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おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

インドの話

2021年09月15日 | 重力奏法
インド好きな音楽ライター、
高坂はる香さん

彼女の記事は面白いので
とても好きです。

先程、久し振りに
「ピアノの惑星」を拝見しましたら、
インドの「ロシアン・ピアノ・スタジオ」の
記事を見つけました。


インドでは、生徒さんは全員、
電子ピアノで練習をしているとか。

このスタジオで教えているのは、
モスクワ音楽院で10年間、勉強された先生です。

電子ピアノで練習すること
これはインドという国の限界だと。

普段からアコースティックピアノで練習できていれば、みんなもっと良いピアニストになっていると思いますが、これについては限界です。

と、話されています。


ロシアで得た最も大きなことは?に、

奏でる全ての音に魂がなくてはいけないという感覚です。


動画を見ると独特の奏法なのですが、
それはロシアの奏法にインスパイアされていますが
基本的に関係ないと。


興味深かったのが、
特別なメソッドをインドの他の先生方に
レクチャーしないのか、という質問に

しません。多くのインドのピアノ教師たちは、100年前のブリティッシュ・スタイルで今も教えています。そういう方々と、私は戦っています。

(なにやら、我が身にも覚えがあるような・・)


この奏法の録画を、高坂さんが
アレクサンダー・テクニークの古屋先生に
見て頂いたところ、

身体の故障の可能性は否定できないながら、大きな動きにより脳に指使いなどを覚えさせることに役立っているのではないか、と。


詳しくは、こちらでお読みいただけます。
http://www.piano-planet.com/?p=3215

[新連載]インドのモノ差し 第1回|インドの衝撃—— 1、2年でヴィルトゥオーゾに!?「ロシアン・ピアノ・スタジオ」の指導法


この国の限界、
と話されていたインドの先生。

日本でも
別の意味で、限界と
考えた方が良い場合が
あるように思います。

が、こちらのインドの先生の素晴らしさは
学ぶことによって人間として大きく成長できる、
私の生徒はピアノを通して人生を奏でている。

と、お話しされていることです。
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気付けば進みが速い

2021年09月06日 | 重力奏法
「Die Russishe Klavier Schule Band1」に進んだ生徒さんたち。

12人います。

いつの間にか、こんなことになっていました。

その内、不思議な音の国下巻から進んだ生徒さんは、
10人です。


Die Russishe Klavier Schule Band1を
全曲弾くことはしておりませんが、
弾いてほしい曲を選んで進めると、
大体1年半かかるようです。


1曲、2~3回で終わり、
他の本から少し長めの曲を渡したり、
軽めの曲を渡したりして進めています。


残り3分の1くらいになりましたら、
中級の曲も他の本から渡しています。


不思議の教本を使わずに
Die Russische~に進んだ生徒さんにとっては、
アーティキュレーションの細かさは手強いようです。


これまで、小学4年生までには
ブルグミュラー25の練習曲には
進んでほしいと考えてきましたが、
現実はそうはいかないことの方が多かったです。


しかし、ロシアンピアノスクールの導入法に変えて、
その願いは実現可能になってきました。


小学3年で進むことができた生徒さん、
たぶん3年生の内に進めるであろう生徒さん。


途中でこのメソッドに変えて持ち直し、
もうすぐブルグミュラーへ進む高学年の生徒さんたち。



ブルグミュラー25の練習曲は、
必須とは考えておりませんが、
相変わらずこの教本を使う先生は多く、
子供たちの目標のひとつにはなっています。


どこまで進んだかが、
「不思議な音の国」「Die Russische klavier Schule」では
わからなかっただろうと思い、
子供たちに対し申し訳ない気持ちでいるので、
ここは外せないな、と思っております。


私自身はこの教本を全曲は弾いておりません。
それで構わないと考えていますので、
必要なものを弾いてもらったら先に進みます。
レッスンで習っていなくとも、
いつか一人で弾いて遊べるようになります。


ここまで来ると、楽しみな曲がたくさん待っていますので、
生徒さんたちに紹介するのが待ち遠しいです。


こんな気持ちが再び持てたこと、
導入法を変えただけで、全く違う世界が待っていました。


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ピアノの椅子

2021年05月01日 | 重力奏法
今日、レッスンでスタッフの方から「この椅子試しに使ってみません?」と言われて使ったのがこちらの椅子。



イタリアのDISCACCIATI社の椅子だそうです。810ERGO

レバーで高さを調整するイスです。前に傾斜しているのが特徴です。
子供は体重が軽いので高さ調整は手伝う必要がありますが、大人の方には好評でした。

背中が伸びる、座り心地が良いと言っていました。

私も座って弾いてみました。

これまでレバーで調整する椅子はレンタルスタジオでお目にかかっていたのですが、演奏していると上下にわずかに動き、腰が痛くなっておりました。
しかし、音が柔らかくなり、椅子で変わるものだなと思っておりました。

