日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(207)実は、不思議ではなかった「~(P→~Q)」について。

2019-05-03 18:44:02 | 論理

―「先ほどの昨日の記事(206)」の「続き」を書きます。―
然るに、
(21)
「英語」であっても、
(ⅰ)If it rains tomorrow, I will not go fishing.
(ⅱ)It will surely rain tomorrow. I will go fishing.
に於いて、
(ⅰ)=(ⅱ) ではない。
従って、
(20)(21)により、
(22)
(ⅰ)~(P→~Q)
(ⅱ)  P& Q
に於いて、
(ⅰ)=(ⅱ) である。
といふことが、「常識的には、ヲカシイ。」
といふことは、「英語」であっても、「同様」であるに、違ひない。
然るに、
(23)
(ⅰ)
1 (1)  P→~Q A
 2(2)  P& Q A
 2(3)  P    2&E
 2(4)     Q 2&E
12(5)    ~Q 13MPP
12(6)  ~Q&Q 45&I
1 (7)    ~Q 46RAA
1 (8) ~P∨~Q 7∨I
(ⅱ)
1     (1) ~P∨~Q   A
 2    (2)  P& Q   A
  3   (3) ~P      A
 2    (4)  P      2&E
 23   (5) ~P& P   34&I
  3   (6)~(P& Q)  25RAA
   7  (7)    ~Q   A
 2    (8)     Q   2&E
 2 7  (9)  ~Q&Q   78&I
   7  (ア)~(P& Q)  29RAA
1     (イ)~(P& Q)  1367ア∨E
    ウ (ウ)  P      A
     エ(エ)     Q   A
    ウエ(オ)  P& Q   エオ&I
1   ウエ(カ)~(P& Q)&
          (P& Q)  イオ&I
1   ウ (キ)    ~Q   エカRAA
1     (ク)  P→~Q   ウキCP
従って、
(24)
(ⅲ) P→~Q
(ⅳ)~P∨~Q
に於いて、
(ⅲ)=(ⅳ) である。
cf.
含意の定義。
然るに、
(25)
「交換法則」により、
(ⅳ)~P∨~Q
(ⅴ)~Q∨~P
に於いて、
(ⅳ)=(ⅴ) である。
従って、
(24)(25)により、
(26)
(ⅲ) P→~Q
(ⅳ)~P∨~Q
(ⅴ)~Q∨~P
に於いて、
(ⅲ)=(ⅳ)=(ⅴ) である。
然るに、
(27)
(ⅲ) P→~Q
(ⅳ)~P∨~Q
(ⅴ)~Q∨~P
に於いて、
(ⅲ)=(ⅳ)=(ⅴ) である。
といふことを、「〃」を用ひて、
(ⅲ) P→~Q
(〃)~P∨~Q
(〃)~Q∨~P
といふ風に、書くことにする。
然るに、
(28)
「真理表」により、
(ⅲ) P→~Q
(〃)~P∨~Q
(〃)~Q∨~P
といふ「論理式」は、
(〃)~P∨~Q
に於いて、
① ~P が「偽」であって、
② ~Q も「偽」である。といふことはない。
然るに、
(29)
①  ~P が「偽」である。といふことは、
① ~~P が「真」である。といふことである。
然るに、
(30)
① ~~P が「真」である。といふことは、「二重否定(DN)」により、
①     P が「真」である。といふことである。
従って、
(28)~(30)により、
(31)
(ⅲ) P→~Q
(〃)~P∨~Q
(〃)~Q∨~P
といふ「論理式」は、
(〃)~P∨~Q
(〃)~Q∨~P
に於いて、
①  P が「真」であって、
② ~Q が「偽」である。といふことはないし、尚且つ、
①  Q が「真」であって、
② ~P が「偽」である。といふことはない。といふことを、示してゐる。
然るに、
(32)
② ~Q が「偽」であるといふことは、
②   Q が「真」である。といふことであって、
② ~P が「偽」であるといふことは、
②   P が「真」である。といふことである。
従って、
(31)(32)により、
(33)
(ⅲ) P→~Q
(〃)~P∨~Q
(〃)~Q∨~P
といふ「論理式」は、
①  P が「真」であって、
②  Q が「真」である。といふことはないし、尚且つ、
①  Q が「真」であって、
②  P が「真」である。といふことはない。といふことを、示してゐる。
然るに、
(34)
(ⅰ)~(P→~Q) は、
(ⅲ)  P→~Q  の「否定」である。
従って、
