道草あつめ

日常思いついた由無し事を、気ままに拾い集めています。

和而不同

2006-04-13 00:47:57 | 国際関係
最近は、グローバリゼーションによって、様々な国の人たちと簡単に付き合えるようになった。
しかし、社会的常識や文化的価値観まではグローバリゼーションされていない。
他の国の人や政府の行動が正しいか正しくないかは別として、
まずその行動の裏にある常識や価値観について理解しようとすべきである。
また、それによって、自らが今まで当たり前に取って来た行動についても、
少し客観的に捉えなおすことができる。

……などと口で言うのは簡単であるが、なかなか難しい。
まず、自分では当たり前中の当たり前で、思ってもみないことが、
隣の国では当たり前ではなかったりするのだ。

思いつかないことなど注意しようがない。

たとえば、我々は、何か贈り物をもらった時に「ありがとう」と言い、
次に会った時も「先日はありがとうございました。あの後、家で……」
などと言ったりする。
しかし、中国では、お礼を何回も言うのは、
「次も下さい」とねだっているようで、非礼とされる。
逆に、中国での「教科書は国が定めた一種類しかない」
という常識は日本では通用しない。
転校する度に教科書を買い換えたりするのは非効率だが、
学校側にとって、教材を選択できる自由さは重要である。

このように、気付かないようなところで、常識や価値観は異なるものである。


相手と常識や価値観を統一するのは難しい。
だから、お互いが異なる考え方を持っていることを理解し、
考え方が違うなりになんとかやっていく努力をすべきである。

『論語』の「君子は和して同ぜず」という言葉、
現代にこそますます意味があると思う。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