この椅子は傾斜もしていますし、腰に来るかなと思いましたが意外にも大丈夫でした。
しっかりと座れて、重心を移動させてもピタッと安定します。

何より良いと思ったのは、身体が安定するためか、ピアノの音色が変えやすいことです。

いつも使っているレッスン室のピアノがこんなに音が変えられるとは思いませんでした。
そして、こんなに自分は音を変えることができたのかと、ちょっと自画自賛。

ピアノは椅子によっても音が変わる、と今回よくわかりました。

お値段は、¥66000(税込み)だそうです。

安くない・・
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調律師さん視点による鍵盤の底

2021年04月08日 | 重力奏法
ピアノの鍵盤は1cm位しか下がりません。

私もよく生徒さんに、「鍵盤は1cm位しか下がらない」けど「腕の力を抜いて下ろすともっと下がる感じがする、深く弾ける」と付け加えます。

今回の調律師さんのお話はそのようなことではなく、鍵盤のどこで弾くかによって1cmではなくなるという話です。

それによって音色が変わるわけですが、以前は私は鍵盤の端で生徒さんに弾いてもらっていました。その方が音がこもらずに鳴るからです。

ただ、重さは載りにくくなります。音色も単調になります。
あまり複雑なことはできなくとも構わないと考えていたところがあったので、それで良いと思っていました。

しかし、メソッドを変えてこの考えは捨てました。

数日前に、3週間前からレッスンを始めた5歳の生徒さんのお母様に「鍵盤のどこで弾けばよいのですか?」と訊かれました。

良い質問です。

あまりこのことを質問されることがなく、記憶にあるものでもこれが3回目のように思います。
いずれも外国の方だったように思います。

今は鍵盤の真ん中と教えています。

その内、黒鍵のそばで弾かなければいけない時が出てきますし、鍵盤の端の方が良い時も出てきます。

音色を変える技を少しでも多く持っていた方がお得です。

こちらの調律師さんのお話で、知っておけば良いというだけの話と言う前置きで「ピアノが大きくなればなるほど鍵盤の奥と手前のタッチの差が少なくなり弾きやすくなります」と。

言われてみればそうです。コントロールしやすくなります。

魅力のある演奏をされるピアニストさんの話を最後にされています。

是非、ご覧ください!

鍵盤の底を意識するの先の”先”【ピアニストを目指す人向け】~調律師によるガチの構造説明シリーズ②~
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調律師さん視点によるセンス

2021年04月07日 | 重力奏法
マレットのバチの部分にあたるのがピアノでは「シャンク」

その動きを指先で感じ取れる人が、豊かな音色、飛ぶ音、割れない音を生み出すのではと、お話しされています。それがセンスだと。

鍵盤に触れてから弾く。

この意味は調律師さん視点から見ると「シャンク」のしなりを感じること。

鍵盤の底までの約1センチは、「唯一平等に与えられた音楽表現をするための距離」と表現されています。

唯一平等・・

厳しい・・

「弾くセンス」を構造視点で言語化!【ピアニストを目指す人向け】~調律師によるガチの構造説明シリーズ③~
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調律師さん視点による音色の仕組み

2021年04月06日 | 重力奏法
オーストリア在住の調律師さんが、ピアノ構造視点で音色についてお話されています。

メーカーによって出したい倍音と出したくない倍音があるお話、ハンマーの弦を叩く位置が変わることで音色が変化するお話など興味深いです。

打鍵の方向や手首の高さなど、演奏する時に考えていたことが、ハンマーが弦を叩く位置を変えていたことであると知りました。

アコースティックピアノが脳に良いとも言われているのは、このような細かな音色の変化を弾き方によって変えられるからかと思いました。

どうすればその音楽に合うか、その部分に相応しいか。
それを弾いている間、ずっと考え、聴き続けます。

脳のためにピアノを弾いているのではありませんが、アコースティックピアノが自然に脳を働かせてくれていたのだと思いました。


”音色が変わるとき”【ピアニストを目指す人向け】~調律師によるガチの構造説明シリーズ5回目~
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聞き覚えのある曲が・・

2021年04月02日 | 重力奏法
随分小さな生徒さんのレッスンをされていると見ておりましたら、聞き覚えのある曲が聞こえてきました。

「はじめの一歩1」をお使いの先生でしたら、絶対にご存知です。

2歳の生徒さんなのでしょうか?

