peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

サンザシ(山樝子/山査子)

2007年08月04日 | Weblog
岩手県立博物館のセイヨウサンザシ(西洋山櫖子/西洋山査子)
 2007年7月29日





2007年7/29(日)、岩手県立博物館(盛岡市上田)の植物園に
植えられている「セイヨウサンザシ(西洋山樝子/山査子)」が
黄緑色の果実をつけていました。赤く色づけば、とても目立つの
ですが、緑色の葉に埋もれていて目立ちません。





岩手県立博物館のセイヨウサンザシ(西洋山樝子/西洋山査子)
 2005年11月3日



2005年11/3、妻が岩手県立博物館(盛岡市上田字松屋敷34番地)に
行きたいというので、マイカーを運転して普通道路を通って盛岡ま
で行ってきました。

きょうは文化の日ということで、博物館には無料で入館できると
いうことでしたが、何度も行っていて特に興味をひくものもなかった
ので、「屋外展示」になっている「植物園・岩石園」を散策しながら、
植栽してある県内に自生している山野草・樹木を観察したり、写真を
撮ったりして時間を潰してしまいました。正味3時間も退屈することは
ありませんでした。疲れましたが、行楽日和で気持ちの良い一日でした。


セイヨウサンザシ(西洋山樝子/西洋山査子)バラ科 サンザシ属
 Crataegus laevigata DC.
普通のサンザシは、中国原産の落葉低木で、高さは2~3mぐらいで
あるが、「セイヨウサンザシ」は、ヨーロッパ、北アフリカ原産の
落葉小高木で、高さは4~6mにもなり、枝にはトゲ(刺)が多く、
花や果実はサンザシより小さいということです。
また、花がピンクや赤の園芸品種があり、八重咲きもあるそうです。

画像のセイヨウサンザシは5~6mあり、プレートには、「分布:
ヨーロッパ、北アフリカ トゲ(刺)がある。花は白色、果実は
赤色に熟す。」と書いてありました。 



サンザシ(山査子/山樝子)バラ科 サンザシ属
Crataegus cuneata
サンザシ属の植物は、北半球に200種以上が分布し、ふつう白い
5弁の花が枝先に平らめに集まってつき、秋には実が赤か黒に熟す。
欧米では5月を代表する花木で、50種以上が生垣や庭木に利用され
るという。日本で見られる「セイヨウサンザシ」もその一部で、
園芸品種は花色が白、桃、紅など、八重咲き、枝垂れもある。

日本には「クロミサンザシ(黒実山樝子)/別名エゾサンザシ」と
「オオバサンザシ」の2種が自生する。落葉低木または小高木で、
小枝は刺になり、果実はナシ状果。

「サンザシ(山査子/山樝子)C.クネアタ」は中国南部原産の落葉
低木で、日本には1734年(享保19)に薬用として導入されたという。
しかし、植栽も少なく、見る機会は少ない。

高さは3mほどになり、枝は灰黒色で小枝が変化した長さ3~8mmの
真っ直ぐな刺が多い。葉は互生し、葉身は長さ2~7cmの倒卵形また
は広倒卵形。上部はふつう3~5浅裂、ときに深裂し、縁には不揃い
な鋸歯がある。葉身の下部は全縁。長枝の葉柄の基部には粗い鋸歯
が目立つ托葉がある。

4~5月、本年枝の先に散房花序を出し、ウメに似た直径1.5~2cmの
白い花を2~6個咲かせる。雄ずいは20本、葯は赤い。

果実はナシ状果。直径1.5~2cmの扁球形で、9~10月に赤く熟す。
先端に萼裂片が残る。黄色に熟す個体があり、「キミノサンザシ」と
呼ばれている。果実を健胃・消化、止血などの薬用にする。

観賞用には「セイヨウサンザシ」類やその雑種が広く栽培されて
いる。ことに刺がなくて赤花で八重の品種は鉢植え・盆栽に好まれ、
花材にもされる。白花の八重もある。八重花は結実しない。

オオミサンザシは原産地の中国では果樹として食用であるが、日本
では実もの盆栽として好まれる。いずれも高温多湿地域には不適で
はあるが、栽培が困難というほどでもないとのこと。

タイサンボク(泰山木/大山木)

