きれたが、誰かに頼っていないと生きられない女も大勢いる
それを罪だと言えるほど私は子供ではなかった
年齢的には子供だったが、早くに大人にならなくては
この家族の中では生きられなかった

春先に、その父の愛人から我が家に電話があった
父が心臓発作で倒れ手術中だという
我が実家の「家庭の事情」ってモノをよく知るダンナ様は「行くな」と言った
日曜の19時である。父は現在東京に住んでいるので
我が家から飛んで行っても1時間はかかる
多少迷ったが…いや、本当に迷ったのだ…が、好奇心が勝ってしまった
肉親をこよなく愛する人々には罵倒されそうだが
そういう家族も居るコトを解って欲しい

病院へ到着しても手術は終わってはいなかった
実は…本当にオマヌケなのだが…手術の間、私は父の愛人と
二人っきりで待合室で並んで待たねばならないって事を…
まったく想定していなかった
限りなく…気まずい雰囲気であった(笑)

父の愛人や妻たちと話すのは慣れておったのだが…
私と同じ歳の父親の愛人とは何を話してよいやら解らんかった
大変都合の良い事に…夜の待合室には誰も来ないし、誰も通らん。
ポツリ、ポツリと、どんな状況で父が倒れたのかを聞きながら
時をやり過ごすしかなかった
(これほどの気まずさは経験したことがなかったぞ…笑)

たまたま常勤しておった先生が、カテーテルでの心臓手術の権威だったらしく
父の手術も無事終了しICUで父の寝顔を見て、その日は帰った。
翌日、柄にもなく花束なんぞを持って父の病室を覗くと
バケモノ張りの回復力を見せて父が起きておった
第一声が「帰れ!お前なんぞ呼んでない!」である

最後に会ったのが3年ほど前で…
父の「金貸してくれ~」ってな借金を断り、
大喧嘩して別れたのが最後であるので
さもあらん(笑)

「ほうか、それだけ元気なら大丈夫じゃろう。帰るわ!」っと
啖呵を切って帰ってきた
手術後の父の姿が、小さなジジイに見えたもんで
少々同情して翌日も顔を出したのが間違いじゃった
まったく、私も歳を取ってヤキが回ったもんである(笑)
我ら親子を知る人は皆、似たもの親子と呼ぶがの(最悪である…)

それから2週間ほどして…父が入院していた病院から電話が来た
普通…容態が急変したんかっ!?って思うじゃろう~~
我が父は…病院代を踏み倒し…治療半ばで逃げたらしい…。

クソオヤジ~~~!
っと叫んだのは言うまでもない(笑)

何時か私の所にも、この漫画と同じように父の訃報が届くだろう
その時私は信長のように父の祭壇に灰を投げて
「この、クソオヤジ~!」っと叫べるだろうか?
やってみたいな~~なんぞと考えると顔がニヤケる(笑)
どうせ、葬式代一式私が払う事になるんだろうし
借金もあるだろうし、その時の愛人は私よりも若いかもしれんしの
この位はやっても良いかもしれん(笑)

おっと、漫画の紹介だった…(ハハハハハハハ)
つまり、傍から見たらシンジラレナイ状況であっても
子供の頃から慣れ親しんでいる世界なもんだから辛気臭さは無いのである
むしろ肝が据わっている分、小気味良いのである
そんな漫画だからオススメだと思う(笑)


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