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Dirty Work/The Rolling Stones

2012-07-29 14:43:02 | 日記
なんとなく古いCDを引っ張り出してきて聴きたくなることがあって、
今日はこれ、



『Dirty Work/The Rolling Stones』

ちょうど東京に出たての頃に買ったものなのだが、当時テレビ番組のMTVなど
でプロモーション・ビデオが超絶にかっこよかったのを覚えている。

そうだ、CDにも1986年のプレスとあるから自分の記憶は確かだ。
当時はインターネットなど普及しておらず、Youtubeなどなかったので、
ビデオに録画して、友達と「ロン・ウッド最高!!」とか言い合っていたのを
覚えている。

一曲目の「One Hit To The Body」、これにはぶっ飛んだ。
ミックもキースもロン・ウッドもアクションが最高にカッコよく、
とくにミックとキースのアクション・シーンのようなからみが最高で、
いまだにこんなカッコいいプロモーション・ビデオは観たことない。

これのギター・ソロはなんとあの、ジミー・ペイジが弾いているらしい、
映像ではキースが「さも自分の演奏」のようにアクションしているが、
その白々しさもキースなら許す。

ストリング・ベンダー付きのギターにもかかわらず、ギター少年だった私は

「なんちゅう、へんな弾き方や!」

と疑問に思いながら必死にコピーした。
ストリング・ベンダーなるものの存在すら知らなかった。
それを始めて人から聞いたとき、思わず、

「そんなん、反則や!」

と激怒した(笑)。

ところで、この歌は出だしのロン・ウッドのアコギがすごいし、
「ドカジャン!!」といきなり大音量でギターを弾きならすキースも最高だ。

キースのこうしたコード・カッティング・ワークの最後の辺で、オクターブ奏法で
音をグィーンと引き伸ばす手法やセンスをパクリまくっていた私は実に今でも
その弾き方をよくやる。

キースというと、ヨタ公のように低い位置でギターを「ジャーンとならして終わり」
といったイメージが強いようだ。似非ロッカーどもの想像力などその程度のものだが、
キースは実はギターの鳴らし方を本当によく心得た人で、私にとっては未だに尊敬に
あたいするギタリストの一人である。
まあそんな私にしたところで彼のギターをとやかくいうのは10年早いよ(笑)。

ところでこのアルバム中のシングルカットされたもう1曲「Harlem Shuffle」、
これはもともとBob & Earl(Bobby Relf、Earl Nelson)の曲だ。
私としてはストーンズ版のほうが好きだ。
原曲は時代を象徴するようなサウンドなのだが、ストーンズ版は洗練されているが、
よりダーティでブラックな感じがする。
原曲のようにホーン・セクションは使わず、さりげないハモンド・オルガンと
ギターだけであんな風に聴かせられるなんて、本当にすごいことだ。
本当に彼らのセンスが光っている曲だと思う。

まあ、このアルバムにしても80年代を象徴するようなサウンド、
映像であることは間違いない。

だって以降も彼らはどんどん進化していったもんね。

先端であるとはいわないまでも、時代を象徴するサウンドを常に出し続けている
ローリング・ストーンズはやっぱ今でも私のアイドルである。

転がる石に苔はつかない!


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シングルラインの演奏を極める ジャズ・ギター ライン&フレーズ

2012-07-27 17:25:35 | 日記



『シングルラインの演奏を極める ジャズ・ギター ライン&フレーズ』

以前のブログで、ちょっと「フレーズ主義」批判めいたことを書いたのだが、
実はひそかにこの本をやっていたよ~ん。

やり終えた感想としては、「よく考えられた実用的な本だ」と思った。
正直めちゃくちゃ勉強になった。

なにしろ膨大な数のフレーズ(これが半端ではなく、すげー大変だった。)

ビバップの基本的なフレーズからページを進むにしたがい、超現代的な
アプローチが解説されていて、自分にとっては、「いままで聴いたことのない」
ような新しいサウンドもあり、かなりしんどかったけど、どうにかこうにか
進めてきた。

私も教室に通っていたからよくわかるのだが、ジャズの先生は自分の生徒が
こうした教則本を読むことを嫌がる人も多い。

私が先生の立場だったらどうかというと、「やれるならやれ、やれないならやるな」
というと思う。

こういう本は「わかる人」がやって初めて意味のあるもので、わからない人が
やってもただの修行でしかない。

それならば、ジョンスコとかパット・メセニーを聴きまくって、コピーしまくって
いるほうが断然いい。

わかる人とは、ジャズをよく聴いて、そしてよく弾いてきた人(実は上手いか、
上手くないかはあまり関係ない、それにどれだけ時間を費やしてきたかだと思う)
やはりいかに多くのインプットがあるかが「わかる」ための条件である。

私の場合はこの修行期間(わからないけどなんとかやってる期間)がとても長く
辛いものだった。大体学生じゃあるまいし、そんなにギターばっかり弾いても
いられなかったしね。それにずっとブルース・ギターばっかやってきてたし…。

今思うとジャズに対する「精神的な壁」をつくっていたのは自分自身だったと思う。
私の場合は「わかる」までの過程が直線的な上昇ではなく、放物線を描いていた。

結局、今がそのタイミングということになるのか、自分としては、ここ10年にわたって
費やして学んできたことの90%くらいは、ここ2、3年ではじめて習得できたものだ。