2007年08月02日 | Weblog
一関市千厩町小梨のタイサンボク(泰山木/大山木)
 2007年8月2日



2007年8/2(木)、一関市千厩町に出かけたついでに、小梨地区に
ある岩手県指定有形文化財の村上家住宅を見てきました。
ここは、最近まで人が住んでいたそうですが、今は無人です。自由
に見学ができるということでしたので、うだるような暑さの最中でし
たが、ぐるりと一周してきました。


高い所につくった鶏小屋もありました。どこの農家でも、夕方にな
ると狐などに捕られないようにニワトリを入らせたものです。

また、生活に欠かせない水を汲む井戸もありました。

近くには5mほどの「タイサンボク(泰山木/大山木)」があり、
大きくて白い花を咲かせていました。





タイサンボク(泰山木/大山木)モクレン科 モクレン属
Magnolia grandiflora
北アメリカ原産の常緑高木で高さは10~20mになる。日本には
明治初期に渡来し、庭や公園などに植えられている。

樹皮は暗褐色。葉は有柄で互生し、長さ10~25cm、幅5~10cm
ほどの長楕円形。厚くてかたく、表面は濃緑色で光沢があり、
裏面には鉄錆び色の毛が密生している。

5~6月、枝先に直径10~15cmの白い大きな花を開く。花弁は
広倒卵形でふつう6枚だが、まれに9~12枚で、淡黄色の雄しべ
が多数ある。雄ずいは長さ2cmほど、花床の下部につく。
花弁が9枚のように見えるが、外側の3枚はガク(萼)片。
花には強い芳香がある。

果実は袋果が集まった広楕円形の集合果で長さ10~15cm。
袋果の中には赤い種子が2個ずつ入っている。
 分布:北アメリカ南部
 別名:ハクレンボク(白蓮木)、ヨウギョクラン(洋玉蘭)

リョウブ(令法)

2007年08月02日 | Weblog


2006年7/18(火)、一関市蘭梅山「いこいの森」公園で「リョウブ
(令法)」の花が咲いていました。




リョウブ(令法)リョウブ科 リョウブ属
 Clethra barbinervis
日当たりの良い山野に生える落葉小高木で、尾根筋などによく自生
する。高さは7~10mほどになる。穂状に垂れて咲く白い小さな花は
茶花に珍重され、庭園樹や公園樹、街路樹としてよく植えられている。
別名:ハタツモリ(畑守)。

また、すべすべしていて、樹皮がはがれやすく、はがれた跡が斑
(まだら)模様になってよく目立つ幹は、模様を生かして床柱に
利用される。

葉は互生し、長さ8~15cmの楕円形で、先は尖り、縁には鋸歯が
ある。若葉は山菜として利用される。鹿もこの木をよく食べると
いう。

7~9月、枝先に8~15cmほどの花序を出し、直径5~6mmの白い小
さな花を密につける。果実は秋に褐色に熟し、毛が多い。
分布:北海道(西南部)、本州、四国、九州、朝鮮(済州島)、
中国、台湾

リョウブ(令法)/ハタツモリ(畑守)

2007年08月02日 | Weblog
岩手県立博物館のリョウブ(令法)/ハタツモリ(畑守)
2007年7月29日





2007年7/29(日)、岩手県立博物館(盛岡市上田字松屋敷34番地)の
植物園に「リョウブ(令法)/ハタツモリ(畑守)」が花を咲かせてい
ました。






岩手県立博物館のリョウブ(令法)/ハタツモリ(畑守) 2007年7月29日

岩手県立博物館(盛岡市)の植物園には、本館のすぐ近くにも
リョウブ(令法)と思われる木が花を咲かせていました。



岩手県立博物館のリョウブ(令法)の実 2005年11月3日




2005年11/3、岩手県立博物館(盛岡市上田)の植物園に行きました。
紅葉が最終期に入っており、実をつけた「リョウブ(令法)」も紅葉
していました。







リョウブ(令法)/ハタツモリ(畑守)リョウブ科 リョウブ属
 Clethra barbinervis 
日当たりのよい山地に生える落葉小高木で、高さは7~10mになる。
尾根筋などによく自生しており、自然植生を生かした公園ではよく
見る。

多少の日陰に耐え、剪定がきき、大きい病虫害がないことなどで
庭園樹や街路樹、緑陰樹になりうる木ではあるが、あまり利用され
ていないという。大きく枝を広げて円錐形の樹冠になる。

