peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

束稲山のマツブサ(松房)

2006年08月31日 | Weblog



8/25(金)に登った束稲山(たばしねやま・標高595.7m)の頂上付近の林の縁に生えている「マツブサ(松房)」が実をつけていました。



マツブサ(松房)モクレン科 マツブサ属 Schisandra repanda
山地に生える落葉つる性木本。葉は密に互生し、長さ4~8cmの卵形または広楕円形で、厚くて柔らかい。先は短く尖り、縁には浅い鋸歯がある。

 6~7月、細長い柄の先に黄白色の芳香のある花が垂れ下がって咲く。花は直径1cmほど。雌雄別株。小さな球形の果実が房になって垂れ下がり、藍黒色に熟し、食べられる(甘酸っぱい)。果実酒にもできる。分布:北海道~九州

 和名は、傷つけると松やにのような匂いがし、果実が房状につくことによる。仲間には、やや寒い地方の山地に生え、赤い実が房になってつく「チョウセンゴミン(朝鮮五味子)」がある。

束稲山のヤマハハコ(山母子)

2006年08月31日 | Weblog


8/25(金)に登った束稲山(たばしねやま・標高595.7m)の頂上付近に「ヤマハハコ(山母子)」の花が咲いていました。八幡平では群生しているのを見ましたが、ここではわずかしか見つけることができませんでした。






ヤマハハコ(山母子)キク科 ヤマハハコ属 Anaphalis margaritacea
山地~高山の日当たりの良い乾いた草地や礫地に生える多年草で、高さは30~70cmほどになる。地下茎が伸びて群落をつくることもある。
 
 ハハコグサに似ていて山に生えているのが名前の由来であるが、ハハコグサとは別属。雌雄別株。茎や葉の裏は綿毛に覆われている。

 葉は互生し、下部の葉は長さ6~10cm、幅約1.5cmで、表面は光沢があり、3本のはっきりした葉脈がある。8~9月、茎の先に黄色の小さな頭花が集まってつく。白い花弁のように見えるのは長さ5mmの総苞片で、カサカサしている。

 ホソバノヤマハハコ、カワラハハコ、ヤハズハハコなどが同じ仲間。葉は枯れても花はずっと残るので、よくドライフラワーとして利用される。分布:北海道、本州(中部地方以北)

一関市舞川&東山町のホウセンカ(鳳仙花)

2006年08月28日 | Weblog
一関市舞川地区のホウセンカ(鳳仙花) 8月24日(木)


8/24(木)、一関市舞川地区の県道沿いにつくられた花壇に朱紅色の「ホウセンカ(鳳仙花)」が花を咲かせていました。





一関市東山町のホウセンカ(鳳仙花) 8月26日(土)


8/26(土)、一関市東山町長坂字大木の市道脇の花壇に植えられたホウセンカ(鳳仙花)が、淡桃色の花を咲かせていました。






ホウセンカ(鳳仙花)ツリフネソウ科 ツリフネソウ属 Impatiens balsamina
中国南部からインド、マレー半島原産の1年草。日本には江戸時代に渡来したといわれているが、高温多湿を好むので、日当たりがよく乾燥しない場所を選ぶと良い。
 品種は、高さ50~70cmほどになる高性一重咲き、60~70cmほどになる八重咲き、40~50cmほどになる椿咲き、25cmほどになる矮性椿咲きなどがある。茎は太くてみずみずしく、鋸歯のある長めの葉を密に互生する。

 7~9月、葉のつけ根に直径4cmほどの左右対称の5弁花を2~3個つける。花の色は紅紫、赤、桃、白色などで、花色が混じり合うものもある。八重咲きや茎の先に上向きに咲く品種もあるという。
 昔、赤い花の汁で爪を染める遊びがあり、「爪紅(ツマベニ/ツマクレナイ)」とも呼ばれる。

 果が熟すと、指で触れるだけで種子がはじけて飛び散るのが特徴。

一関市舞川のカワミドリ(藿香/川緑)

2006年08月26日 | Weblog



8/10(木)、一関市舞川地区の国道脇の土手に「カワミドリ(藿香/川緑)」が花を咲かせていました。アゲハチョウ(揚羽蝶)が吸蜜しているので、近寄ってアップで写そうとしたら逃げたのですが、また直ぐに戻ってきました。




カワミドリ(藿香/川緑)シソ科 カワミドリ属 Agastache rugosa
山地の草地や林のへり、沢沿いの草むらなどに生える多年草で、高さは40~100cmぐらいになる。日本に自生する唯一のカワミドリ属の植物で、湿った場所を好むが、山野の環境の変化で激減したという。草全体に独特の香りがある。

 葉は対生し、長さ5~10cmの卵状披針形で、先は尾状に尖る。縁に粗い鋸歯があり、裏には白い毛がある。乾燥した茎や葉は、乾かして煎じ、風邪薬や頭痛薬として用いられた。

 8~10月、枝先に淡紫色~淡紅色の小さな唇形花が多数集まった長さ5~15cmほどの花穂をつける(円柱形に花が集まる)。花の1つ1つは唇形で、長い筒形をしている。下唇(かしん)の花びらが突き出ている。萼があるが、5裂して裂片は尖る。花には4本の雄しべがあるが、その内のは2本は著しく長く突き出る。残りの2本と花柱[雌しべ]は花から少し突き出ている。

 名前の由来は不明だが、生薬として、昔から知られ、「藿香(かっこう)」「腓草香(はいそうこう)」「藿菜(かっさい)」の名前があるという。分布:北海道、本州、四国、九州 

一関市東山町のキツリフネ(黄釣舟/黄吊船)

2006年08月26日 | Weblog


8/24(木)、昨年「キツリフネ(黄釣舟/黄吊船)」が咲いていた一関市東山町長坂字北山谷の小川に行ってみました。昨年ほどではありませんでしたが、咲いていました。






キツリフネ(黄釣舟/黄吊船)ツリフネソウ科 ツリフネソウ属 Impatiens noli-tangere
山地の湿った林下や水辺などに生える1年草。高さは40~80cmぐらい。茎は緑色で節がふくらむ。葉は互生し、長さ5~15cmの広披針形で、縁には鋸歯があるが少なくて大きい。先端は丸い。

 花期は7~9月。花は長さ3~4cmで黄色、花弁、萼片とも3枚。萼片の1枚は大きく袋状(筒形)になる。その内側に赤褐色の斑点がある。距の先は下に曲がり、ツリフネソウのように巻き込むことはない。咲きはじめの頃はよく閉鎖花をつける。
 和名は「黄色い花を咲かせる釣舟草/吊船草」の意で、花柄からつり下がる花を、花器の釣舟/吊船に見立てたもの。

 ホウセンカの仲間で、果実は熟すと果皮が裂けて、勢い良く種子を飛散する。ツリフネソウより寒さに強く、より北の地方まで分布する。分布:北海道~九州