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A CHROMATIC APPROACH TO JAZZ HARMONY AND MELODY

2011-03-31 16:46:34 | 日記
今日、宅配便のお兄さんがきて、田舎から送ってくれた水と
10日くらい前にネットで海外から取り寄せた書籍が届いた。


『A CHROMATIC APPROACH TO JAZZ HARMONY AND MELODY』
著者はあのデイブ・リーブマンである。

パット・メセニーがこの本を勉強したことは有名だ(この本の推薦文を書いている。)
日本のジャズマンにも広く知られている本だが、日本語版は出版されていない。

かなりの上級者向けの本だといわれているが、相当、音楽理論の知識がないと
翻訳しても「なんのことかさっぱりわからん」ことになってしまう。
バークリーでジャズを勉強された方にとっても難しい代物だと思う。

幸い私の職業はずばり「翻訳」であり、しかもミュージシャン(これでも
結構理論派なのだ!)「その条件を満たす者は私しかおらん!」
ということであっしが翻訳することにしました。

通常業務の合間にやることになるし、なにしろ譜例が豊富なわけで、
どうせ翻訳するなら、自分でも音をしっかり確かめておきたいので、
多分時間はかかると思う(順調にいっても半年くらいはかかるかな~)。

当然、版権の問題等があるので、翻訳をしたからといってヘタなことは
できないが、完了したらお知らせしますね。

まあ多分内容が難しすぎるので出版してもまず売れないと思う。
値段もすごく高くなると思しね。
日本ではそういう制約をうけることはしかたがないのかも知れないが、
そのおかげで、日本は知識も技術も欧米よりも数十年は遅れている。
これを翻訳しても理解できるミュージシャンははっきりいってすごく
少ないだろうと思う。

翻訳業をやっていて、常日頃思うことは、どんな業界、
例えばビジネス書にしても、音楽書籍にしても、医学にしても、
科学にしても、スピリチャル系にしても、とにかく、日本は情報不足である。
我々がこうしている間にも、新しい言葉は湯水のごとく創られているのが現状で、
日本語のボキャブラリーは全くついてゆけていない。

日本の科学技術は優れたものであることは認めるがそれを発信する手段、
そして海外の技術を導入する手段が圧倒的に不足している。
情報を精査する以前の段階だということを我々は認識しなければならない。
ここをなんとかしないと科学技術立国はあり得ない。

一時、小学校教育における英語教科の導入に難癖つけた知識人が沢山いたが、
愚の骨頂である。国家の品格とかいう前に、その井の中の蛙のような精神性を
なんとかしろ、といいたい。
まあ、かといって公用語を英語にするわけにもいかんでしょ。
それによっぽどの教育改革をしないと日本の若者がすべてバイリンガルになるには
すごく長い時間とお金がかかるだろう。
また、強化しなければいけないのは英語の知識ではなく、日本語そのものの
ボキャブラリーだしね。せめて今ある言葉(英語)に対応できるくらいの
知識は必要だよ。

そこで、我々の出番である(笑)。

幸いにして、素材は山のようにある。少なくとも音楽出版業界では
翻訳されていない良書は数多く存在する(ってかほとんどの日本人は知らない)。
まあ大げさな話ではなく、そういった良書を少しずつでも日本に紹介できたら
いいな、と思っている。

後は翻訳する時間と少々のお金が必要だ。

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