日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(206)かなり不思議な「~(P→~Q)」について。

2019-05-03 11:55:41 | 「鏡の中の、上下左右」

―「昨日の記事(205)」の「続き」を書きます。―
従って、
(03)(07)により、
(08)
  「P→ Q」 は、「Pであるとも、Qであるとも、言ってゐない」が、
「~(P→~Q)」は、「Pであって、 Qであると、 言ってゐる」し、
「~(Q→~P)」は、「Qであって、 Pであると、 言ってゐる」。
従って、
(08)により、
(09)
(ⅰ)~(P→~Q)
(ⅱ)  P& Q
に於いて、例へば、
 P=「明日は雨である。」
 Q=「釣りに行く。」
であるとすると、
(ⅰ)「明日が雨ならば、釣りには行かない。」といふことはない。
(ⅱ)「明日は雨であり、釣りに行く。」
に於いて、
(ⅰ)=(ⅱ) である。
然るに、
(10)
(ⅰ)「明日が雨ならば、釣りには行かない。」といふことはない。
(ⅱ)「明日は雨であり、釣りに行く。」
に於いて、
(ⅰ)=(ⅱ) である。
といふのは、「常識的には、ヲカシイ。」
然るに、
(11)
(ⅰ)
1  (1)~( P→~Q)  A
1  (2)~(~P∨~Q)  1含意の定義
 2 (3)  ~P      A
 2 (4)  ~P∨~Q   3∨I
12 (5)~(~P∨~Q)&
        (~P∨~Q)  24&I
1  (6) ~~P      25RAA
1  (7)   P      6DN
  8(8)     ~Q   A
  8(9)  ~P∨~Q   8∨I
1 8(ア)~(~P∨~Q)&
       (~P∨~Q)  29&I
1  (イ)    ~~Q   8アDN
1  (ウ)      Q   1DN
1  (エ)    P&Q   7ウ&I
(ⅱ)
1  (1)   P& Q   A
 2 (2)   P→~Q   A
1  (3)   P      1&E
12 (4)     ~Q   23MPP
1  (5)      Q   1&E
12 (6)   ~Q&Q   45&I
1  (7)~( P→~Q)  16RAA
従って、
(05)(11)により、
(12)
(ⅰ)~(P→~Q)
(ⅱ)  P& Q
に於いて、たしかに、
(ⅰ)=(ⅱ) である。
然るに、
(13)
(ⅰ)~(P→~Q) が、「真」であるならば、
(ⅱ) (P→~Q) が、「偽」でなければならない。
然るに、
(14)
(ⅱ)  (P→~Q) が、「偽」であるならば、
(ⅲ)  (真  真) でなければ、ならない。
従って、
(13)(14)により、
(15)
(ⅰ)~(P→~Q) が、「真」であるならば、
(ⅲ) (真  真) でなければ、ならない。
従って、
(13)(14)(15)により、
(16)
その「意味」でも、
(ⅰ)~(P→~Q)
(ⅱ)  P& Q
に於いて、たしかに、
(ⅰ)=(ⅱ) である。
従って、
(10)(16)により、
(17)
「常識的には、ヲカシイ。」としても、「命題論理」としては、  
(ⅰ)「明日が雨ならば、釣りには行かない。」といふことはない。
(ⅱ)「明日は雨であり、釣りに行く。」
に於いて、
(ⅰ)=(ⅱ) である。と、せざるを得ない。
然るに、
(18)
(ⅰ)「明日が雨ならば、釣りには行かない。」といふことはない。
といふ「日本語」は、普通は、
(ⅰ)「たとへ、明日が雨であっても、釣りに行く。」
といふ「意味」である。
然るに、
(19)
(ⅰ)「たとへ、明日が雨であっても、釣りに行く。」
(ⅱ)「明日は雨であり、釣りに行く。」
に於いても、
(ⅰ)=(ⅱ) ではない。
従って、
(17)(18)(19)により、
(20)
その「意味」では、「日本語」は、「非論理学的な言語」なのかも知れない。
然るに、
(21)
「英語」であっても、
(ⅰ)If it rains tomorrow, I will not go fishing.
(ⅱ)It will surely rain tomorrow. I will go fishing.
に於いて、
(ⅰ)=(ⅱ) ではない。
従って、
(20)(21)により、
(22)
(ⅰ)~(P→~Q)
(ⅱ)  P& Q
に於いて、
(ⅰ)=(ⅱ) である。
といふことが、「常識的には、ヲカシイ。」
といふことは、「英語」であっても、「同様」であるに、違ひない。


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