peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

小岩井農場まきば園のチューリップ  2015年4月28日(火)

2015年04月30日 | 植物図鑑

2015年4月28日(火)、「ガイド付きバスツアー・小岩井農場めぐり」(総合編)に参加した後、まきば園内の山麓館のレストラン「ピザ・ジェラート」で昼食を摂っていると、沢山群植されたチューリップが今を盛りと花を咲かせていました。(画像のものはトライアンフ系のチューリップ)また、ロマンチックな気分にさせる「まきばの鐘」というものがありました。

 チューリップ ユリ科 アマナ属 Tulipa gesneriana

 春の花壇を飾る代表的な球根草花。原産地は中東から中央アジアと考えられており、ヨーロッパには16世紀にトルコから球根がもたらされた。この時には既に幾つかの原種の交雑によって園芸種ができていたといわれる。10~11月に球根を植えると、春の訪れとともに芽をのばし、花を咲かせる。葉は先の尖った長い楕円形で、縁は波打っている。花は茎の先に上向きに1個つくが、枝分かれして数個の花をつける品種もある。花形はコップ形や壺形のほか、ユリ咲きや八重咲きのものもある。花の色は多彩で、ピンク、赤、紫、黄、白、絞りなどがある。黒いチューリップといわれるものもあるが、紫色の黒っぽい程度のものである。

栽培・育種の中心地はオランダで、おびただしい品種がつくり出された。これらの品種は開花期や花形などによって15の系統に分けられている。かつては早咲きやダーウィン系、トライアンフ系が主流だったが、最近は花が大きく立派で、病気にも強いダーウィン・アイブリッド系が多くなってきている。また、アマナ属の中の他の野生種から育成されたカウフマニア系、フォステリアナ系、グレイギー系などの人気も高くなっている。[山と渓谷社発行「山渓ポケット図鑑1・春の花」より]

 

 


小岩井農場まきば園のイタヤカエデ(板屋楓) 2015年4月28日(火)

2015年04月30日 | 植物図鑑

 

 

2015年4月28日(火)、公益財団法人・東洋文庫、小岩井農牧株式会社主催の「時空をこえる本の旅~東洋文庫の世界~展」[2014年11/8(土)~2015年5/31(日)]が、小岩井農場まきば園内で開催中でしたので、妻と2人で観に行ってきました。「展示品はすべて影印本(精密複製)です。展示場内はすべて撮影可能です。」とありましたので、遠慮なく撮影させていただきました。

 

会場の建物の前に植栽されている10mを超すと思われるイタヤカエデ(板屋楓)が、黄緑色の花を枝一面に咲かせていました。葉が開く前に黄緑色の花が枝一面に咲くので、遠くから眺めると新緑のように見えました。

 イタヤカエデ(板屋楓) カエデ科 カエデ属 Acer mono

 山地に生え、高さ15~20m、大きいものは25mに達する落葉高木。樹皮は暗灰色で、老木になると浅く裂ける。葉は対生し、直径7~15㎝の扁円形で、5~7中裂または浅く裂ける。裂片の先は鋭く尖り、縁は全縁またはわずかに少数の歯牙がある。裏面の脈の基部以外は毛のないものが多い。4~5月、葉が開く前に本年枝の先に散房花序を出し、直径5~7㎜の黄緑色の花を開く。雄花と両性花があり、花弁と萼片は5個、雄しべは8個、翼果は長さ2~3㎝で直角~鋭角に開き、褐色に熟す。葉の大きさや裂け方、毛の有無や多少、翼果の開く角度などは非常に変異が多く、しばしば多数の変種や品種に分類される。また樹齢によっても変化が見られる。園芸品種も数種ある。樹液はタバコの香料に使う。用途:庭木、建築・家具・器具・楽器材、スキー、バット 分布:北海道、本州、四国、九州。[山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑・日本の樹木」より] 


小岩井農場付近の桜・ソメイヨシノ(染井吉野) 2015年4月28日(火)

2015年04月30日 | 植物図鑑

2015年4月28日(火)、「ガイド付きバスツアー・小岩井農場めぐり」(総合編)に参加した後、まきば園内の山麓館のレストランで昼食を摂って、次の目的地に向かいました。駐車場から1㎞ほどの県道219号線沿いに、満開の桜並木が200mほども続いていました。今年の「ソメイヨシノ(染井吉野)」の見納めのように思って何枚も撮ってしまいました。

 桜・ソメイヨシノ(染井吉野)バラ科 サクラ属 Prunus×yedoensis cv.Yedoensis

高さ10~15㎡になる落葉高木。オオシマザクラとエドヒガンの雑種で、観賞用として広く植栽されている。江戸時代末期に江戸駒込の染井村の植木商から広まった。樹皮は暗灰色。葉は互生し、長さ8~10㎝の広卵状楕円形で、先は急に尖り、縁には鋭い重鋸歯がある。葉の両面と葉柄は有毛。3~4月、葉が出る前に、直径4~4.5㎝の淡紅色の花が3~4個散形状に咲く。花弁は5個。雄しべは30~35個。雌しべは1個で、花柱の下半部に白毛が密生する。萼筒は短く、毛がある。果実は球形で紫黒色に熟す。伊豆半島にはごく近似のものが自生している。用途:庭木、公園・街路樹。[山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑・日本の樹木」より]

 


小岩井農場めぐりバスツアー(その2) 2015年4月28日(火)

2015年04月29日 | 史跡、名所、

 

