マナウスでは、毎年4月から5月にかけて「アマゾンオペラ」というイベントが開催されます。
マナウスには「アマゾナス劇場」というオペラハウスがあります。
ゴム景気華やかな頃に建設されました。
ヨーロッパから多くの資材を運び込み、座席にはブラジル国内の貴重な木材が使われています。
その昔、娘もここで弾いたことも...
このオペラハウスで1997年から行われているのが、「アマゾンオペラ」です。
一時期はラテンアメリカで一番の規模のオペライベントということで、注目をされていました。
私たちがマナウスに来た20年前は、外国から招待した音楽家なども多く参加し、大がかりなオペラが行われていました。
メインのアマゾナス劇場で演じられるオペラの他にも、マナウス市内の小さな劇場で、オペラの有名な歌曲を聞けるようなイベントもあり、ペケママはもっぱらそちらを楽しませてもらっていました。
時間的にもオペラを鑑賞するより短いし、なにより無料なのがありがたかったです。
そんな歴史を持つ「アマゾンオペラ」ですが、昨日の朝ニュースで、「今年のアマゾンオペラは、経済的な理由で中止されることとなりました。」との報道がありました。
え??
だって、もう、開催日程も演目も決まっていたのに? まあ、昨年の5月末の決定だけどね
オペラのような「総合芸術」を演じようとしたら、その準備だけでも少なくても1年はたっぷりかかることと思います。
外国の音楽家を招待しようとしたら、もちろん時間もお金もたっぷりね。
それが、開催予定1か月前にいきなり開催中止を発表する?
それも、「経済的」な理由で。
このことを娘に伝えたら、娘、すぐに資料を見つけたわ。
アマゾナス州の今年度予算書
母には何が何のことやら 全く分かりません。
さすが、経済の女!!
娘によると、アマゾナス州の予算は昨年比で15%増。
総予算は280億レアイスー約56億ドルー約8300億円。
うち、文化的事業予算は1億5600万レアイスー約3120万ドルー約4億6800万円。
その中にきちんと「アマゾンオペラの予算」として、500万レアイスー約100万ドルー約1億500万円とってあるんだそうです。
全体予算から比べるとずいぶん少なく思えますが、これだけの予算があれば、規模を考慮すれば実施できるのでは?と素人考えでは思うのですが。
アマゾナス劇場でのオペラは、チケット代もずいぶん高額ですしね。
そこからの収入も、また地方から来る観客の落とす、観光収入もあるだろうし。
このことが発表された日は、一日中このニュースをやっていたから、世間的にもかなりショックな決定だったのではと思います。
テレビなどのメディアや各文化機関からの抵抗がかなり大きそうなので、今後何らかの形で今回の決定が変わる可能性がかわり、形を変えて実施されるのではと、ペケママは希望的な観測をしています。
マナウスにはアマゾナスフィルハーモニカやアマゾナス劇場コーラス、また青少年オーケストラなど多くの音楽団体があります。
こうした団体の活動のためにも、できたら実施してほしいですね。