世の中には才能のある人がいるもので、私のように苦労しなくてもスーッと入って
ゆける人がいる。
たぶんそういう人はジャズを当たり前に楽しみながら自然と学んできたのだ。

まず楽しむことから…。
これは何に対しても言えることだと思う。

ただし、私のようにある意味苦しんでいる人はいると思う。
私なんかは先の見えてこないことにイライラのしっぱなしの人生だった。

だからそういう人には、

「あきらめるな、壁はいつかは壊れる。楽しめ!」

と自慢げに言ってみたいのだよ~ん、へへっ!!(笑)


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視点

2012-07-24 17:28:49 | 日記
神戸で大震災があったとき、当時オリック・ブルーウェーブの
大スターだったイチロー選手が、

「がんばろう神戸」

の腕章をつけて、勇猛果敢なプレーを見せていたのを思い出す。
確か、その年はブルーウェーブが優勝したんじゃなかったっけ…。

いずれにしても、地元の人たちに大変な勇気と感動を与えたはずだ。


今日イチロー選手のヤンキースへの電撃移籍が報道された。

ある高さの視点を獲得できたもののみが見ることのできる
世界というのがある。

どんなに言葉を尽くしたところで、またどんなに憶測を
ふくらませたところで、その視点を持ち得ない人には
絶対に理解できないことがある。

今日のイチロー選手の記者会見の報道番組をみるにつけ、
今の日本人(特にマスコミ)の視点のレベルの低さを
痛感する。

イチローほど、プロとしてのプレッシャーと戦い、
チームのために悩み、考え、チームのために格闘した人など
マスコミの中では皆無に等しい。
だから、今回の件も「個人の勝手や野望」ぐらいにしか
理解できないのだ。

またこの自分勝手さに対してイチローは、一切の弁明はしなかった。

彼のような人にとって、この決断は大変勇気のいるものだったと思う。
そしておそらく何年も彼は悩み続け、そしてこの機会を待っていたのだと思う。
また今年の彼の不調から、年齢的な衰えがささやかれ始めていたなか、
ただの自分勝手な人間なら「とうの昔に、あんな弱小球団をやめていても当然」
だったはずではないか。

アマチュアではないので、勝つことだけが目標ではありません。
プロとして、自分がどういうプレーをするのかが大事です。


とある日のインタビューで彼はこたえていた。

どうか新しいグランドで、今度は自分のために野球を楽しんでほしい。

そして再び新しいチャレンジへと果敢に挑むイチロー選手に
心からのエールを送りたい。

がんばろう東日本、かんばれイチロー!!


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Goodbye Pork Pie Hat

2012-07-22 16:32:18 | 日記
「Goodbye Pork Pie Hat」は偉大な音楽家、Charles Mingusの
アルバム『MINGUS AH UH』に収められている曲、レスター・ヤングの
死を悼んで作曲されたものだ。



この歌はJoni Mitchellのアルバム、その名も『MINGUS』でもとりあげられて
いるのだが、



今日紹介したいのはこれ、



『JEFF BECK/WIRED』。

これは本当にいいアルバムなのだが、ここでも「Goodbye Pork Pie Hat」
が演奏されていて、それがものすごいのだ。

なにしろ、ロックもジャズもブルースもクロスオーバーも右も左も(笑)
わからないようなギター少年(当時まだ中学生)だった私が、ギターを
学ぶにあたって「とりあえずこれを聴きなさい」と先輩に教えてもらった
アルバムだったのだが、そのような「ど素人」の少年の延髄をみごとに
叩きつけるような衝撃だった。

後にこの少年はロックやブルースに傾倒してゆくことになるのだが、
いまでもこの衝撃は忘れていない。

今でもジャズっぽいサウンドにあこがれて、ジャズを勉強したりしているのは
この確実にアルバムの影響もあると思う。

ジェフ・ベックの演奏はロックの魂でジャズをやったらこうなる、という
ひとつの典型というかお手本のようなことをやっているのだが、ギターの
トーンが局面ごとに変化し、うなりをあげている。
これほどすごいギター・サウンドはあまり聴いたことがない。
強いて言うなら、ラリー・カールトンの「リオのサンバ」のフィードバックする
ところ(なんてマニアックなんだ!!)くらいかな…。

コードもスケールもなにも知らなかった私が夢中になってコピーした曲で、
コピーはしたけど、このサウンドを忠実に再現することなど到底できっこない
わけだが(今でもできない、そんなお金はない(自慢か!!))、
それでもレコードをかけながら(当時はカラオケなんかないし)、ジェフ・ベック
といっしょになって弾いて結構悦に入っていたのを覚えている。
部屋も暗くしてさ…(笑)。

要するにジェフ・ベックのギターはどんなにイクイップメントが充実していようが、
気合が入っていないと弾けないのだが、この少年は気合だけはあった(笑)。

こうして陶酔しきっている時にかぎって、母親が私の部屋をあけるもんだから
さあ、大変!! その時の気まずさといったら…、

もとい、話がそれた。

ともかく、このアルバムは本当にすばらしい。
随分しばらくぶりにこのアルバムに針を落とすのだが感動が色あせない。

最近思うところがあって、MINGUSばかり聴いている。
ミンガスは「怒り」を自身のサウンドに込めた。

ジェフ・ベックもギターに彼の怒りを込めたのかも知れないと、ふと思った。



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