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John Scofield/Electric Outlet

2011-08-26 17:06:50 | 日記
先日、ダンス天国のドラマーであり、ココロー&ヘルニアンズのギタリスト
であるシュンスケから『John Scofield /That's What I Say』というCDを
借りたのだが、これが、すごくいいCDなんだ!!



「Cryin' Time」という1分そこらの短い曲はもう涙ものである、ってか
聴きながらボロボロ泣いたぞ(笑)。

まったくいい歳をこいて馬鹿みたいだと思いながらも、参加ミュージシャン、
そうそうたるメンバーに目をやる、…やはりスティーブ・ジョーダンだね。

彼を初めて知ったのはキース・リチャーズのところでやっていた時で、
圧倒的にカッコいいドラムを叩く人だなあ、と思っていたのだが、
なんと彼の経歴のスタートはジャズなのね。だから上記のように、
ジョン・スコフィールドのようなジャズマン(??)とやることは全く
自然の成り行きであろう。

そういえば、こういうアルバムもあるぞ、


『John Scofield/Electric Outlet』

ここでもドラムはやはりステーブ・ジョーダンなのだが、すごいのことは、
ベースがジョンスコ自身による「打ち込み」であること。
なにがすごいって、ベースが打ち込みにもかかわらず、リズム・セクションが
これがもう、ばっかみたいにグルーブしているという点。
こうなるともう、我々のレベルなど超越して、別次元にいっちゃってるなあ。

ジャンルとしてはなんともいえない…。ジャズであり、ブルースであり、ロックであり、
クロスオーバーであり、ソウルである。
自分としては特に3曲めの「Best Western」という曲が好きだな。

ところでライナー・ノーツを読むとジョンスコ自身の経歴のスタートは、これまたびっくり
あの、ウィルソン・ピケットのバックだそうだ。
(彼の代表曲はもちろん「ダンス天国」だ。シュンスケ君!! シンクロニシティだね(笑))

まあ、そういう二人のコラボ、しかもデビッド・サンボーン、レイ・アンダーソン、
そしてピーター・レビンが参加しているのだから、いやがうえでもソウルフルで
ご機嫌なジャズ・ロック・ソウル・ブルース(こんなジャンルありか???)が
展開することは必然である。

最近、ぞうさんと新しいバンドのコンセプトについて話合っているんだけど、
自分としてはブルース・バンド的認識でいるし、基本はそうなのだが、
先日の打ち合わせので、ぞうさんが、

「ここで、ハードなスタンダードがほしい…」

っていいだした。
最初ちょっとその真意をつかみかねていたのだが、こういうCD聴いていると
「なるほどな」とうなづける気がする。

まあ、いずれにしても自分が好きな人、好きな音楽のすべてをまき込んで
プロジェクトは進行中である。


おもしろくなってきたぞ!!


がんばろう、東日本!!
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Pat Martino/EL HOMBRE

2011-08-25 17:54:33 | 日記
先日ライブで友人の猿蔵さんにあったのだが、その時に彼に

「大野のブログはPat Martinoばかりだ…。」

と言われてしまった。調べてみると確かにいままで数多くの記事のうち
音楽ネタの時のパット・マルティーノ登場比率が異常に高い(笑)。

しかし、今日もめげずにパット・マルティーノじゃい!!
(えんさん、これからもよろしくね。)

というわけで、先日ジョン・アバクロンビーのオルガン・トリオの
アルバムを紹介したのだが、以前このブログで紹介した、
ジョン・マクラフリンのアルバム(『After The Rain』も考えてみれば
オルガン・トリオだった。)

どうしてだろう、もちろんひとつには私の好みだということもある。
だけどギタリストはオルガン・トリオを好む人が多いことも事実である。

やはりウェス・モンゴメリーの影響が大きいのだろう。
彼はギターのいわゆる「カッコよさ」のひとつの形態をつくってしまった。
やはり文句なしに、ジャズ・ギターの歴史において最重要人物だといえる。

しかるに今日の紹介CDはやはりパット・マルティーノ(笑)。


『Pat Martino/EL HOMBRE』

もちろん、ウェスの歴史的名盤(オルガン・トリオの)もすべて持ってはいる
のだが、やはりパット・マルティーノでいく。

なぜなら、このCDは私が知る限りオルガン・トリオのギターCDの中でも
ダントツでカッコいいからである。

しょっぱなの「Waltz For Geri」(なんて訳す? ゲリのワルツ…、っぷぷ!)
これからして半端でなくカッコイイぞ。
なにしろ爽快である。思わず、

サクセス!(なにがやねん!!)

