体の硬さはピアノ演奏にどう影響するのだろうと思います。
実は、小1からレッスンに通っている中3の生徒がいます。
小学生の時は体の軸がいつも曲がっていて、両足が左を向いた状態でピアノを弾いていました。
自覚はないようで、指摘するとよく驚いていました。
スタッカートでカエルを前に飛ばせるようになるのに8カ月かかりました。
8カ月間毎週したわけではなく、3~4週続けてもカエルが必ず下に落ちていたので、間をあけた期間がありました。
間をあけてはまた試しで、8か月後にようやく前に飛ばせるようになったのです。
手首を前に出せば済むことなのですが、私の言い方も十分ではなかったのかもしれませんが、どうしても指だけで弾こうとするので、カエルはピアノの下へと毎回落ちていました。
その生徒さんが、自分は体がものすごく硬いと。
尋常じゃないくらい硬いと。
ふ~ん、そうなの。
と大して気にもしておりませんでした。
中学生になり、体の軸がだいぶ真っすぐになっていました。
足が斜めを向いていることもなくなりました。
レッスンで話している時に、腕の力を抜くと言うことが分からないと言うので、腕をだらんと下ろし、ゆっくりと交差させながら上半身を前に倒していくと、力が抜けた状態がわかるとやってみました。
ついでに風車も紹介しておこうとやりましたら、腕が肩からスムーズに回せず、おやおや、なんだこれは・・でした。
力を抜いて振り回せばよいのですが、肘で回そうとしている感じでした。
肩痛いの?と聞きましたら。そうではないと。
なんか回らない、と。
これは年齢的に全く逆だろうと。
私が肩が回らないは、あり得ます。整形外科で動かさないと腕が上がらなくなりますよ、と壁を使って腕を上げさせられた記憶が・・
試しに、これできる?と、よく本番前に舞台袖でやる指を後ろ向きに組んで、そのまま前に倒れていくストレッチをしてみせましたら、後ろで指は組めましたがそこ止まり。
うっ、硬すぎる・・
前屈で足の指まで手が届く柔らかさはなくとも、肩や背中は柔らかくないとピアノは弾きにくいだろうな、と思いました。
そう教えたことはないのに、肘を体に付けて弾いてしまうので、肩の硬さかが関係しているのかな、と思ったりしました。
ピアノと柔軟性について考えたことがありませんでしたが、ちょっと軽いストレッチを教えておこうかな、と思います。