こんにちは、お久しぶりです。
今日は、公民と地理の融合授業報告です。
授業名「貿易とはなんだろうか」(25分)
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16:35
t(板書)Aは青森・長野・山形・岩手・福島/Bは沖縄・鹿児島、それぞれ果物の主要産地です。それぞれ何だと思いますか?
s「Aはりんご」「Bはパイナップル。暖かいところでつくられるから」
t「正解です。どうしてこれらの土地で作られるのでしょうか?」(プリント配布)
t「わかりやすいように、沖縄と青森の雨温図をのせました」
t「右の日本地図をみてください。青森はここ、沖縄はここです。気候が違うのはわかるとおもいます。この雨温図をみてわかることはありますか」
s「沖縄のほうが夏に降水量がおおい。青森は冬に多い」
t「沖縄は一年を通して多いです。青森は全国的にみると降水量が少ない地域です。青森は全国で35位、長野は47位です。どうやら、リンゴは降水量が少ない方がいいということがわかりますね。パイナップルは降水量が多いところが適しています。パイナップルは年間平均気温が20度ないとダメだといわれています。りんごは夏でも30度以下が適しているそうです」
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16:46
t「青森の人がパイナップルを食べられる、沖縄の人がリンゴを食べられるのはどうしてなのでしょうか?」
s「取引して運んでくれるから」
t「では、その取引についてかんがえてみたいと思います。前提条件として、青森でリンゴを作るには2人、沖縄では3人必要ということを表しています。」
青森 沖縄
りんご一個 2人 3人
パイナップル一個 12人 1人
t「適していないところで作るには人数(コスト)がかかります。それぞれの地域に適したものを作るようにした場合には以下のようになります」
青森 沖縄
りんご1個 14人 0人
パイナップル1個 0人 4人
14÷2人=7個のリンゴがつくれます
4÷1人=4個のパイナップルが作れます
得意なものをつくるようにすると、11個のくだものが作ることができます。
得意なものを生産することを「比較優位」といいます。
比較優位によってコストを抑えられ,効率があがります。
よって地域間の取引が行われます。これが国と国になると、貿易になります。
つまり、世界でも行っていて、ブラジルではコーヒーがとれるが、カナダではとれない。だから貿易をするのです。これが貿易が行われる理由なのです。(16:55終了)
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私も比較優位の授業をしたことがあります。
よくあるのが、毛織物とお酒(ワイン)を取引するとしたらという例がみられます。
でも、その例えが身近ではなく、生徒にはぴんとこないので、リンゴとパイナップルならば、いいのではないかと思います。
青森でりんご1個をつくるのに2人、しかしパイナップルを作るには12人の数字の根拠をもっと明確にしたら、よくなると思いました。
こういう抽象的な理論は、どれだけ具体性を持たせられるかがポイントですからね。
りんごとパイナップルは国内の問題なので、貿易ではありませんが、本質は同じなので、とてもよい授業だと思いました。
今日も来て下さってありがとうございました。