地球へ ようこそ!

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あやかし(姫)@~。ほにゃらら・・・おばちゃん( 秘かに生息 )。  

大切なものは いつも近くにある・・・ ♪

2008-02-09 09:56:43 | IN THE HOSPITAL
本当に久々のお出かけだったんだ。このところ、マンマミーヤのことでいろいろと大変だったから、力入れてお弁当を作ろうと思ったけれど結局のところお弁当は、Iちゃんの大好きなおにぎりとウインナー、昨晩の筑前煮の残りのみとなってしまった。

花屋さんの前が待ち合わせ場所。(あれからもう3年が経ったんだ。時のたつのは早いな。)

時間には正確な二人なのに、この日に限って20分たってもやってこない。私はマンマミーヤのことで急遽都内まででかける予定になっていたから、時計をみながらちょっとあせっていた。

やっと会えたと思ったら、Sちゃんと、初めて会うまりこちゃん(=仮名)だった。
姫「 Iちゃんは?」
S「 ●●さん探しに行った。」
姫「 えっ?なんで? 花やさんの前って言ったでしょ? 私ずっとここにいたし。」

ま「あっちに探しにいった。」っていうから、まりこちゃんが指差す方へ、ありえない方角だとは思ったけれど、ひたすらIちゃんさがして走った。(やっぱり、どう考えたって、こっちなわけないよな)

Iちゃんは慣れた場所だったら一人でも行動できるから、お金さえあれば何とかなる。

一番問題なのは下手に病院に電話できないこと、つまり遅刻をして帰宅させたら、次の外出の許可がおりなくなるのに、病気にさせたとか怪我をさせたとか、いわんや迷子にさせたとあってはこの次の外出はみとめられなくなる。どうしよう。

突然ついてきた、まりこちゃんがいなければIちゃんがSちゃんと離れて行動することはありえないから、私はまりこちゃんに対してちょっと否定的な感情がわくのを抑えられなかった。

外は寒いし移動,他に方法が思いつかなかった。風邪ひかせてもいけないし、一つ一つお買い物をすませることにする。まず、ヨドバシ。SちゃんのCDプレーヤーが壊れたらしい。(何で1年ももたないようなCDプレーヤー作るんだ!)と八つ当たりの感情までわく。

(ヨドバシ 順番待ちの間)
Sちゃんに告げる、っていうかちょっと説教調だったかも。
姫「約束した場所にいなくちゃあだめだよ。絶対動いちゃあダメ。会えなくなるでしょ。」

隣でそれを聞いていた、まりこちゃんが遠慮がちに小指を私にさし出す。(そっか 約束だね。わかった。)まりこちゃんと指きりげんまんをする。
ちょっとこころが痛んだ。ごめんね。

待ちの間、公衆電話で自分の本日の予定変更をお願いする。

その後移動・・・日用品のお買い物。Fスーパー。この階なら大丈夫だな。二人を置いてIちゃんを探しにでかける。

(やっぱり病院に電話しよう!)こんな寒い中探していたらかわいそうだし身の安全確保が一番大切。
直通の電話はない、病棟にまわしていただいてIちゃんがすでに病院にもどっているのがわかる。一安心するも、おにぎり楽しみにしていてくれただろうに・・・と思うと残念だ。それに昼食は用意されていないないはずだ。

何とか買い物をすませ、三人でお弁当タイム。

聞いていいのかどうかわからなかったけれど、まりこちゃんに聞いた。

年齢、病名、両親、兄弟の有無・・・。ぼちぼちね。体は大きいんだけれど、実に実にか細い声だから何を言っているのかよく聞き取れない。こういう時、Sちゃんが通訳をしてくれるんだ。

。。。そういえば、金ちゃんもそうだったな~。Mちゃんはもったりもったり喋る感じだったから、何を言っているのか私にはよく聞き取れなかったんだけれど、金ちゃんは1●年間見ず知らずのMちゃんの面会に通ってあげてたから通訳ができたんだ。。。
まりこちゃんのこと・・・
まりこちゃんは3●歳、19歳から病院に入っているらしい。病名はいろいろあるみたいだけれど、一つは癲癇、極度に緊張しているらしくて(私のせい?)おにぎりを持つ両手が震えている。幻聴、幻覚もあるらしい。

もう20年近くの病院生活なんだ。ご両親はすでに他界、それぞれ50代、60代に亡くなられた。お兄さんとお姉さんがいるらしい。

ご両親は北海道の稚内・礼文のご出身。(寒いところから出てきたんだね。)

Sちゃんが「いらない。」って言った筑前煮を勧める。
まりこちゃんはそれをおいしそうに食べながら、「 おかあさん。」って言って
とっても遠慮がちに私の手首の丸い骨のところに一指し指でそっと触れた。

「まりこちゃんも今度から一緒にお買い物したりお弁当食べたりしようね。」
そう言って、私はそっと手を握った。

世の中で言われているような同情じゃあないんだよね。
同情ってね 同じ 情けって書くでしょ。

「ひとりぼっち」っていう想い、誰にも信じてもらえなかったという想いが、私に「大切なものは何か?」ってことをいつも思わせてくれるんだ。

長い長い拘束のとき、沢山の病気を抱えているという事実、どれ一つをとっても 只今の自分が越えられることではない。私は病院にいる自由を奪われた人々がとてつもなく偉い人々に思えることがあるんだ。

>写真 お題 「 節分 の 祝い 」






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