1本指で歌詞や音名で歌いながら弾く、聴いて音が分かるように音感を付けていく、ト音記号を読めるようにする。

このようなことをされています。

弾き方は上から自然に弾いています。

Начальное обучение музыке детей младше 2-х лет по методике Н.С.Лемешкиной (старая версия ролика)


こちらはさらに小さい時の様子
Вместе с обезьянкой учим ноту "ЛЯ". Ярослава. Возраст 1 год 11 месяцев.

ぬいぐるみ活躍してます。レゴで階段を作れば良いのか!と今頃気付きました・・

こちらは3歳でしょうか。
Ярослава Лемешкина, 3 года. 12 упражнений на каждый день. Упражнение №9.

もう手首が使えています。

Урок музыки с игрушками. Ярослава. Возраст 1 год 6 месяцев.

オー、1歳6か月!


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やはり3年

2021年03月28日 | 重力奏法
3年前にロシアンメソッドでピアノを習い始めた生徒さん、習い直した生徒さんの芽がグンと伸びてきました。

ロシアでは一音に3年かけると言います。

それが今、こういうことなのかと実感しています。

個人差はありますが、やはり毎日練習を続けている生徒さんは3年経つと明らかに次の段階に進みます。

正直な所、2年半経ってもずっとこれを言い続けるのかと、いつまで毎度毎度言い続けなければいけないのかと、少々疲れておりました。

何を言い続けているかというと、

「発声」と「発音」です。

毎回指摘しても、一人では実行できない生徒さんが大多数。

ところが、ここに来て数人の生徒さんが、重さを使って本当のピアノの音で演奏しているうえに、滑らかに弾いていることに気が付きました。

そして、発音もいちいち指摘されなくとも弾き分けています。

手の癖が強くてほぼ諦めていた生徒さんも、あの力みはどこに行ったのかという変わりようです。

3年経って変化してきた生徒さんたちは、自分で考えることをしています。

不思議の下巻を終えた頃は、まだ誰も発音記号(アーティキュレーション)に合った手の使い方が一人ではできませんでした。

何度も何度も、どの生徒さんにも手の使い方を教えていました。

次の教本に入ってからもそうでした。
私としては、不思議下巻全曲であんなにやったんだからもう一人でわかるでしょ?という気持ちでした。

次の教本に入っても、不思議下巻で習ったことをずっと指摘し続けることになると思っていなかったので、ガックリ来ていたのが昨年末。

それが先月辺りから変わり始めた生徒さんたちが現れました。
数えてみたらこのメソッドにして3年。

そうなんだと。
3年はかかるのだと。

2年で次の段階に入った生徒さんもいますが、この生徒さんは相当練習しています。
長時間ではなくとも、毎日練習を重ねていると3年で次の段階に入るとわかりました。

この3年で身に付いた基礎は、上級になっても使い続けるものです。

今日はレッスンを終えてしみじみと、報われた気がして嬉しい気持ちになりました。

みんな~、ありがとう!


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ピアノだって身体の使い方がある

2021年03月26日 | 重力奏法
より多くの方に、ピアノを弾く身体の使い方が存在するのだと知ってほしいと思います。

そのようなレッスンを受けてきた保護者の方に出会うことはまずないので、理解して頂くのに正直骨が折れます。

バイエルくらいでレッスンを終わってしまった方は、弾きにくさが音が難しいからと勘違いされて辞められている可能性があります。

なので、子供には音の読み方を家でも教えられればもっと先へ進めると考えられているかもしれません。

身体の使い方が分かっていれば可能になることがたくさんあるのですが、イスに座って指を動かせばピアノは弾けると勘違いされている経験者の親御さんの意識を改革することは今でも難しいことです。

ピアノを習っている子供たちの奏法がもっと変わってくれたら、もっとたくさんの人がピアノを楽しむことができるのにと今も思います。

OGPイメージ

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日経ARIA

 

アレクサンダーテクニークの古屋先生の記事です。
先生が仰っている「何かができるようになることは人間の根源的な喜び」という言葉。苦悩しながらも根気強く挑み続けた者だけが得られるものです。

楽をして楽しみたいと、それをピアノに求めることは所詮不可能な話だといつも思います。少なくともレッスンを受けるには向いていないタイプです。

見たことのない景色が存在することを頑張った先にはあるのだと、生徒さんに見せたいと私は思っています。


おっ、フィギュアスケートの宇野選手。
全日本選手権の後「もっとスケート上手くなりてぇ」と思いました、と。

(世界選手権放送中です。フィギュアスケートを見るのが大好きです

これです!

