おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

コルトーの本

2021年09月11日 | 書籍紹介
コルトーの「フランス・ピアノ音楽1」(音楽の友社)を
読んでいます。


コルトーの文章は美しいです。

ただ、読みやすくはないです・・


ひとつのことを表現するのに、
修飾された言葉が非常に多いです。

その言葉が美しいのですが、
情景を一つ一つ想像してしまうので、
読むのに時間はかかります。

よくこれだけのことを想像できるなと、
この領域にいる芸術家の
鋭敏な感性に驚嘆。


また、言い回しが
ストレートではないので
レッスンを受ける生徒さんは
たいへんだったのでは・・
と、思ったりして。


例えば、
ドビュッシーの前奏曲の形式について

「あらゆる楽想に予定された展開を
厳格に課することなく表現する素直さなどと共に」

と、あります。


古典的な形式で書かれていない、
という意味だと思いますが、
彼の文は、ほぼこの調子です。


うっかり、ボ~ッと読んでしまうと、
何書いてあったっけ?
と、何行も戻る羽目に・・



子供の領分について書かれた部分が
素晴らしいです。

曲のイメージが、別次元。


象の子守歌について
書かれた一部です。

「おとぎの国よりも心を奪う子供の不思議な心中の夢を、
まったく目覚めた状態で追い求める6歳のシェヘラザードが、
自分自身のために創作したお話を
黙ったまま象に物語る」

空想の物語を象のぬいぐるみに
心の中で語りかける

意味としては
このようなことでも、
コルトーの言葉は、曲のイメージを膨らませます。


読み終えるのに時間がかかりそうですが、
コルトーはとても好きなピアニストなので、
じっくり読んで
音楽のヒントを頂戴しようと思います。


コメント
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