顔を覚えるデジカメ

スマイルシャッターが世に出た時にも凄いと思ったが、今度出るLumixでは、登録した顔にピントを合わせる「大切な人フォーカス」だって。

何度も同じ人を撮ってると、登録するか聞いてくるので、そこで登録しておけば次からはその人の顔を見つけるとそこにフォーカスを合わせてくれる。
もちろん、撮った写真の検索も個人別で出来るらしい。

いわゆるデジカメは、どこまで使う人に考えさせなくするのか。
便利は便利なんだけど、「道具」と「道具を使う技術」をセットにしてしまうと、それこそ道具に使われるだけになってしまうようで怖い。

そのうち大雑把にカメラを向ければ、被写体を探してズームしてピント合わせて笑顔の瞬間にシャッター切ってWiFiで共有サイトにアップロード、まで自動になっちまうんだろか。
綺麗だけど個性や味のない写真だらけになりそう。

もっとも、ソフト屋の仕事ってのは程度の差こそあれ、そういう事を実現するためにやってるわけで。税法を完璧に知らなくても確定申告ができたり、装置のコマンドを知らなくてもネットワークの運用ができたり。

ただ、中身がわからないでブラックボックスとして使ってると、時として技術に予想外のところから裏切られるのも怖い。

卑近な話だと、旅行の写真なんかで何故か特定の女性にピントが合ってるなんていう事態も起きそうだし。
被写体で検索する機能のための情報は、ExifのImageDescriptionあたりにタグ情報として埋め込むのだろうから、exifリーダで見ると誰を何と呼んでるかモロバレだったりね。

便利さの陰に、危険が一杯じゃのう。