peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

アメリカスグリ/グーズベリー

2009年07月31日 | Weblog
一関市東山町のアメリカスグリ
/グーズベリー 2009年7月20日



アメリカスグリ 果実は完熟すると赤紫色になる。



2009年7月20日(月)、一関市東山町長坂字久保&柴宿の柴宿団地
にある民家の庭に植えられているアメリカスグリが沢山実をつけていました。






アメリカスグリスグリ科 スグリ(リベス)属
Ribes hirtellum
スグリの仲間は、北半球を中心に150種ほどあり、日本にも10種程度が
自生している。欧米では果樹としての利用が盛んで、交雑や改良によ
っていろいろな品種が生まれている。果樹として栽培されているスグ
リには刺の有無、花や果実のつき方でカラント(Currant)とグーズ
ベリー(gooseberry)
の2つの系統がある。
カラントは刺がなく、花や果実が房状に多数つくグループで、フサスグリ
Ribes rubrum
ともいう。
果実が赤いアカフサスグリ(アカスグリ)や黒いクロフサスグリ(クロ
スグリ)R.nigrum
などが、この中に含まれる。
アカフサスグリの果実は美しいので、鑑賞用にも栽培される。
北ヨーロッパからロシアにかけて大々的に栽培されている。
グーズベリー gooseberryは枝に刺があって、花や果実が葉のつけ根
に1~3個つくグループで、スグリと総称されている。
セイヨウスグリ R.grossulariaとアメリカスグリ R.hirtellumがこの
グループの中心。いずれも落葉低木。

アカフサスグリは初夏に赤熟、クロフサスグリは黒熟する。それぞ
れ独自に改良が行われていたが、両者の交雑によってつくられた品種
も生まれている。いずれも生食用のほか、ジュースやジャム、ゼリー
などに加工される。
キング・エドワードⅦcv.King EdwrdⅦなどリベス・サングイネウム
R.sanguineum
の品種は美しいが、日本では高温多湿のため
栽培が難しい。
[栽培]容易であるが、カラント類はヨーロッパ、中央アジア原産のた
め、日本の高温多湿地では腐りやすいので高冷地、夏涼しい地帯で高
品質の生産ができる。
グーズベリーは北アメリカ北部産とヨーロッパ産があるが、
アメリカ産のほうがつくりやすい。品種により黒、赤、白色に熟す。
繁殖は挿木。[果期]初夏。
[山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑 園芸植物」ほか]

サルスベリ(猿滑)/百日紅(ヒャクジッコウ)

2009年07月30日 | Weblog
一関市東山町のサルスベリ(猿滑)
/百日紅(ヒャクジッコウ) 2009年7月30日





2009年7月30日(木)、一関市東山町長坂字久保&柴宿にある柴宿団地
サルスベリ(猿滑)/百日紅(ヒャクジッコウ)が花を咲かせていました。







サルスベリ(猿滑)/百日紅(ヒャクジッコウ)
ミソハギ科 サルスベリ(ラゲルストロエミア)属
lagerstroemia indica(「ラジェルストレーミア」とも表記する。)
中国南部原産の落葉小高木。日本には江戸時代以前に入ったといわ
れる。高さは3~10mになるというが、庭園では普通5mぐらいに制限
していることが多い。幹は滑らか背、淡褐色の薄い樹皮が剥げ落ちた
跡が白い。葉は互生し、長さ3~8cmの倒卵状楕円形で全縁。

7~9月、枝先の円錐花序に直径3~4cmの花を多数つける。花はフリル
が入った花弁が5~6あり、基部は急に細くなる。雄しべは多数、うち
6本は長い。雌しべは1個。萼は6裂する。花色は淡紅、紅、紅紫、白な
ど様々ある。果は直径約7mmの球形。

最近の品種には、ピンク色花弁に白覆輪が入るユニークなペパーミント
・レース cv.Peppermint Lace
(「大虹」「夏祭り」)や
バリエガタ cv.Variegataがある。
庭木にされるが、街路樹にも利用されている。

アメリカの育種でウドンコ病に強い品種や鉢、花壇植えに向く一才サル
スベリ
と呼ばれる矮性品種もあり、スーパーソニック cv.Supersonic
が知られる。

和名は、薄い樹皮が剥げ落ちやすく、サル(猿)でも滑るほど幹が
ツルツルしていることによる。別名の百日紅(ヒャクジッコウ)は、花期
が7~9月と長いことによる。
(「百日紅」をサルスベリと読むこともある。)
[栽培]繁殖は挿木。[花期]夏。

サルスベリ(ラゲルストロエミア)属 Lagerstroemia
アキア、オーストラリアの熱帯に53種が分布する。常緑低木、高木
だが寒地では落葉する。葉は単葉で、長楕円形、楕円形、葉縁に欠刻
はなく、やや波状。円錐花序は頂生または腋生。直立、ピラミッド状
になる。花弁は6以上、爪がある。雄しべは多数。
日本で栽培できる種類はサルスベリやシマサルスベリ(島百日紅)
L.subcostata
があるが、後者は珍しい。
[山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑 園芸植物」ほか]

ヤマユリ(山百合)

2009年07月30日 | Weblog
一関市東山町のヤマユリ(山百合)
 2009年7月20日







2009年7月20日(月)、一関市東山町長坂字柴宿に属する県道289号線
(柴宿横沢線)沿いの山際でヤマユリ(山百合)が数多く花を咲かせていました。








ヤマユリ(山百合)ユリ科 ユリ(リリアム)属
Lillium auratum
山地や丘陵の林の縁や傾斜地などに生える多年草で、本州のみに自
する日本特産の大型のユリ。東北、関東、東海地方で自生密度が高
いユリで、分布の西限に当たる近畿地方では、紀伊半島北部の山間
地を中心に限られた地域に分布している。疎林、林縁や伐採地など
日当たりの良い斜面によく育った株が見られる。