と叫びたい(笑)。

自分の感覚的にはアート・ブレーキーのジャズ・メッセンジャーズを聴いている時の
爽快感に似てるかな。

彼の代表的演奏のオンパレード、アルバム・タイトル曲の「El Hombre」、
まるで風のようにスピード感あふれる「Cisco」、
スロー・ブルースの「A Blues For Mickey-O」もすばらしい。
最後の曲「Just Friends」は昔の人なら誰もがコピーした曲、私もコピーした。
なんとあのジェシ・ヴァン・ルーラもインタビューでコピーしたといっていた。

ギタリストにとって、コピーは読書の精読と同じ。飛ばし読みではあり得ない深い
理解もできる。でも時間と労力がかかる。そしてそれを惜しまずやらせるということは
よっぽど魅力ある演奏をしているということである。

ともあれギタリスト諸君は、一度ご試聴ください。
流麗かつエレガントな世界にあなたを引き込むことでしょう。

やばい、パット・マルティーノばかり書きすぎて、ブログのネタが尽きてしまいそうだ(笑)。


がんばろう、東日本!!
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AFRO BLUE/The Lonnie Smith=John Abercrombie Trio

2011-08-24 18:14:20 | 日記
時折、ブルースのイベントで高校生たちといっしょになる時がある。

私がブルースを始めたのは大学を卒業してからの話であり、
たまたまやっていたバンドがブルース・バンドだったものだから、
ブルース・ギタリストということになっているが、自分としては
「これがロックでこれがブルース」とか分けて考えているわけではなく、
まあ、感じたように好きにやっているわけで、そういう自分からしたら
高校生の頃からブルースにのめり込んでいる子たちを見ると、つくづく
すごいなぁと思う。

ただし感心する反面、少し残念に思うこともある。

だって、世界は沢山のジャンルのすばらしい音楽であふれているからだ。

高校生っていうといちばん多感な時期だ。いろんな音楽を聴いたほうが
いいと思う。

25歳とか過ぎてから自分のやるべき音楽をしぼったって全く遅くはないと
思うしね(俺みたいにジャンルを絞ることをまったく放棄してる奴も
いるくらいだしね)。

だからその分自分はいろんな音楽を聴いたよ。今でもなんでも聴いてるよ。
そしていまでも毎日が新しい発見だし、冒険だよ。ワクワクしながら生きてるよ。

10年前に聴いてなんとも思わなかった音楽が、今頃になって胸に飛び込んでくる、
そういうことが大アリの世界なのだ。

それがこれ、


『AFRO BLUE/The Lonnie Smith=John Abercrombie Trio 』

いわゆるジョン・コルトレーンの曲をやっているオルガン・トリオだ。
私はジョン・アバークロンビーが大好きなのだが、このCDだけはどうにも好きに
なれなかった。
ところが今日CDラックを整理していたら、たまたま見つけたので聴いてみたら
これがよかった(笑)。

20代の頃バンドをやっていた奴が30代、40代と音楽を続けている確立は
10分の1以下だと思う。でも続けた人だけが味わうことができる喜びって絶対にある。

その時にしか見えない世界ってあるんだ。

そういう喜びを知らない人たちを私はあわれだと思う。

30歳そこそこの時、以前勤めていた会社で上司に言われたことがある。

「お前、まだ音楽とか夢みたいな話してんのか、だいたい才能あるやつなら
お前くらいの年にはもうとっくに有名になってるよ。」

内心、「ケッ、お前だって40、50歳になっても、たかだか零細企業の社長じゃねえか」
と思ったのだが、結局、自分が今この年になってみて、
「ああ、あんな奴の話をまじめに聞いとかなくてよかった」と思っている。

なんかさあ、世の中苦労しなきゃいけない…、みたいな。

本当かよ、って思うね。

そういう世の中の常識は、絶対に疑ってかかるべきだ。

「石の上にも三年」

そうやって、世界を正視することなく、自分の世界の中だけで生きてきた人を
ありがたがる時代は終わったと思う。。
今は常に新しい価値観を発見して、自分の殻をやぶってやぶって、やぶり続ける
しか生きる道はないと思う。

ちなみにアバークロンビーは1944年生まれで、上記のアルバムは1997年の発行だから
実に53歳の時のレコーディングだよ。

疲れたとか俺たちがいっちゃいけないんだよ。
俺たちみたいな若造が…。

You know?

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Rock'n Roll closet vol.9

2011-08-21 12:57:42 | 日記
本日Rock'n Roll closet vol.9開催!!

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2011/8/21(日)江古田
「Livehouse Buddy★Rock'n Roll closet vol.9★」
開場/開演:17:00/18:00~
会場:江古田「Livehouse Buddy」
http://www.buddy-tokyo.com/
TEL.03-3953-1152(15:00~)
西武池袋線江古田駅南口改札口を出て右へ
徒歩約10秒、双葉会館地下2階
ビルの上下にBUDDYという看板あり
B1・MF・1F がGAME CENTER
お問い合わせ:江古田Livehouse Buddy
03-3953-1152(15:00~)
前売/当日:4,000円/4,500円 ※+1ドリンク代500円
出演:
・木村充揮
・浜崎貴司
・ザ・ダンス天国
・本名カズト BAND
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ずっと書こう書こうと思って今日になってしまった…。

ただスケジュールを紹介するのも芸がないので、いつも何かの
話とからめて書いていたのだが、今回はなかなか話が思いつかなかった。

したがって、まずは取り急ぎ紹介します(今日ですよ!!)。


さて、気を取り直して今日は一冊の本を紹介する。


『青春デンデケデケデケ 芦原すなお』

抱腹絶倒、青春のデンデケデケデケ????…

こういう書評をやったことがないのでどう書いたらいいかさっぱり
わからん。ともかく、とてもおもしろい。

「ああ、自分にもこういう時期があったなー。」

と思う人も多いと思う。
また最後にみんな、卒業してそれぞれの人生を歩んでゆくことになるのだが、
その場面が妙にアマったるい青春の感傷に浸っていないというか、比較的
淡々と書かれているしているところがいい。

この本は数年前、仕事でストレスをためていた自分をみかねたゆうぞうさんが

「おもしろいから読めよ…。」

と貸してくれたものだ。とっくに読んでいたのだが、まだ返していない(早く返せ!!)

