不思議な音の国上巻を少し前に終えた生徒さんと、下巻の後半に進んだ生徒さんが曲を作り、久し振りにアレンジをしました。
上巻の生徒さんは実はまだ楽器がありません。
おもちゃのピアノがあるらしく、それで練習しているそうです。
上巻は、腕の重さと手首の柔軟さを使ってピアノを弾く最も大事なベースを作る巻です。
下巻では、様々なタッチを覚え表現の幅を広げます。さすがにおもちゃのピアノでは限界があります。それもあり、まだ下巻は渡しておりません。
もう一人の生徒さんは、1年前に他の先生から引き継ぎました。現在小学2年生。不思議な音の国は下巻から使っています。
2人とも1週間でしっかり作って来てくれましたが、なぜか曲が未終止。
「曲が終わってない感じだよ」と言うと驚いた様子もないので、「そういう風にしたかったの?」ときくと、そうだと。
どんなイメージなのかと、曲の名前はある?ときくと考えていないと。
ん~、とりあえず勝手にアレンジしてみました。
下巻から始めた生徒さん、まとまりは良いです。
ただ、不思議なもので他の教本で習い始めた生徒さんは全員こうなのです。そつのない曲を作って来ます。
この生徒さんは下巻の「ことり」という悲しい曲を弾く時に、「なんで悲しいの?」ときいてきました。木から落ちて戻れなくなって心配している等と話しましたら、彼女が知りたかったのはそういうことではなく、音楽はいつも楽しく明るいものなのに、なぜ悲しい曲があるのかという事でした。
教本の影響力を感じました。
以前は私も長調の曲しか載っていない教本を使っておりましたので、子供たちにそのような誤解を生ませていたのだろうと思います。習い始めに短調の曲を弾いてもらう機会はありませんでした。
上巻の生徒さんはまっさらな状態で習い始めました。
曲は良いのですが、私のアレンジが良くない··
4度の跳躍が利いています。このような音の使い方が、不思議な音の国で習い始めた生徒さんは出来るのです。これは他の生徒さんもそうでした。
興味深い現象です。
これがレパートリーの広がりにも繋がって行くと思います。
上巻の生徒さん
下巻の生徒さん