5月襲名披露公演

2005-05-09 23:39:48 | 演劇
昼の部行ってきました。
○菅原伝授手習鑑 車引
○芋堀長者
○弥栄芝居賑 中村座芝居前
○梅雨小袖昔八丈 髪結新三
という演目。

どれも初めて見るもの。
目玉は髪結新三(かみゆいしんざ)かと思っていたけど。
髪結新三とは・・・
材木商の白子屋は倒産寸前。
その一人娘お熊は手代の忠七と恋仲だが、家のために持参金つきの婿をとることを泣く泣く承知する。
これを知った刺青者の髪結・新三は、忠七にけしかけて駆け落ちさせ、だましてお熊だけを誘拐、自分の長屋へ運び、軟禁してお金をせびる。という話。
お熊の着る黄八丈の着物が大変鮮やかで美しくびっくり。
お熊という人は実際にいたそうで、実際に忠七とも不倫をしながら婿を殺したのが発覚し、処刑されたそうだ。
刑場に曳かれたときに黄八丈を着ていたお熊の美しさが評判となり、流行ったそうだ。
芝居の中ではお熊は納戸に軟禁されている姿で助かるが、セリフの端々で乱暴されたのかな?という雰囲気もある。これは観客の想像なのだけど・・・
助かったお熊は普通に喜んで籠に乗って帰っていく。
純情な娘風に描かれているが、実際にあった事件のことを思うと、そういうしたたかな女だということを作者は含ませて書いたのかなとも思ってしまう。
新三も悪人だが、お熊の怖さの方が怖い気がした。

弥栄芝居賑はこれはもう豪華すぎる。
5月は口上がなく、江戸中村座での勘三郎襲名を祝って次々に人々が訪れるという芝居仕立ての演目。
男伊達(立役)と女伊達(女形)が両花道にずらっと並び、お祝いの挨拶を述べていく。
ここは花道のシーンなので、それが見えない3階B席には悲しすぎる・・・
セリフも、例えば染五郎だったら「阿修羅のごとく・・・」とか自分のことに引っ掛けていて笑いを誘っていたりして、普段では見られないので面白かった。
中村屋一門以外での出演者は、
菊五郎、三津五郎、橋之助、染五郎、松録、
海老蔵、獅童、弥十郎、左団次、梅玉、
玉三郎、時蔵、福助、扇雀、孝太郎
菊之助、亀治郎、芝雀、魁春、秀太郎、
富十郎、芝翫、雀右衛門
という面々。
これだけ豪華だと他の地方の劇場に役者いないんじゃないの?と思ってしまう(笑)
あと、勘三郎さんが普通の家の子で「野田版 鼠小僧」にもさん太役で出ていた、
清水大希くんを弟子として鶴松を名乗るということで、一緒にお披露目をしていた。
歌舞伎の家でない人でも活躍してる人はいっぱいいるしね。
基本的には端役しかなれないのだけど、猿之助一門や勘三郎さんも芝のぶさんを抜擢したり、
笹野高史さんを歌舞伎の舞台に呼んだりしている。
将来のことを見据えてみても役者は足りないだろうし、
見た目では何歳くらいだろう?9・10歳くらい?
立派ないい芝居をする子なので、将来活躍してくれると嬉しい。
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2 コメント

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はじめましてm(_ _)m (ぴかちゅう)
2005-05-16 01:06:13
kabukistさんのブログのスーパー歌舞伎をめぐってのコメントの盛り上がりををたどってやってきました。

3年前から歌舞伎を本格的に観るようになった者です。大昔の高校時代に友人に連れられて国立劇場の歌舞伎鑑賞教室に行き、それ以来無沙汰をきめこんでいました。『新・三国志Ⅱ』以来、猿之助一門の歌舞伎座公演などの観に行き、そこから勘三郎らの公演にと広げていったものですから、歌舞伎も新旧あわせて広く楽しんでおります。

5月歌舞伎のTBつけさせていただきます。TB返しをいただけると嬉しいです。

これからもよろしくお願いします。
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歌舞伎 (paru)
2005-05-17 12:23:03
コメントありがとうございます。

私もなんとなく「忠臣蔵」だからとか、知っている題材ということで見始めたのですが、そのときは観劇熱はなかなか上がりませんでしたね。

やはり、面白いと思うものを自分で見つけてからですよね。>ぴかちゅうさん
返信する

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