おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

あるロシア人ピアニストを巡る対話ーAnatoly Vedernikov

2019年03月05日 | 重力奏法
偶然見つけました。
このような番組があったとは全く知りませんでした。

あるロシア人ピアニストを巡る対話ーAnatoly Vedernikov


日本とも縁のあったピアニストのようです。
ロシアのアナトリー・ヴェデルニコフ。

子供の頃ハルビンの音楽学校で学び、13歳で主席卒業後ピアニストに。
1935年15歳の時に来日しリサイタルを開催し絶賛される。

1930年代は日本には白系ロシア人を中心とするたくさんの外国人音楽家が住んでいて音楽教育活動をしていたそうです。

ヴェデルニコフはその中の一人レオ・シロタのレッスンを受けるために東京に8カ月間留まったそうです。
しかし、戦争により音楽家たちは日本に住みづらくなりシロタは彼にアメリカに行くかモスクワのネイガウスの下に行くことを勧めたそうです。

ヴェデルニコフはモスクワに行き、そこでリヒテルと同門になりました。
どちらが演奏しているか本人たちもわからないくなるくらい似たタイプの演奏だったようです。

しかしヴェデルニコフは体制によって活躍の場を奪われることに・・

もし戦争が始まらなかったら・・
もし彼がハルビン育ちでなかったら・・

色々と考えてしまいます。

ロシア系の音楽家が戦前に日本で音楽教育をしていたとは知りませんでした。
日本のピアノ教育があるドイツ人(ルービンシュタインはあの下手くそと言っています)の奏法に偏り、それが現在にまで至ることが戦争と関係していたのかもしれないと思うと言葉を失います。

番組でも流れていたヴェデルニコフの演奏です。


こちらは映像はありませんが心に沁みました。


追記
偶然ですが、この記事を投稿した2日後にこのような投稿をfacebookで拝見しました。

「<白系>と呼ばれる、革命を逃れ日本に仮寓していた多くのロシア人たちが、わが国の社会や文化に様々な影響を与え、進化を促していったのです。名指揮者 朝比奈隆先生を育んだエマヌエル・メッテル先生を中心とする<神戸・白系ロシア・ネットワーク>の存在はとても大きなものでした。」
(ユーラシア交流支援センターfacebookより)


コメント
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