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かぐや姫の物語

2014-02-02 | 映画
昨日は1日、映画の日。ということで、やっと「かぐや姫の物語」を見てきました。
 余談ですが、今年ももう1ヶ月過ぎてしまいましたね~。早いな~。。

この作品を最初に知ったのは「風立ちぬ」を観たときの予告編。
スゴイ形相で全力でひた走るかぐや姫。
なんじゃコリャ?と思いましたよ。

話題の一つになっている、余白を残した荒々しい線も私から見ればそれほど目新しいものではなく、この予告編の限りでは全く観たいとは思いませんでした。(苦笑)

その後、テレビでの何かのスポットで紹介されて、他のカットも幾つか流れて、それで初めて観てみたいと思ったのです。

かぐや姫の罪と罰にテーマを当てたのも興味の一つでした。

私にとって、高畑作品はスキとキライの二極に分かれます。
ジブリに限って言いますけど、「ほたるの墓」と「おもひでぽろぽろ」は大好きな作品です。
一方、「ホーホケキョ となりの山田くん」と「平成狸合戦ぽんぽこ」はサイアク。
思うに高畑監督はギャグのセンスがないのではないか?と、、、
「じゃりん子チエ」は面白いんだけどね。。。

ギャグのセンスがないというよりも、人の心象を優しく描き出そうとするから、ギャグに向かないのかも。?

で、テレビで「かぐや姫の物語」の紹介を見たときに「コレは絶対にスキ!」と確信。


そして実際に観て来て予想は正解。大好きな作品でした。

筋立てそのものは、いわゆる「竹取物語」となんら変らず。
しかし姫を中心に登場人物を丁寧に描き出している。

それによって全ての登場人物がそれぞれの思いを抱いてしっかりと生きている。
なかなかこれだけの描写が出来ている作品はないと思います。

そしていわゆる悪人、という役どころは1人もいない。

みんなそれぞれに幸せを描き、それが相手にとっても幸せだと信じている。

ただしこれは全て男性目線。

姫以外、おうなを始め女性陣は物事を俯瞰で捉えて物語をスムーズに進行する役になっている。ちょっと人間が出来すぎ。。。
ただ彼女達が男性と同じ土俵に立つと話が崩壊してしまうだろう。。。難しいですね。。。(苦笑)

ちょっと残念だったのは、肝心の「罪と罰」が「えっ?なんで?」とイマイチ納得できなかったこと。そのシーン巻き戻したいと思った。
帰り道考えながら走っていて、少し理解に向いたかな?という気になったけど、
これはゆっくり熟成させて、何れソフト発売かテレビ放映のときに改めて見直したいと思います。

個人的に好きなのは、機織と糸紡ぎのシーン。

「おもひでぽろぽろ」の時も実は紅花のシーンが好きだったんですが、
私はこういう働いている姿に生を感じてしまうのかもしれないですね。

姫が絶世の美女、には残念ながら見えませんでしたが、「かぐや姫」という物語のすごさを改めて思い知り、それをここまで昇華させた高畑監督の手腕のすごさを改めて痛感したのでした。

絶対にお勧めです!!








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