(33)(34)により、
(35)
(ⅰ)~( P→~Q)
(〃)~(~P∨~Q)
(〃)~(~Q∨~P)
といふ「論理式」は、
①  P が「真」であって、
②  Q が「真」である。といふことはない。といふことはないし、尚且つ、
①  Q が「真」であって、
②  P が「真」である。といふことはない。といふことはない。といふことを、示してゐる。
従って、
(35)により、
(36)
「二重否定」により、
(ⅰ)~( P→~Q)
(〃)~(~P∨~Q)
(〃)~(~Q∨~P)
といふ「論理式」は、
①  P が「真」であるならば、
②  Q も「真」であり、尚且つ、
①  Q が「真」であるならば、
②  P も「真」である。といふことを、示してゐる。
然るに、
(27)により、
(37)
「対偶・二重否定」により、
(ⅰ)P→~Q
(〃)Q→~P
である。
従って、
(36)(37)により、
(38)
(ⅰ)~( P→~Q)
(〃)~( Q→~P)
(〃)~(~P∨~Q)
(〃)~(~Q∨~P)
といふ「論理式」は、
①  P が「真」であるならば、
②  Q も「真」であり、尚且つ、
①  Q が「真」であるならば、
②  P も「真」である。といふことを、示してゐる。
然るに、
(39)
「真理表」により、
(ⅰ)P→~Q
(〃)Q→~P
に於いて、
(ⅰ)偽→~Q
(〃)偽→~P
ならば、
(ⅰ)は「真」であり、
(〃)は「真」である。
然るに、
(40)
(ⅰ)~(  真  )
(〃)~(  真  )
に於いて、
(ⅰ)は「偽」であり、
(〃)は「偽」である。
然るに、
(41)
「真理表」により、
(ⅰ)P→~Q
(〃)Q→~P
に於いて、
(ⅰ)真→~真
(〃)真→~真
ならば、
(ⅰ)は「偽」であり、
(〃)は「偽」である。
然るに、
(42)
(ⅰ)~(  偽  )
(〃)~(  偽  )
に於いて、
(ⅰ)は「真」であり、
(〃)は「真」である。
従って、
(38)~(42)により、
(43)
(ⅰ)~( 真→~真)
(〃)~( 真→~真)
(〃)~(~真∨~真)
(〃)~(~真∨~真)
であるならば、そのときに限って、
(ⅰ)~( P→~Q)
(〃)~( Q→~P)
(〃)~(~P∨~Q)
(〃)~(~Q∨~P)
といふ「論理式」は、「真」である。
然るに、
(44)
(〃)    真&真
であるならば、そのときに限って、
(〃)   P&Q
といふ「論理式」は、「真」である。
然るに、
(45)
「結合法則」により、
(〃)   P&Q
(〃)   Q&P
である。
従って、
(27)(43)(44)(45)により、
(46)
(ⅰ)~( P→~Q)
(〃)~( Q→~P)
(〃)~(~P∨~Q)
(〃)~(~Q∨~P)
(〃) ( P& Q)
(〃) ( Q& P)
である。
然るに、
(47)
(ⅰ)~( P→~Q)
(〃)~( Q→~P)
に於いて、
 P=「明日は雨である。」
 Q=「釣りに行く。」
といふ「代入」を行ふと、
(ⅰ)「明日が雨ならば、釣りには行かない。」といふことはない。
(〃)「釣りに行くならば、明日は雨でない。」といふことはない。
(〃)「明日は雨であり、釣りに行く。」
(〃)「釣りに行く。明日は雨である。」
である。
然るに、
(48)
「釣りに行く」のは、「自分の意志」で、「さうするのである」が、
「雨が降る」 のは、「自分の意志」で、「さうするわけではない」。
従って、
(49)
(〃)「明日に雨である」であることは、「釣りに行かない」場合の「原因」ではあっても、
(〃)「釣りに行く」といふことは、 「明日が雨ではない」場合の「原因」にはなり得ない。
従って、
(49)により、
(50)
(ⅰ)「明日が雨ならば、釣りには行かない。」といふことはない。
(ⅱ)「釣りに行けば、明日は雨が降らない。」といふことはない。
に於いて、
(ⅰ)=(ⅱ) である。
といふことは、「有り得ない」。
従って、
(46)~(50)により、
(50)
(ⅰ)「明日に雨が降る」といふことは、「釣りに行かない」場合の「原因」ではあっても、
(ⅰ)「釣りに行く」といふことは、 「明日が雨ではない」場合の「原因」にはなり得ない。
が故に、
(ⅰ)「明日が雨ならば、釣りには行かない。」といふことはない。
(ⅱ)「釣りに行けば、明日は雨が降らない。」といふことはない。
(ⅲ)「明日は雨であり、釣りに行く。」
(ⅳ)「釣りに行く。明日は雨である。」
に於いて、
(ⅰ)=(ⅱ)=(ⅲ)=(ⅳ) である。
といふことには、「成り得ない」。
といふ、ことになる。