結局、これです!

今日より明日、今より未来。

もっと良くなりたい、もっと理想に近付きたい、もっと納得のいく表現ができるようになりたい!

他人と比べて良い、悪いではないのです。


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歌手の声と同じ

2021年03月14日 | 重力奏法
上原彩子さんがヴェラ先生に「ピアニストの音は歌手にとっての声と同じなので、とても大切にしなければいけない」と毎回言われていたお話が印象に残っています。

曲について細かく教えていただけることも有難いですが、このようにこれだけは失ってはいけないと思えることを残してくれる教えは宝です。

教える側は何度も口にすることを躊躇する時があるかもしれません。
言わなくとももう分っているだろうとか、何度も言われると嫌になるだろうとか・・

きっと上原さんには受け入れる素直さ、謙虚さが備わっていたのだと思います。

上原さんのお話を聞いてから、生徒さんのレッスンで「ピアノの音は歌う人にとっての声と同じ」とマネさせていただいております。

「きれいな声の方がいいよね」と言うと、大抵の生徒さんは綺麗な音で弾こうとします。

ピアノの音を生徒さんの声と思って聞くと、それがその生徒さんの持つ本当の声なのか、それとも磨くことができるのかどちらなのだろう・・と考えてしまいます。

自分の声ではないデジタル楽器はボーカロイドと同じなのですが、それが好きな人も存在するわけです・・

ダイヤモンドが美しいのは知っているけれど、プラスチックでも綺麗だと感じれば、それが自分に似合っていると思えばそれで良いと話した生徒さんがいます。

音に対してそう考えたことがなかったので、好みや価値観は人によって随分異なるし、時代によっても変わるのだろうと思いました。

ただ、揺らいではその価値を失ってしまうものが古くからの芸術には存在することも確かです。

日本の古典芸能が話を現代のものに合わせたとしても、発声や身のこなしまで変えてしまったらそれは古典芸能ではなくなります。

未来の人たちに残すもの。自分は何を残したいのだろうと考え始めました。
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上原彩子さんが語るゴルノスタエヴァ先生

2021年03月12日 | 重力奏法
良い話です。
子供の頃に受けた教育がいかに大事か。

ヴェラ先生が上原さんに、将来必ずピアノを教えなさいと仰った話を何かで読んだことがあります。

上原さん自身のさらなる成長と共に、次の世代にヴェラ先生の教えが熟成して受け継がれて行くのだろうと感慨深くなります。


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バシキロフ氏のレッスンを見て

2021年03月11日 | 重力奏法
バシキロフ氏が子供にレッスンをしている動画を昨日、氏を偲ぶ気持ちもありご紹介しました。

改めて何度も見直してしまいました。

生徒さんにご自身の手首、肘、肩を持ってもらったり、生徒さんの肩の上で弾いてタッチを伝えたり、歌いながらどう歌っているか、どう歌ってほしいかたくさん伝えていらっしゃいます。

私のようにロシア語が分からなくとも、何を伝えようとしているかわかるところがたくさんあります。

レッスンの内容は素晴らしいものだと思いますが、生徒さんにも感心しました。

ちょっと弾いては「Нет」と手を取って止められ、生徒さんはちゃんと変化しているのですが、バシキロフ氏の耳には足りないようで何度もやり直していました。

日本の子なら泣いてるな‥と思いました。
子供じゃなくても泣くな・・
私も泣くかも・・

受講している生徒さんは当たり前のように挑んでいます。

ロシア人のメンタルの強さはスポーツでもよく見られますが、子供だからこのくらいで良いではない、より洗練された芸術、より本物を目指す信念。当たり前のこと。

全ては先生のためでも親のためでもなく、自分がそうしたいから。

日本では、10歳を過ぎても子供の自立を親が阻む傾向があると感じています。
おそらく親御さんにそのような自覚はなく、子供がつらい思いをしないようにと守っているのだと思います。

ピアノレッスンは上手くいかないことの連続と言っても良い習い事で、どんなに楽しく気楽にレッスンしたいと思っても、実際は上手くいかないことやできないことに何度も直面します。

