徒然なるまゝによしなしごとを書きつくる

旧タイトル めざせ、ブータン

ブータンの雨季について

2012年06月17日 | 地理

 こちらの雨季というのは、いわゆるインド・モンスーンですね。日本の梅雨は中緯度高気圧(太平洋高気圧)の発達に伴う前線の北上によるものですが、こちらのは昇温した大陸に海風が流れ込み、ここいらでヒマラヤにぶつかって雨を降らせるもので、降り方が半端じゃないのと雨季の期間中ずっと降り続く点が違います。日本のシトシト雨と違い、土砂降りの夕立が毎日何時間も続く感じです。日本の梅雨が前線面で発生する静的なモノだとすると、こちらのは風の吹き込みに伴う動的なモノだ、とも言えます。

 こちらでは”小学生でもモンスーンは知っているが、気象台に行くとモンスーンについて何も判っていない”、と言われるくらい予測が出来ていない現象です。ところが昨今、日本の研究者によって、モンスーンとエルニーニョ(南方振動;ENSO)に逆相関がある事が判ってきました。http://www.jaxa.jp/press/nasda/2001/dai_011129_j.html

 気象現象は普通は年周期で起こるものだという先入観があるのですが、エルニーニョ現象は数年の周期で繰り返すので予測を難しくしています。この現象は太平洋の温水塊が偏西風で中南米方面に押しやられることで起るのですがその場合、相補的に太平洋の西端では冷水の湧昇が起ります。そうすると下図のようにモンスーンへ影響を及ぼす、ということらしいです。

 今年は日本も異常気象の様ですが、こちらもモンスーンの開始が早く土砂降りが続いています。ちなみに、インド製の傘は土砂降りだと雨漏りして雨が滴ってきて役に立ちませんので、もっぱらカッパとサンダルで凌いでいます。

 


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4 コメント

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Unknown (コロンビアより)
2012-06-18 11:47:47
El niño監視区域で傾向が強まっていますね。さらに耐水性の強い合羽が必要ということですか。雨傘で間に合うような状態ではないことがわかりましたが、交通事情とか生活への影響も無視できないものがあるんでしょうね。
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Unknown (Unknown)
2012-06-18 15:44:27
豪雨で地すべりが多発して道路閉鎖になります。もともと断崖の狭い道ばかりなので一旦地すべりが起こると半日以上通行止めになる事はざらです。なんせ東西を結ぶ道路や、ここから首都へ行く道路は一本しかないので、閉鎖になるとブータン国が窒息するような感じですね。地元の人は、またかって感じで慣れてますが....
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Unknown (TAXI)
2012-06-18 17:20:18
コルカタに居た時は豪雨って感じで何時間も土砂降りが続いて冠水だらけでしたが、Aurangabadでは2時間夕立が降ります、随分ましです。 あと湿気が低いのも過ごしやすいですよ
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Unknown (まさ)
2012-06-18 18:07:09
インドの西のほうでは雨季は埃も少なく、草木も青々として、さわやかな季節のようですね。今私がいるところは傾斜地なので冠水が無いのが救いです。ただ、裏山が崩れてきたらアウトですが...
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