白地に黄色の筋が入り、赤褐色の斑点のある、花径が25cmにもなる
大きな花を7月頃に咲かせ、5~6輪着けた成株では1.5m以上の草丈
になる。
野生のユリでは、変種のサクユリvar.platyphyllum:(ヤマユリ
よりも花弁が厚く、葉も厚みがあって質感の高い豪華なユリ。伊豆の
利島で選抜された「シントシマ」という品種が、同島で栽培されてい
る。)とともに最も豪華な花を咲かせ、開花の時期には周辺に強い芳
香を放つ。

葉は披針形から長卵形で、長さ15~18cm、幅2~5cmほどになる。球
根は黄色味を帯びた白色で、苦味がなく食用になる。

地理的変異と個体変異が大きく、赤い筋の入るものやその濃淡の違
い、斑点にも強弱がある。変異としては、東北地方に葉の幅の広い
ヒロハヤマユリが知られ、花色変異として、自生地で稀に見い出される。
紅筋var.rubrovittatum:開花した時は鮮やかな紅赤だが、2、
3日目には茶褐色に褪色する。10年に1回位の頻度で、自生地で見つけ
られる。
口紅var.pctum:紅の濃淡は個体差が大きく、赤味がかった株がかなりの
頻度で見かけられる。
白星var.virginale:ヤマユリ特有の斑点が乳白色で目立たない美しい
変種などがある。
神奈川県の海岸に近い地方には特に開花時期の早い系統が分布している。

球根栽培は難しく、現在供給される球根の数量はごく限られたもの
である。
[栃の葉書房発行「ゆりを楽しむ」(監修:竹田 義)ほか]

ヘメロカリス「スイート・ハーモニー」

2009年07月29日 | Weblog
一関市青葉町のヘメロカリス「スイート・ハーモニー」
 2009年7月21日



2009年7月21日(火)、一関市立山目公民館(一関市青葉町2丁目1-5)
から50mと離れていない民家(青葉町1丁目)の庭で、「スイート・ハーモニー」
(Sweet Harmony)
という名のヘメロカリスが花を咲かせていました。
良く似た「帝(みかど)cv.Mikado」という名のヘメロカリスもありますので、
そちらの可能性もあります。



ヘメロカリス「スイート・ハーモニー」
ユリ科 ヘメロカリス(ワスレグサ)属
Hemerocallis cv.Sweet Harmony
ヘメロカリス(ワスレグサ)属 Hemerocallis
ロシア東部の暖帯から温帯に15種ほど分布する耐寒性の多年草。
別名:キスゲ属。根は繊維状か一部が肥厚する。
葉は線形で多くは根生し、葉柄がない。花被片は6、下部は合生
する。子房上位。花期、開花時刻、根の肥厚の有無、花柄や花
茎の長短、常緑性、苞の長短などで互いに区別されるが、生育時
は難しい。花は黄から赤褐色。
ヘメロカリス Hemerocallis cvs.第二次大戦後、アメリカで育種が
行われ、白に近いものから黄、桃、橙、紅紫などの花色、大・小輪、
一重・八重、花被縁の波状など変化に富む品種が作出されてい
る。スイート・ハーモニー cv.Sweet Harmonyは大輪種。(以下省略)
[山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑 園芸植物」より]

ユリ(百合)「カサブランカ」

2009年07月29日 | Weblog
一関市田村町のユリ(百合)「カサブランカ」
 2009年7月21日



2009年7月21日(火)、一関市田村町2-14にある日本基督教団一関教会
のすぐ隣の民家の庭に植えられたオリエンタルハイブリッドの銘花
・カサブランカ
が、純白大輪の花を咲かせていました。

一関市東山町のユリ(百合)「カサブランカ」 2009年7月20日

2009年7月20日(月)、一関市東山町長坂字東本町12にある
一関市立長坂小学校の校舎北側の南磐井里に属すると思われる
すぐ近くの農家の庭に植えられたユリ(百合)「カサブランカ」
が花を咲かせていました。


ユリ「カサブランカ」ユリ科 ユリ(リリウム)属Lilium 'Casa Blanca'
英国王立園芸協会によるユリ園芸品種の登録分類の第7群(Division7)
は、ヤマユリ、カノコユリ、ササユリ、ヒメサユリなど極東のユリを
もとに育成された交配種及びこれらとキカノコユリとの交配によって
育成された品種ですが、オリエンタルハイブリッド系と呼ばれています。

カサブランカ(Casa Blanca)は、誰でも知っているオリエンタルハイブリッド
の銘花です。純白大輪で、花の大きさは径20㎝以上になる大型の品種。
栽培もし易く、切り花としても庭植えとしても適しています。

オリエンタル系の品種では最も丈夫で、カノコユリの強健さを強く受
け継いでいると思われます。草姿、性状からは、カノコユリとサクユリ
だけが交配に係わったものと推測されます。

ニュージーランドで育種された品種ですが、オランダのフレッター&
デハーン社で大量に増殖され世界中に広がりました。もともと庭植え
用に改良された品種であるため、暖地で庭植えしても球根を数年は維
持できる数少ないオリエンタルハイブリッドです。

花が横向きに咲くため、切り花栽培で密植しにくいこと、植え付け
から開花までの日数が長いため、切り花栽培でのシェアは低下して
きています。
[栃の葉書房発行「ゆりを楽しむ」(監修:竹田 義)より]
[管理]暑さにやや弱く西日を嫌うので、夏はできるだけ風通しのよい
半日陰の涼しい戸外に置く。鉢土の過湿が苦手だが、真夏は鉢土を乾
燥させ過ぎないように注意して水遣りする。