(下)山林事業:不毛の原野に木を植え始めて一世紀。小岩井農場内の約2、000ヘクタールの森を長期にわたり健全に育成することで、水源涵養、二酸化炭素の吸収などの公益的な機能も高めながら、持続可能な森林経営に取り組んでいます。間伐、枝打ち、下草狩りなどを適宜行うことで良質な木材を産出しているそうです。画像の材木は赤松とのことでした。

(上)最後まで残った学校校舎。:公共施設は何も無い所だったので、郵便局や学校も造ったそうです。

(下)創業当初の木造の校舎と遊戯をする子供たち。

(下2つ)酪農事業:小岩井農場の伝統ある基幹事業として、約700haの牧草地でエサを作り、約2,000頭の牛を飼っているそうです。風味豊かで質の良い牛乳を提供、肉牛事業も含めて環境保全・持続型・循環型の酪農に一貫して取り組んでいるそうです。画像のものは牧草を刈り取って梱包したもので、黒色よりも白色のものの方が栄養価が高とされている一番草だそうです。

(上と下)搾乳施設鶴ケ台:搾乳施設や鶴ケ台牛舎の管理領域に出入りする時、バス全体が消毒薬のシャワーを浴びました。こうした管理によって伝染病などを防ぐのだそうです。(上の画像は、バスの窓ガラスが消毒液で濡れているためです。)

 

(下3つ)鶴ケ台牛舎:1992(平成4)年建築。健康な牛を育てるための環境作りの一環として建設したフリーストール式の牛舎。壁の無い開放型で自然風での換気方式を取り入れるなど飼育環境の清浄化や健康管理により、風味の良い生乳を生産しているそうです。

(上と下2つ)バイオマスパワーしずくいし:小岩井農場の家畜排泄物と周辺地域の小中学校の給食残渣などをメタン発酵処理し、得られたメタンガスを利用して発電を行っています。また、堆肥やメタン発酵の過程で得られた消化液(液肥)は小岩井農場の耕地に還元され持続・循環型農業を実践しているそうです。

(下)天然冷蔵庫:1905(明治38)年建築。小山を掘って作られた掘り抜き貯蔵庫。まだ電気の無い時代に作られた冷蔵施設で、氷やチーズの保管に使用したほか、夏場はバターの瓶詰め作業も行ったそうです。本格的に使用したのは、1952(昭和27)年頃まで。湿度は高く、温度は一年を通して約10℃で一定とのこと。

 

(下5つ)上丸牛舎:小岩井農場酪農事業の発祥地。明治後期から昭和初期に建築された牛舎だそうで、現在でも子牛の生産・育成から搾乳まで一貫した酪農事業が展開されているそうです。レンガ式サイロ2基は、現存する日本最古のものといわれているそうです。(国登録有形文化財)

(上と下2つ)小岩井農場の一本桜:すっかり全国区になった広い牧草畑に立つ一本桜。今年はウソという小鳥に食われたりして花の数がかなり少ないそうです。大勢の人たちが詰めかけていました。

(上と下2つ)帯状複層林:不毛の原野に木を植え始めてから120余年。今では立派な木材に育っています。人工林の場合、人の手で伐採・植林などをしないと長期にわたって健全に育成することができないそうです。その方式として、毎年帯状に伐採した跡に植林することで幼木の生長を促すようにしているそうです。

 

 


小岩井農場めぐりバスツアー(その1) 2015年4月28日(火)

2015年04月29日 | 史跡、名所、

2015年4月28日(火)、小岩井農場(岩手郡雫石町丸谷地36-1)まきば園内で開催中[2014年11/8(土)~2015年5/31(日)]の「時空をこえる本の旅~東洋文庫の世界~展」を見ながら、有名な小岩井農場の一本桜を見るために妻を乗せて、高速道路を通って行ってきました。小岩井農場まきば園(入園料・大人600円)に入場できたのが10時頃でした。

「ガイド付きバスツアー小岩井農場めぐり」(総合編/所要時間約70分・1,000円)というのが、11:30時に出発するというので申し込みをしてから展覧会をゆっくり見学してバスツアーに参加しました。(生産現場は通常非公開だそうです。)

(上)まきば園を出発して最初に案内された上丸牛舎(小岩井農場酪農事業の発祥地)。ソメイヨシノと思われる桜は盛りを過ぎて散り始めていましたが、広い道路沿いに植栽されたものが盛りを迎えていました。

(下)創業当初の小岩井農場周辺は木がほとんどない一面の荒野で、現在のような豊かな緑を作り出すには110余年をかけた地道な努力があったそうです。この「総合編」は、最初の1ケ所だけが下車見学で、後は全て車窓からの見学でした。

(下)旧網張街道:創業者の一人・井上勝が秘湯網張温泉に向かう途中農場創設を思い立った場所だそうでう。今では「百年杉林道」と呼ばれているそうです。両側にアジサイ(紫陽花)が植栽されて、花の季節(初夏)には素晴らしいとのこと。

 

 (上と下)農場本部事務所(国登録有形文化財)と下丸界隅:1903(明治36)年建築。木造一部2階建洋風建物、望楼付き。大正時代によく農場を訪れたと言われる詩人・宮沢賢治が、自身の作品『小岩井農場』の中で「本部の気取った建物…」とうたっています。現在も事務所として使用しているそうです。

 (下)四階倉庫(国登録有形文化財):1916(大正5)年建築の木造4階建倉庫。主に馬の飼料用穀物を乾燥させるために使われたそうです。