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Pat Martino - The Early Years

2011-07-30 17:11:38 | 日記


『Pat Martino - The Early Years』

この本はパット・マルティーノの初期のレコーディングのギターソロの
トランスクライブ集である。

トランスクライブしたのはあのスティーブ・カーン(ジェローム・カーンの息子
であり、自身も有名なギタリスト)である。

われわれが普段、レコード屋さんで目にするパット・マルティーノのアルバムは実は
中期から現在までのものがほとんどである。もちろん初期のものもあるがそれは彼の
リーダー・アルバムに限られる。

このトランスクライブ本のよいところは、初期の頃の幅広い演奏を集めている
ところで、それは彼のリーダー作に限らない。そういった中に宝石のような
すばらしい演奏がよくあるのだ。よくこんなものを集めたと思う。

ところがそれゆえの困難がある。音源を収集するのが並大抵ではないということだ。
現に私としても1曲だけはどうしても音源を入手できていない。
全部で16曲収録されているのだが、15曲まではなんとかこぎつけた。
しかし「AIRGIN」の演奏CD(『Funk You!』Don Patterson)はどこのレコード屋にも
見当たらない。

まあ、かなり前の話で、最近はすっかりあきらめてしまった。
ただし、譜面をおいかけていても、なかなかアーティキュレーションがつかみ切れず、
パット・マルティーノの演奏の息遣いがつかみかねる。
やはり一度は音源を耳にしたいものだ(誰か心当たりのある人は声をかけてください)。

ところでパット・マルティーノに関して、私の感想だと、はっきりいって
後期(いわゆるカムバック以降)よりも、初期のほうが直情的でよい演奏のような
気がする。バップのフレーズも随所にちりばめられているしね。

また機会があれば彼の初期の頃の演奏CDを紹介していこうと思う。


大丈夫、日本!!
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Alone Toghther - Jim Hall-Ron Carter Duo

2011-07-28 17:02:18 | 日記
それほど興味をひくものではなかったにもかかわらず、実際にコピーしてみたら
すごくよい演奏だ、と改めて気づかされることが今でもよくある。

そんな気づきをあたえてくれたのがこれ、



『Alone Toghther - Jim Hall-Ron Carter Duo』

このCDは10年前に買ったものだし、繰り返しよく効いたCDだった。
にもかかわらずその真価を理解していなかったのかも知れない。

最近、「Alone Together」という曲を練習していたので、
いろいろと参考になる演奏を探していた。

ひときわ優れている演奏だと思ったのが、以前このブログでも
紹介したパット・マルティーノの演奏である。
あふれ出てくるフレーズの泉はけっして涸れることはない。
彼の特徴的な息の長いフレーズ、あれほど長いタームで自分の演奏を
捉えられる人はジャズ・ミュージシャンの中でもそれほど多くはいないと思う。
そういう意味では圧巻である(大体において彼の演奏で圧巻でないものは少ない)。

一方で、ジム・ホールの演奏の特徴は「モチーフ理論」といわれているように、
ひとつのモチーフをいろいろな場面で変容、発展させながら用いるものである。
一見派手さはないが、テーマが一貫しているので非常に明確だ。
そしてしっかりと演奏がコントロールされている。

実は、そこに盲点があった。
実際、弾いてみたらこれがすごく難しいことがわかった(笑)。

高度なモチーフをあらゆる場面に展開し、それをコントロールするというのは
よっぽどの技術とセンスがなければできないことだ。
緻密に計算され、洗練されたラインはコピーしなければなかなか理解できない。

そういう演奏をコピーした後の爽快感は格別である。
人の演奏をマネているだけなのだが、なんかうれしくてニンマリしてしまう(笑)。
自分で弾いていると、「ああ、よく作られているラインだなあ」と感心させられると
同時に、その緻密さを理解できた自分がうれしくてしかたがないというわけである。

私は、仕事のこともあり、今でもよく人の演奏をコピーする(一応楽曲の
トランスクライブも会社のサービスのひとつなので…)のだけど、
どの曲もコピーすると、奏者の意図するところや、センス、気持ちなどが浮かび
あがってくることがあり、そういう時がたまらなく、楽しい瞬間だ。

そして『Alone Toghther - Jim Hall-Ron Carter Duo』は文句なしに
お勧めできるCDだと思う。


大丈夫、日本!!
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リディアン・クロマティック・コンセプト

2011-07-26 18:42:24 | 日記
以前からカート・ローゼンウィンケルについて思っていたことがあって、
昨日彼のCDを聴いていて思い出した。

彼のサウンドを聴いていると、黒澤(映画)作品を思い出すということである。

黒澤映画で音楽を担当しているのは武満徹氏である。

以前石川セリさんが武満徹さんが作曲したポピュラーソングを集めた
CDを出したことがあり、「ニュース23」かなにかで特集された時に、あまりに
すばらしかったんで早速購入した記憶がある。

へぇ~っ、きれいな曲も書くんだなー…。

いずれにしても武満徹さんは日本の音楽史上で最も偉大で、重要な人だと
私は思っている。

なんとなくカート・ローゼンウィンケルのサウンドが
武満さんと似ているような気がしてならなかった。

武満さんはもう10年くらい前に亡くなられているし、
まさかカート・ローゼンウィンケルと親交があったとは絶対に思えない。

してみると、私の気のせいかなと自分の思考をスルーしようとしていたとき、
ピンときた!