自分に向き合うことが多くなるので、その分精神的な自立が早い気がします。

親や友人は慰めてはくれますが、自分を立て直すのは結局は自分自身です。

自信は、頑張った、勇気を出した、根気強く取り組んだといったものの先に培われていくものだと思います。それが自立への道です。

楽しいだけではそれは残念ながら得られません。
ピアノ指導者は生徒さんが自信を持てるようにサポートしています。

ピアノを教え始めた37年前から私がずっと望んでいることは、生徒さんが自立してくれることです。

Dmitry Bashkirov's master class (piano). 1/2

1:59~てっきり書くものを探していらっしゃるのかと・・
21:00~ここから特に見所満載
26:58~どなたか訳して下さい。客席に向かってお話されています
31:26~どなたか訳を~
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歩く指

2021年02月23日 | 重力奏法
ピアノは手で歩くということを、足で歩くことに置き換えてお話しされている動画を少し前にご紹介しました。ピアノの弾き方

翌日早速、ピアノでは指で歩くと実際に歩いて生徒さんに説明してみました。

通じました。えっ、うそ・・


翌々日、調子に乗って他の生徒さんにも話してみました。

通じました。あら?



さらにその翌日、もっと調子に乗って他の生徒さんたちに話してみました。

通じました。うそっ・・



何ということでしょう。歩くことに例えたら通じるではありませんか。

これまで、ここは3の指が軸になって支えるとか、5の指にすぐ重さを移動させてとか、細々と言ってきましたが、軸になる感覚や重さを移動させる感覚が生徒さんにはどうもピンとこないようでした。

たとえ理解できたとしても、どうしたら上手くいくかわからない様子でした。

私もこの表現を今まで思いつかなかったとは・・


歩き方で説明をすると、どんな弾き方になっているか通じやすいようです。

地面に足がちゃんと着いていないとか、2の指がすり足みたいになっているとか、ガタガタ歩いているとか。

肩で腕が支えられていないということは腰で身体が支えられていないのと同じで、それじゃ身体がグラグラして歩くのがたいへんとか。

足首が動かないとなめらかに歩けず転びます。転ばずに歩こうとすると、脚の付け根から脚を持ち上げることになるか、脚を突っ張らせて歩くかです。手首が固いということはそういうことです。

このようなものも一発で通じました。

バスケットボールのピポットと同じです。

このネタはもう使っていますという先生には役に立たない情報でしたが、まだという先生、ぜひ一度お試しください。
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ピアノの弾き方

2021年02月19日 | 重力奏法
この所、ピアノの弾き方を色々と解説されている動画が増えてきました。

複雑なことをされていると思うものもあれば、今どきこれはないかなと思うものもあったり・・

ピアノの先生らしき方が話すと、たまたまそれを見たピアノ学習者はそうなのだと信じてしまうかもしれないと思い、危険だとも感じます。

先程、初めてこちらの動画に出会いました。

Village 村の音楽工房「第14回 手で歩く?!」 opt


こちらのピアニストの方、どうやらパスカル・ドヴァイヨンの奥様のようです。

「歩く指」という言い方をよく聞きますが、こちらの動画の説明がわかりやすいかもしれません。

私はよく、重さが逃げないように、とか、重さを移動させる、とか、一つの重さで、と言います。
そして、重さが逃げないように手首の横の動きを使うと説明します。

こちらの動画を拝見しながら、意味するところは同じなのだろうと思いました。

見えないものを伝えるのは本当に難しいです。
伝えたい感覚が、勘が良くて伝わりやすい生徒さんもいれば、どうやっても伝わらない生徒さんもいます。

形だけ真似ようとしてもできないものです。
何度言っても、じ~っと指の動きだけガン見する生徒さんもいます。私の弾き方は指の動きが少ないので、指を見ても何の参考にもならないのですが・・

その音にするための勘を働かせることも必要かと思います。

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結局は・・

2021年02月14日 | 重力奏法
これを言っちゃお仕舞いよですが、結局はセンスだと思うに至りました・・

音の質も音楽も通じるか通じないかは、それが分かるセンスを持っているかではないかと・・

センスは短期で身に付くものではありません。
質の良いものを見て、聴いて、身に付けて、徐々に身に付いて行くものだと思います。

高価なものという意味ではありません。
本物ということです。

幼い頃は本物の良さがわからないことがあります。

数十年後を見つめて続けるしかないと思うのです。



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