peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

トウグミ(唐茱萸)/ツクシグミ

2009年07月01日 | Weblog
史跡胆沢城跡のトウグミ(唐茱萸)
/ツクシグミ 2009年6月27日








2009年6月27日(土)、午前10時30分~正午の予定で行なわれた
史跡胆沢城跡ウオッチング・いさわのまほろば 胆沢城を歩く
の⑥鎮守府八幡宮の赤鳥居~⑦三代清水追分石を歩いた。
追分石(おいわけいし)は、胆沢城の築地跡を街道として使っていた
ころの道しるべだという。「右ハ八まん・左ハか祢(ね)がさ紀(き)と刻
されています。

この追分石があるすぐそばの農家の庭に、トウグミ(唐茱萸)と思われる
樹木が、真っ赤に熟した実を沢山つけていました。




トウグミ(唐茱萸)グミ科 グミ(エレアグヌス)属
Elaeagnus multiflora var.hortensis 別名:ツクシグミ
山野に生える落葉低木で高さは2~4mになる。樹皮は黒褐色、
よく分枝し、本年枝には褐色~赤褐色の鱗状毛が密生する。
真っ赤な実がきれいなので、庭木にもよく植えられている。
葉は互生し、長さ4~10㎝、幅1~3㎝の楕円形~長楕円形で、
表面には、鱗片がなく、はじめ星状毛があるが後で落ちる。
裏面には白色や褐色の鱗片がある。葉縁は無縁。

4~5月、葉腋に花柄を出して淡黄褐色の花を1~3個垂れ下げる。
花の萼筒は円筒形、下部は子房のあるところでくびれる。
果実は偽果でナツグミよりやや大きく長さ1.5~2㎝の長楕円形、
6~7月頃赤く熟す(熟した偽果)。中には長さ約1㎝の種子がある。
ナツグミとトウグミの違いは、ナツグミは葉の表面に鱗状毛があり、
トウグミは、葉の表面に星状毛があることで区別するとのこと。
なお、和名の「唐茱萸」の「唐」は、外来種と考えられていたた
めについたとのこと。
このトウグミの実よりもさらに大きくて長さ1.5~2.5㎝もあるダイオウ
グミ(ビックリグミ) cv.Gigantea
もある。
実は渋味があるが食べられる。また、たわわに成るのでグミ酒
することもできる。
 分布:北海道(渡島半島)、本州、四国。

ハナショウブ(花菖蒲)/アヤメ(文目)

2009年07月01日 | Weblog
史跡胆沢城跡「あやめ苑」のハナショウブ(花菖蒲)
/アヤメ(文目) 2009年6月27日







2009年6月27日(土)、6/20(土)~7/5(日)の日程で開催中の
”胆沢城跡あやめ祭り”の「胆沢城跡を歩く」という催事に
妻と2人で参加しました(定員20名)。
~外郭北門跡~鎮守府八幡宮~あやめ苑”史跡胆沢城跡ウオッチング”は終了。
あとは銘々アヤメ(花菖蒲)を観賞したりしました。



胆沢城あやめ祭りは、国指定史跡胆沢城跡地の環境整備のため、
平成6年に、毛越寺のあやめを移植して始まりました。今では約3万株
ものあやめが胆沢城跡地を埋め尽して咲き乱れています。
祭り期間中は、会場内を自由に散策してあやめを観賞することが
できるほか、照明や夢灯り(灯篭)によるライトアップ、振る舞い餅
などのイベントも行われます。











ハナショウブ(花菖蒲)アヤメ科 アヤメ(イリス)属
Iris ensata
ノハナショウブ(野花菖蒲)I.ensata var.spntneaから改良された園芸種。
江戸中期に品種改良が進められ、多くの園芸品種が生まれたとのこと。

先ず江戸で改良がはじめられ、原種に近い単純な江戸系ができたと
いう。丈が低く、花も小さいものが主体で、堀切の菖蒲園などに植え
られ、江戸市民を喜ばせたという。
その後、江戸系を親として、肥後(熊本)でも品種改良が行なわれ、
肥後系の品種が生まれたとのこと。肥後系は武家によって栽培された
ので、その気質にあった、大形で葉先が垂れ、花芯のしっかりした大
輪の品種が好まれたという。大輪の花は雨に弱いので、鉢作りにして
鉢ごと座敷に飾るという観賞法も生まれたとのこと。

また現在の三重県松阪市周辺でも改良が行なわれ、伊勢系の品種がつ
くり出されたという。伊勢系は花びらが垂れ下がるのが特色。

江戸系、肥後系、伊勢系と、近年育成されたキショウブ(黄菖蒲)
I.pseudacorus
との種間雑種の黄色品種、花被片の
丈夫な外国育成品種などがある。
 
花形は、外花被のみ大きくなり内花被のあまり発達しない
三英咲き、内、外花被ともに発達した六英咲きと、
珠咲き、爪咲きなどの変化咲きがある。

主として江戸系は庭園用に、肥後系と伊勢系は鉢物用に育成
され、肥後は六英、伊勢は三英咲きを主とする。
丈夫でより色彩の豊かな大輪が求められており、現在も改良が
続けられている。最近の品種改良では、各系統の交雑が行なわれ、
系統を分けることが困難になってしまったとのこと。

花色は紫、藤、紅紫、ピンク、白、さらにこれらの絞り、ぼか
し、覆輪、斑、筋や、半八重、八重、花被片の縮み、波打ち、
下垂などがある。
[栽培]繁殖は株分けによる。[花期]6月。