武満徹さんは日本で唯一ジョージ・ラッセルの「リディアン・クロマティック・
コンセプト」を理解し、美しい作品へと昇華させた人だといわれていたことを
思い出した。



『リディアン・クロマティック・コンセプト』(ジョージ・ラッセル)

この本を私は10年くらい前に買った。
かなりの勇気が必要だった。なにしろ高価である(13,000円だぞ!)。しかも
内容がさっぱりわからん(笑)。
でもいつか解読できる日がくる。その日のための投資だ、と自分に言い聞かせて
買った。

実は未だに内容を理解していない、ってか全然読もうともしていない。

「西洋音楽からではなく、ジャズに内在する法則から作りあげられた最初の
理論書である。このコンセプトはマイルス・デイビスやジョン・コルトレーンが
モーダリティーへの道を切り開いて行く上で重要な役割を果たした。」
(ヨアキム・ベーレント)

マイルス・デイビスやジョン・コルトレーンがこの理論を自分のものにしていたか
どうかは、はなはだ疑問であるが、まあ私自身、この理論がどういうものであるか
すら把握していないだけに、「なんもいえねぇ!」(北島風にいってみた。昨日
世界水泳やってたんで…)。

いずれにしてもカート・ローゼンウィンケルと武満徹さんの類似性がどんな
ところにあるのか、それを考える意味でもこの本に興味が出てきたことは
事実である。

ただしこの類似点が、単に私のうけた印象、思い込み、勘違いである可能性は
とてつもなく大きい(笑)。


大丈夫だよ、日本!!
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Kurt Rosenwinkel Group - The Remedy Live at the Village Vanguard

2011-07-25 17:02:35 | 日記
入稿予定の仕事がまだ入ってこないので、CDを聴きながらこのブログを
書いている。



『Kurt Rosenwinkel Group - The Remedy Live at the Village Vanguard』

すごい!! 絶句するくらいすごい!!
ちょーラッキーだ。

このCDは以前から知ってはいたけど、買うつもりがあまりなかった。
したがって、ラッキー、ちょーラッキー!!

昨日、少し暇ができたので、散歩のつもりで近所のTSUTAYAに出かけた。
ところが、大船のTSUTAYAは人がごったがいしているにもかかわらず、
CDがほとんどない。びっくりした。すこしCDを寄付してあげたいくらいだった。

こりゃたまらんと思い切って横浜まで出かけることにした。
日本ジャズ発祥の地(ほんとかな?)というだけあって、少し大きなお店だと
ジャズのCDの種類は多い。

以前は藤沢にも大きなCDショップはあったのだけど、マクドナルドになってしまった。
藤沢といえば湘南江ノ島をかかえる地、せめてブラジリアンとかハワイアンが
あってもよさそうなものだが、J-POPが主流である。以前はよく湘南の海にいったが、
海水浴シーズンはくだらないJ-POPやJ-ラップばかり流れていて不快であること
きわまりないので、あんまりいかなくなったなあ。

その点、横浜はすごいぞ。
グレート! 大好きな街だ。

というわけで、ネットで調べて新しいお店を開拓することにした。
昨日行ったのは、関内にある「Disk Union」。この店には本当にお世話になってるなあ。
吉祥寺とか、御茶ノ水とか…。

ともあれ中に入ってみると、日曜日ということもあり結構人がいた。
店内は中古レコードがいっぱい。こういうお店はお客さんがマニアックなことが多いので
私のようなコレクター魂のない人間はちょっとひいてしまう。みんな図書館で
リファレンスをチェックしているみたい、というかレコードを買うというより物色している
に近い。
まあ、すごいマニアックなレコードがいっぱいあった。ほとんど私が知らないような
ものばかり。

いかんせん残念なのは新品が少ないこと。マニアックゆえ、一般性がない。

『That's What I Say - John Scofield Plays Ray Charles 』
『Wayne Shorter - Native Dancer』


私が買おうとしていたのは上記のように、最近出たばっかのCDあるいは、
有名なCDなのだが、そういうのが少ない。

で、折角来たのだからと、『Kurt Rosenwinkel Group -
The Remedy Live at the Village Vanguard』を買ったというわけだ。

でも、たまたま25%オフの日だった。店員のお姉ちゃんが美人でしかも態度がよかった。
CDの内容もすごすぎた。すげー得した。ちょーラッキー!!

私のような受注産業で、しかも一人でやっていると、仕事があれば仕事をし、
仕事がなくても仕事をし、という感じで、なかなか「休日」という感覚が
日常生活からなくなってしまう。

お客さんって土日とかでも急ぎの仕事を依頼してくるくせに、平日はぱったり
仕事をくれなかったりするんだよね。

結局「楽しみ」って自分で意識しなきゃ得られないものだと思う。
そういう意味では意識的に休暇をとることも重要なんだろうな。


大丈夫、日本!!
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幸福度

2011-07-24 20:09:41 | 日記
今日は久しぶりに休日を満喫した。



まったりと猫とお昼寝。



手で顔をかくして寝ているところがいじらしい。

ところで先日妻が葛根湯を飲もうとしたら
猫どもがワラワラと集まってきた。
どうもまたたびと勘違いしているらしい。
葛根湯をもって、まるで革命を成功させたフランス人のように
歓喜のなか家中を走り回る妻は、はっきり言ってバカだと思うが、
まあ、気持ちはわからなくもない。

これはおもしろいと写真にとった。



しかたがないので、またたび粉をあげると
どいつもこいつも、グデングデンである。
そういうところがたまらなく愛らしい。

う~ん、幸福度を上げたいんだったら、人間よりも
猫が数倍効果的かも…。


がんばろう、東日本!!
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