樹皮は薄片となって大きくはがれ、跡が灰白色や明褐色の斑(まだら)
模様でなめらかになる。 樹皮がはがれた跡がまだら模様になってよく
目立つので、この模様を生かして皮付き床柱に利用される。

葉は互生し枝先に集まる。やや革質で長さ8~15cmの倒皮針形ないし
楕円形。先は尖り、ふちには鋸歯がある。若葉は山菜として利用され
る。鹿もこの葉をよく食べるという。

7~9月、枝先に直径8~15cmの総状花序を円錐状につけ、直径5~7mm
の5弁の白い小さな花を密につける。花軸には白い星状毛が密生する。
穂状に垂れて咲く白い小さな花は茶花に珍重される。

果実は直径5mmほどの球形の果で、下向きにつく。秋に褐色に熟し、
多数集まって長い尾のようになる。果実の表面には毛が多く、熟すと
3つに割れる。

分布:北海道(西南部)、本州、四国、九州(鹿児島南方諸島)、
朝鮮(済州島)、中国、台湾 

アカバメギ(赤葉目木)

2007年08月01日 | Weblog
岩手県立博物館のアカバメギ(赤葉目木)
 2007年7月29日




2007年7/29(日)、岩手県立博物館(盛岡市上田字松屋敷34番地)の
植物園に植えられている「アカバメギ(赤葉目木)」が真っ赤な実を
沢山つけていました。

アカバメギは、ヨーロッパで改良された葉が赤紫色のメギの園芸品種
で、主として公園の植えつぶしやグラウンドカバーにされるそうです。





一関市川崎町のアカバメギ(赤葉目木) 2006年9月26日


2006年9/26(火)、最近「賛助会員」になった「みちのく中央総合
博物館市民会議」主催の学習会がありましたので、妻と共に参加しま
した。「河崎柵と黄海の戦い」という研究発表を聞き、源頼義や安倍
頼時、安倍貞任、藤原経清などが活躍したという「前九年の役」の戦
場になったという言い伝えがある一関市川崎町の「河崎の柵」擬定地
と「黄海の戦い」が行われたという東磐井郡藤沢町黄海の現地を探訪
しました。

座学が行われた川崎町薄衣字諏訪前の「川崎生涯学習ステーション
(一関市立川崎公民館・一関市立川崎図書館)」の前庭に、メギ(目
木)の園芸品種である「アカバメギ(赤葉目木)」が赤い実を沢山つ
けていました。名札には「アカバメギ(赤葉目木)ベルベリス・ツユ
ンベルギー・アトロプルプレア」と書かれていました。





メギ(目木)メギ科 メギ属 Berberis thunbergii
「メギ(目木)」は、山地に生える落葉低木。幹は直立して良く
枝分かれし、高さ1~2mになる。枝には稜があり褐色で、枝の節
や葉のつけ根には葉が変化したトゲ(刺)がある。葉は互生または
束生し、長さ1~4cmの倒卵形または楕円形で、裏面は白っぽい。

4~5月ごろ、新葉とともに短枝上に短い柄のある花序を出し、直径
6mm程で淡黄色の小花を数個ずつ下向きにつける。
果実は液果で長さ7~10mmの楕円形。9~11月に赤く熟す。
別名:コトリトマラズ

アカバメギ(赤葉目木)Berberis thunbergii DC.'Atropurpurea'
は、ヨーロッパで改良されたメギの園芸品種で葉が赤紫色。
そのほか、葉が黄色の「オウレア」やピンクの斑が散る「ロー
ズグロー」などがある。

チリ原産の「ダーウィニー」は樹高が2mになり、橙色を帯びた
黄金色の花と青紫色の実を長い枝一面につける。メギ属で最も美
しい木といわれる。また、これらの種間雑種もある。

中国原産の「ベルベリス・ユリアナエ」は、常緑で枝は立ち、大
きい刺がある。萌芽時の若葉は青銅色、秋には橙赤色に変化する。
やや高山性で、暖地では栽培しづらいという。

和名は、枝を乾燥して煎じたものを洗眼薬としたことに由来する
が、健胃整腸剤にも利用されるという。
分布:本州(関東地方以西)、四国、九州