誰もが青春の一時期にロックンロールという今まで聴いたこともない未知のサウンドに出会う。
その衝撃を、胸のときめきを面白おかしく、またちょっと切なく描いている。
そういう自身の青春の記憶を思い出して心が躍る思いであり、
自分の心にも灯がともったような気がする。


我々の青春の炎はいつか必ず消えてしまう。
終わりのない青春など、全く魅力的ではないし、意味もないことだと
誰もが理解している。それでもそれは切ないことだし、痛みをともなう。

でもね。消えることをなげいても、また消えないように努力することも意味のない
ことだと思うんだ。

そうだよ、また灯せばいいのだ。

そうやって我々は青春のロウソクにふたたび灯をともすのだ。

それはいつまでも思い出の中にとどまることではない。
確かにそれは20年前に聴いたレコードかも知れない、でもそうやって再び
ともる炎の先に広がる世界の中にはかならず新しい発見があるはずだ。


昔、本名さんが私に話してくれた。

「ある人が自分の歌を気にいってくれ、自分の舞台で歌ってくれた。
そしてずっと歌い続けてくれている…。」

その人とはあの原田芳雄さんである。

本名さんという、ほとんど無名のミュージシャン(本名さんごめん!)の歌を
拾い上げ、歌ってくれた原田さんの懐の深さはすごいと思う。
その原田さんももう逝ってしまった。

本名さんはどんな気持ちで今日のステージに向かうのだろう。

いずれにしても私は思う。私たちは原田さんの歌に共感し、それによって
ロックを始めたともいえる。

でもそういう原田さんの心に灯をともしたのは、本名さんあなたです。
どうか胸をはってロックを歌ってほしいと思います。


今夜、また江古田の地で誰かが誰かの心に灯をともすだろう。
たとえ、その瞬間がすぐに消え去ってゆくものだとしても、
5,000円なら安いもんでしょ(笑)。

じゃ、江古田で会いましょう。


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ジャズ・ギターの教則本

2011-08-17 21:35:12 | 日記


『ジャズ・ギター/インプロビゼーション&アナリゼ』

私は一時期、ジャズ・ギターの教則本マニアだった。

だった、と書いたのは今では一切買わないからだが、
当時はそれに10万円近く費やしていたんじゃないだろうか。

なんで買わなくなったかというと、結局どれも中途半端で終わったからである。
なんでもそうだと思うが、あれこれといろんな書物や参考書に手を出すより、
1冊をじっくりやるのがよい。

私の場合は「これ」というものに出会わなかったというか、
1冊をやり遂げる根性がなかったし、辛抱が足りなかった(笑)。
今はそこそこ弾けるようになってきたけど、結局自分にとっていちばんよい
やり方(学習方法)を発見できたのは最近の話で、私のやり方には
参考書がたまたま要らなかったということなのだろう。

音楽の進歩のプロセスは予測が不可能である。
ある日突然気が付いたらうまくなってた、というのが大体のところだ。
だから、やっている(学習している)本人は「これでいいのだろうか」と
不安だけを募らせているものである。

それゆえ、安心を求めて教則本(参考書)にはしるのである。
私は何人かの先生からレッスンを受けた(トータルでは3年くらいかな)けど、
その間も先生からは「教則本など買うな」といわれていたにもかかわらず、
不安を解消できず、本を買いまくった。

人に物事を教えるというのは本当に難しいことだと思う。
少なくとも、生徒に安心感や、希望、なによりも喜びや楽しさを与えられないと
続かないものである。

結局書物を置いて、外に出ること、世界に目を向けること、
つまり、自分の感性に心を開いてゆくこと、そして真摯に自分というものに
耳を傾けること、それができた時に初めてその人は学びの出発点に立つのだ。

上記の本は、「教則本など買うな」と言っていた笹原先生が唯一私にすすめて
くれたものだ。

先生は私が「弾けない」といっているにもかかわらず、無理やりにギターを
持たせ、無理やり弾かせる人だった。

今ごろになって、先生が私に伝えようとしていたことが理解できるように
なってきた(気がする)。
実に不思議なのだが、最近になって以前に学んだ知識が体系化されてきた気がする。
それこそシナプスが広がってゆくように。

思えば、私の身近にいる人で最もカッコいいギターを弾くのが先生でしたね。
今度、セッションしましょう。
ドラムには「あいざわゆうぞう」という私の最高の相棒をつれていきます。


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