新しいスピーカーDali・Zensor1が届いてまだ数日しか経っていないですがファースト・インプレッションをば報告
このスピーカーはデンマークのDaliという会社が作っている。
梱包パッケージにもDesinged and Engineered by DALI in Denmarkと書いてある。
しかし、製造は中国なのだ、だから今だったら、たったの2万円ちょっとで買える。(11月から値上げされますよ)Dali社のスピーカーはこのZensor1(ドイツ語でセンサーと言う意味)が最も安い廉価普及版だが上級機になると150万円を超える価格の製品も作っている。中国製だから手抜きをしているかというとそうとは思えない。梱包ダンボールからしてカチカチの重量物搬送用の木の様な紙質の物を使っている。安いがしっかりDaliの音を出すので最高のコスト・パフォーマンスだという評価を受けているんですね。
上の図はZensor1の周波数特性で青線がウーファー自身の特性、赤線がバスレフポート出力、黒線がその二つの総合特性を示している。低音域はf0が53Hz、高音は20KHzまできっちり出ている。低音はさすがに小型ブックシェルフで苦しいので我が家ではSW(サブ・ウーファー)で補完している。SWとのクロスオーバーは80Hzでつないでいる。100Hzでつなぐと低音が盛り上がりすぎて不自然な感じがするので80Hzとしている。ツィータークロスオーバーは2.9Hzで比較的低い中高音域でつないでいる。このスピーカーの音色の80%はこのツィーターが決めている、と言って良いのではなかろうか。このツィーターには磁性流体封入という新しい技術が盛られている。
磁性流体をボイスコイル部分に封入する事でダンパーを不要にして歪み率を低減している。
さて、肝心の音質ですが、まず説明書には100時間のエージングが必要だと書いてある。オーディオの世界では色んなオカルトチックな事がまことしやかに囁かれているが、スピーカーのエージングなんて本当に科学的な根拠が有るんだろうか? このスピーカー、私の駄耳では音楽を聞いてる限り最初から素敵な音に聞こえる。ところがである、TVの音声に切り替えてみると、とても堪らんひどい音質なのだ。アナウンサーの声がカサカサで厚みも艶も無い白けた音で、特にサシスセソの擦過音がひどい。こりゃあTVはこれでは聞けんな、と呆れたのが率直な印象でした。
ところがところが音楽をかけっ放しにして十数時間経ってくると、おやおやアナウンサーの声に艶と張りが出てきたではないか! これには驚きました。明らかに音質が変っている。どうも、エージングと言うのは本当の事のようだ。
と言う事でまだエージング途中ではありますが感想を書くと素晴らしいの一言です、終わりw 高音の透明感、艶のあるボーカル、締まった低音、とにかくこんな音がたった2万円のスピーカーから出てくる事には驚きです。エージングが進めばもっと良くなるかと思うと本当に買って良かったと思いますね。
このスピーカーのおかげで音楽を聴くのが楽しくなってくる...
追記1 (11月6日)
購入して2週間、エージングは恐らく50時間くらい経過したかな。音がずいぶん変ってきた。最初の頃のシャカシャカした感じが抜けて艶やかでまろやかな音になってきた。聞いていて疲れないので一日中聞いていたい。特にピアノの筐体の響きやギターの倍音が美しい。今までのスピーカーでは聞けなかった音色を再生してくれる。今までピアノの曲はあまり好きではなかったのだが、このスピーカーに変えて聞きほれるようになってしまった。スタンウェイの音の区別がつくな。
エージングに関して、やはり大音量をかけると一気に進む。一度試しにMAX近くを数分間出したところ高音域の音色が全く変って焼ききれたのかと心配した。シャカシャカが消えてしまいましたね。
追記2 (11月23日)
Zen1が我が家に来て一ヶ月が過ぎました。毎日鳴らしてるのでエージングもそろそろ完了かな。耳もすっかり慣れて、とてもナチュラルな音になりました。試しに以前のONKYOのスピーカーに切り替えると音が引っ込んで聞こえて違いに愕然とします。Daliは良いなー、最高のコストパフォーマンスです。その価格ですが11月に値上がりして実売3万4千円になってしまいました。まあ、これが本来の相場かもしれません、以前は安すぎた感がありますね。
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