コクーン歌舞伎「東海道四谷怪談」2~北番(ネタばれあり)

2006-04-10 14:32:37 | 演劇
次の日は北番へ~。

<北番の配役>
お岩・直助権兵衛     :中村勘三郎
民谷伊右衛門・小汐田又之丞:中村橋之助
佐藤与茂七・小仏小平   :中村扇雀
四谷左門・仏孫兵衛    :坂東弥十郎
お袖           :中村七之助
奥田庄三郎・秋山長兵衛  :片岡亀蔵
伊藤喜兵衛・お熊・按摩宅悦:笹野高史
お梅           :坂東新悟

役のイメージとしては北番の方がぴったりという感じがしました。
南番での与茂七は勘三郎さんがいいんですけど。
老け役や弥十郎さんの方が合っていますし(笑)
意外だったのが与茂七役の扇雀さん。
上方づくりではんなりとしていてとてもよかったです。
北番は、お岩が亡くなるまではほとんど同じなのですが、それ以降が違います。
お袖と直助が実は兄妹だった、知らぬ間に近親相姦をしたことと、
直助の殺した庄三郎が実は自分の主君だったことを恥じ、切腹します。
与茂七は回文状を渡され、その後討ち入りするのでしょうが・・・
そんなにしてまで討ち入りするの?という鶴屋南北の皮肉のような気がしました。
北番の音楽は現代風で椎名林檎(?)が流れていたり。
音も大きく、私にはいまいちでした。
特に髪梳きの部分は元の歌舞伎の長唄が圧倒的な力を持っているので
それを超えるものはなかなかないのでは?と思います。
あと時間内に収めるためか、南番と比べて台詞が1.5倍くらい早い!
どろどろした部分では「たっぷり!」と思うところも多いのでじっくり見たいなと思いました。
しかし最後の階段や夢のシーンでは、コクーンでしかできない演出で新鮮でした。
誰の出演かわかりませんが子供の頃にTVで見た、映画の四谷怪談にも夢のようなシーンがあり、似ているなと感じました。
四谷怪談を見たことがなく、北番から入ったら間違いなく別の作品になるでしょう。
歌舞伎座などでベーシックなものを見ることをお勧めします(笑)
南を見て、北を見る順番でよかったなと思っています。

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6 コメント

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なるほど~ (kabukist)
2006-04-10 21:18:22
南北のお芝居で上方風扇雀さんが観られるんですねぇ

なかなか新趣向で楽しそうですね

いいなぁ

でも↑の祟り(?)はコワイ!



青森遠征ですか?

桜がまた楽しめたらいいですねぇ♪
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南北 (paru)
2006-04-13 00:27:20
祟りではなく、歓迎されていたのだと思っていますが、どうでしょう^^;

青森ではなく、大阪です(笑)>kabukistさん
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恥ずかしながら (なつ)
2006-04-15 22:26:36
TBありがとうございました!

今まで四谷怪談を見たことがなく、

ほぼぶっつけ本番状態で観劇しました;

<北番>を先に見るなら予習をしておけば良かったな~

なんて今更ながら思ったりもします。

まぁ、もう過ぎてしまったことなのでw

次に見る<南番>をしっかり楽しんできます!
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観劇前 (paru)
2006-04-19 16:12:50
歌舞伎の場合はあらすじをざっと読んでおけばいいかなと思っています。

ストーリーも海外ミュージカルなどより、よっぽど単純だし(笑)

まっさらなまま見るものよいですよね~>なつさん
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「北番」も観てきました~ (ぴかちゅう)
2006-04-21 02:59:52
早速感想をアップしたのでTBさせていただきましたm(_ _)m

「北番」、なかなか楽しめました。軽くてスピード感があってけっこう好きかな。特に最後の場面、昨年の『桜姫』の最後の場面よりいいです。女を不幸にする男は地獄行きだ~。そして地獄を脱出しようとする男は出られずに落ちて、落ちた男はまた脱出しようとするという無限に繰り返す地獄になっているんじゃあないかしらとイメージしてしまいました。串田さん、この場面をやりたくて全部つくったような感じがしてしまいました。ホントはどうか知らないけれど(^^ゞ
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北番 (paru)
2006-04-25 12:22:34
北は現代劇っぽいですよね。

私は一番怖いのはお梅だと思っているのですが^^;>ぴかちゅうさん
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