おんらく館~のこぎりものには福がある~

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一弦琴という楽器

2018-03-30 | 音楽・イベント
昨日知人の作曲家先生宅へ調律に行きました。

その先生、主に邦楽をされていますが、中で「一弦琴」というものをやっています。

以前にお話しは聞いていましたが、実物を見るのも音を聴くのも初めてでした。






長さ1メートルほどの薄く削ったヒノキの板。そこに1本弦を張ります。
しっかりした規格があるわけでもないようで、1本1本微妙に違うデザインで個性的です。
10本以上お持ちですが、これだけ持ってるのは自分だけじゃないか?とおっしゃってました。



江戸時代に日本に入ってきたらしいんですが、元々の国、中国では一弦琴に関する記録が残っていないようです。
理由は「玩具」としての認識しかなかったため記録に残さなかった。とのこと。

なので使い方も日本で固められていったんですが、その中で家元などが発生して、色々あったとかなかったとか・・・(^^;)

なんか聞けば聞くほど「ミュージカルソウ」と似ている感じが・・・(笑)


弦は元は三味線と同じ絹糸ですが、今はナイロン製も多いみたいです。


右手の人差し指、左手の中指にそれぞれ筒をはめます。
昨日見せていただいたのは象牙製でしたが、大きさと色形がチクワにそっくりです。(たまたま?)

左手は弦を押さえ音程のコントロールに使います。
ブルースギターのボトルネックのような感じですね。

右手は爪弾いて音を出します。
これは沖縄の三線に似ているかな。。

滑らないように板の上に置いて演奏しますが、なかなか大きな音が出ます。

象牙で強く弾くので「カーン」というような破裂音といいましょうか。。
太棹の更に乾いた強烈な音、といった印象でした。

そして1本1本個性的な音が出ます。
主に削り方の違いのようです。
ちなみにとても軽いです。


また丸い印が12個(シールを貼ってました)がありますが、これが音程の目安です。
都節音階のようでした。


「一弦琴」という形状から、のこぎりのようなメロディ楽器を連想していましたが、主には歌ものの伴奏に使うそうです。

三味線の歌ものをイメージしていただければ分かると思います。

もちろん器楽合奏用にも使うこともあり、そのための低音が出る大きな一弦琴というものもありました。


余談ですが、チューニングはDですが、歌もの伴奏なので奏者の音域に合わせてその辺はある程度自由に。(^^)


新しい世界を発見した~って感じですごくよい刺激をもらいました。

楽しかった~!



そして帰り道にこんな店舗を発見













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