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TV番組権利処理の新機構、許諾不要論に先手

2009-04-14 18:48:49 | エンターティメント情報
TV番組権利処理の新機構、許諾不要論に先手


 芸能3団体がテレビ番組出演者の権利処理を一括して受け付ける窓口となる新機構を設立することで、テレビ番組のインターネット配信が急加速しそうだ。
 NHKや民放キー局は過去の番組を含めたネット配信に取り組んでいるが、これまでは権利処理がしやすいニュースや深夜番組などの配信が多かった。地上テレビ放送番組の市場規模2兆8844億円(2006年)のうち、ネット配信などの二次利用は3426億円にとどまっていた。
 広告市況の冷え込みによる業績悪化に苦しむ放送局にとって、番組のネット配信は新たな収入源となる可能性がある。新機構の設立によって権利処理が効率化されれば、人気番組もネットに流せる可能性が広がる。視聴者の利便性が高まると共に、放送局や権利者も収入増の恩恵を受けられる。
 一方で、新機構の設立には、ネット利用を前提とした著作権の見直し論議に先手を打つ狙いもあるとみられる。テレビ番組のネット配信が進まないことから、一部の国会議員や有識者らの間で、ネット上での利用に限り、事前許諾なしで配信できる制度の導入を求める声も高まっていた。3団体は、このままでは著作隣接権が損なわれる恐れがあるとして、権利処理の効率化に自ら動いた。
 日本音楽事業者協会の堀義貴常任理事(ホリプロ社長)は「ネット配信を拡大できるように業界としてまとまり、環境を整えることができた」と、業界の自主的な取り組みの意義を強調している。

2. 誰もやらないことを

NHK第1の音楽番組でDJを務める 亀渕昭信(かめぶち あきのぶ)

 スタジオでは、ずっと立ちっぱなしだ。アナログレコードのターンテーブルに指を置きながら、「1曲目はカメじゃなくてワン、ワン、ワン! スリー・ドッグ・ナイト、喜びの世界、ジョイ・トゥー・ザ・ワールド!」。滑らかな早口で曲を紹介していく。
 4月から始まったNHKラジオ第1「亀渕昭信のいくつになってもロケンロール!」(隔週火曜後9・05~9・55)で、伝説のDJ、カメが帰ってきた。36年ぶりのレギュラー。「立っていた方がおなかから声が出る。もう67歳だから、座っていたら声出ないよぉ」とおどけた口調で明かす。
 番組は東京と大阪の一部で試験放送中のデジタルラジオでも放送されており、この「立ちっぱなしDJ」の様子も簡易映像で見ることができる。
 ニッポン放送の前社長だが、むしろ同局の深夜番組「オールナイトニッポン」のDJとして知られているだろう。20代で米国に留学し、洋楽の知識は当時からずば抜けていた。NHKによると「その博識ぶりを買っての起用」といい、自宅から持ち込んだレコードを放送に使うことも多い。
 「デジタルラジオでも放送しているのにアナログレコードを自分で回している。今、誰もやらないことをあえてやってみるのが大事で、そこから何か進歩が生まれるかもしれない」
 「経営者とDJには、似ている部分もある」という。「新しい素材、事柄をいち早く見つけ出して、未来を考えていく。どっちの仕事にも必要なのかな」
 2005年のライブドアによるニッポン放送株買収騒動では、社長として渦中にいた。
 「言い方がすごく難しくてね。普通に言えば大変だったし、強がり言えば良い経験だった。でも社員全員、その家族も悩み抜いていて、そういう気持ちを僕は背負っている。まだ軽々しく話せない」

 昨年でニッポン放送相談役も退き、「ラジオDJ」と「ポピュラー音楽研究家」が今の肩書だ。
 「辞めてから他局の番組もよく聴くようになった。金沢や鹿児島など、地方にも面白い番組はいっぱいある。不況で厳しいというが、ラジオは寂しさを癒やす道具としてますます大事になってくると思う」
 永六輔や小沢昭一ら、現役で活躍する年上の“ラジオ職人”は多い。「今後も番組を長く続けたいか」と聞くと、「いや、何年もやりません」とあっさり否定した。
 「番組辞めたら、自分のレコード持って、老人ホームを回り、DJをやりたい。演歌だけじゃなくてレッド・ツェッペリン好きのお年寄りだっているだろうしね」
 きっといくつになっても元気にレコードを回しているのだろう。