(206)かなり不思議な「~(P→~Q)」について。

2019-05-03 11:55:41 | 「鏡の中の、上下左右」

―「昨日の記事(205)」の「続き」を書きます。―
従って、
(03)(07)により、
(08)
  「P→ Q」 は、「Pであるとも、Qであるとも、言ってゐない」が、
「~(P→~Q)」は、「Pであって、 Qであると、 言ってゐる」し、
「~(Q→~P)」は、「Qであって、 Pであると、 言ってゐる」。
従って、
(08)により、
(09)
(ⅰ)~(P→~Q)
(ⅱ)  P& Q
に於いて、例へば、
 P=「明日は雨である。」
 Q=「釣りに行く。」
であるとすると、
(ⅰ)「明日が雨ならば、釣りには行かない。」といふことはない。
(ⅱ)「明日は雨であり、釣りに行く。」
に於いて、
(ⅰ)=(ⅱ) である。
然るに、
(10)
(ⅰ)「明日が雨ならば、釣りには行かない。」といふことはない。
(ⅱ)「明日は雨であり、釣りに行く。」
に於いて、
(ⅰ)=(ⅱ) である。
といふのは、「常識的には、ヲカシイ。」
然るに、
(11)
(ⅰ)
1  (1)~( P→~Q)  A
1  (2)~(~P∨~Q)  1含意の定義
 2 (3)  ~P      A
 2 (4)  ~P∨~Q   3∨I
12 (5)~(~P∨~Q)&
        (~P∨~Q)  24&I
1  (6) ~~P      25RAA
1  (7)   P      6DN
  8(8)     ~Q   A
  8(9)  ~P∨~Q   8∨I
1 8(ア)~(~P∨~Q)&
       (~P∨~Q)  29&I
1  (イ)    ~~Q   8アDN
1  (ウ)      Q   1DN
1  (エ)    P&Q   7ウ&I
(ⅱ)
1  (1)   P& Q   A
 2 (2)   P→~Q   A
1  (3)   P      1&E
12 (4)     ~Q   23MPP
1  (5)      Q   1&E
12 (6)   ~Q&Q   45&I
1  (7)~( P→~Q)  16RAA
従って、
(05)(11)により、
(12)
(ⅰ)~(P→~Q)
(ⅱ)  P& Q
に於いて、たしかに、
(ⅰ)=(ⅱ) である。
然るに、
(13)
(ⅰ)~(P→~Q) が、「真」であるならば、
(ⅱ) (P→~Q) が、「偽」でなければならない。
然るに、
(14)
(ⅱ)  (P→~Q) が、「偽」であるならば、
(ⅲ)  (真  真) でなければ、ならない。
従って、
(13)(14)により、
(15)
(ⅰ)~(P→~Q) が、「真」であるならば、
(ⅲ) (真  真) でなければ、ならない。
従って、
(13)(14)(15)により、
(16)
その「意味」でも、
(ⅰ)~(P→~Q)
(ⅱ)  P& Q
に於いて、たしかに、
(ⅰ)=(ⅱ) である。
従って、
(10)(16)により、
(17)
「常識的には、ヲカシイ。」としても、「命題論理」としては、  
(ⅰ)「明日が雨ならば、釣りには行かない。」といふことはない。
(ⅱ)「明日は雨であり、釣りに行く。」
に於いて、
(ⅰ)=(ⅱ) である。と、せざるを得ない。
然るに、
(18)
(ⅰ)「明日が雨ならば、釣りには行かない。」といふことはない。
といふ「日本語」は、普通は、
(ⅰ)「たとへ、明日が雨であっても、釣りに行く。」
といふ「意味」である。
然るに、
(19)
(ⅰ)「たとへ、明日が雨であっても、釣りに行く。」
(ⅱ)「明日は雨であり、釣りに行く。」
に於いても、
(ⅰ)=(ⅱ) ではない。
従って、
(17)(18)(19)により、
(20)
その「意味」では、「日本語」は、「非論理学的な言語」なのかも知れない。
然るに、
(21)
「英語」であっても、
(ⅰ)If it rains tomorrow, I will not go fishing.
(ⅱ)It will surely rain tomorrow. I will go fishing.
に於いて、
(ⅰ)=(ⅱ) ではない。
従って、
(20)(21)により、
(22)
(ⅰ)~(P→~Q)
(ⅱ)  P& Q
に於いて、
(ⅰ)=(ⅱ) である。
といふことが、「常識的には、ヲカシイ。」
といふことは、「英語」であっても、「同様」であるに、違ひない。