郎女迷々日録 幕末東西

薩摩、長州、幕府、新撰組などなど。仏英を主に幕末の欧州にも話は及びます。たまには観劇、映画、読書、旅行の感想も。

桐野利秋、宝塚登場! 星組公演『桜華に舞え』

2016年03月13日 | 宝塚
 突然ですが、中村半次郎(桐野利秋)がいた! 映画「オトコタチノ狂」ほかの続きです。
 先日、検索をかけていまして、偶然、情報に行き当たりました。
 なんと! 今年、桐野利秋が宝塚の主人公になります!!!

 宝塚星組公演『桜華に舞え』

 いや、びっくりです。

 オリジナルのシナリオで、恋人は会津藩の娘だそうですから、架空の人物ですね。

合本 翔ぶが如く(一)~(十)【文春e-Books】
司馬遼太郎
文藝春秋


 愛のバトン・桐野利秋-Inside my mind-なんかにも、少しは書いたのですが、私の桐野利秋好きは、司馬遼太郎氏が描く桐野像が奇妙に揺れていることから、史料調べをしたことに始まります。
 なんといいましても、『翔ぶが如く』がですね、最初はフィクション色が強く、桐野は薩摩版・土方歳三の如く描かれていまして、江戸で知り合った幕臣の娘と運命の恋でもするのか、という雰囲気に「燃えよ剣」の再来を期待しておりましたところが、しだいに、ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラムの匂いがただよってくるんです。珍大河『花燃ゆ38』と史実◆高杉晋作と奇兵隊幻想でご紹介いたしましたハーバート・ノーマンの「旧時代の日本における兵士と農民」そのまんま状態となり、いつの間にか桐野は、無知蒙昧の野蛮人に貶められ、ところがまた、最期だけはひたすらかっこいい、という分裂状態に、若かりしころの私は、欲求不満状態になっちゃったんですね。

 「桐野の物語は、最初から最後まで薩摩版・燃えよ剣であるべきよっ!!!」と、燃えました私、少女漫画か乙女ゲーか、というあらすじを思いつき、書き始めたのが幕末ラッコ姫に書いた物語だったんです。五稜郭へ行ったラッコ姫は、結局、桐野に惚れて、西南戦争のときには上海まで、ボクサーパトロンを仕入れに出かける、ということになるはずでしたが、上野の戦いで、すでに挫折しましたわ。

 いや、ですね。この年になってみますと、「結局、私、小説書く才能はないわ」と、つくづく思いまして、はっきり出版が決まりましたシーボルトの娘・イネさんの本も、小説ではなく評伝にするつもりです。

 まあ、ですから、思いっきりの宝塚フィクションの主人公が桐野! というのは、実に楽しみなんです。
 見に行きますわよ、もちろん。
 今回は、短いのですが、喜びのあまりに。

クリックのほどを! お願い申し上げます。
コメント (6)
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