紅蓮(ぐれん)のポケット

子どもの本の作家・三輪裕子のふつうの毎日
2015年夏。三宅島で農業を始め、東京と行ったり、来たりの生活になる

コロラド川下り・5

2005-11-21 06:22:15 | 8・山と旅の思い出
■谷下り

やれることは全てやって、谷下りの朝を迎えた。

真っ暗なうちに起きて、5時前にバス停に行ったが、バスはこんな日に限って、予定の時刻にこない。
早く下り始めたいと思うけど、どうにもならない。

他の人たちも、困ったなあという感じで待ち続ける。
結局バスが来るまで30分以上待っただろうか。
そのバスに乗った人たちのうちの何人かは、同じルートで谷を下るのがわかって、ちょっと安心した。


やっと下り口に着いて、サウス・カイバブ・トレイルをたどって、グランドキャニオンを下り始めた。
いきなりけっこう急な道である。すでに何人かの人が下っている。



朝も早く、日が昇ったばかりで、まだすずしい。
キャニオンは、朝日の時間帯も、ほれぼれするほど美しい。(写真トップ)
道もよく整備されていて、歩きやすい。


同じバスに乗っていた中に、日本人の男子大学生が1人いた。最初のうちは、一緒に下っていった。
そのうち、その人が、下に宿をとっていなくて、その日のうちに谷までおり、また登ってこようとしているのがわかった。
ガイドブックには、一日で往復して、死んだ人がいると出ていた。
だいじょうぶかと思ったが、大学生はとりあえず、10時まで下れる所まで下って、戻ってくるといっていた。
なにせ谷の底は砂漠気候なので、一番暑い時間帯に、そこを登るのは相当な覚悟がいる。
それで、私たちは大学生に、もっと早く下った方がいいといって、そこからは別行動になった。

日影があるうちはよかったが、やがて太陽が上に登るにつれ、日影があまりなくなる。
日影を探しては、休む。道はまだまだジグザグに続いて行く。



途中に、トイレがあり、その近くで昼食。そこで会った人女性の3人連れも、同じボートに乗る人たちだとわかる。
それにしても、体感温度50℃というのは、どう表現したらいいんだろうか。
暑いというより、熱いという感じだ。
あまりに暑いため、長袖、長ズボン、帽子、どこも肌を外に出さないようにしないと、乾燥してしまう。
景色は、だんだんと砂漠気候という感じになってきた。
 

ようやく、コロラド川の茶色の流れが見えた時は、嬉しかった。
それから、橋を渡って向こう岸に行き、まだまだ歩くのだけど、その時が一番暑かった気がする。
暑すぎて息をするのも苦しいような気がする中、ふうふういいながら歩いた。



そして、これは反省点なのだけど、この日携行したのは水だけだった。
ほんとうはアクエリアスなどスポーツドリンクも持つべきだった。というのを、その後山を本格的に再開して知った。
この谷下りは相当大変で、途中でひざが痛くなった私はサポーターをして、やっとのことで下った。

◆コロラド川下り ・5・1011