スマートな自己紹介を考える

たとえば、「簡単に自己紹介をお願いします」と話を振られたらどう答えるべきか。
小学校のクラス替えじゃないんだから、名前と好きな食べ物をいって頭を下げ、逃げるように立ち去るのはいかがなものか。
だいいち、逃げられるような状況というのは考えにくい。
まあ、この年になると合コンの誘いなど来るはずもなく、よくて客先の忘年会とかその程度だろう。だから自己紹介など考える必要はないのだが、それでも「あのときもっとうまくアピールできていれば……」と思うことはしばしばある。

そう。
後悔はあるのだが、じゃあどうすればよかったのか？　という答えは見つからない。
しかもみっともないことに、後悔というのは往々にして相手の申し出に気づかなかった場合であることが多い。自分からこういう風に立ち回りたかったというのが極端に少ないのである。

折も折。そういうシーズンである。
大いなる失敗者として、同じ徹を踏まないように、後に続く人に向けて書いておきたいことがある。
自己紹介で多弁になるなかれ。
言葉が多くなれば、名前の印象は薄れる。
まずは名前さえ覚えてもらえれば、それで十分なのだ。

諸君の健闘を祈る。