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私が泣いた理由

2010-04-29 17:47:18 | 日記
マイルス・ディビスとジョン・コルトレーン、
このジャズの歴史においてもっとも重要な二人が、何度も共演をしている
のは有名な話だ。

一度、マイルスがコルトレーンを怒鳴りつけたことがあったらしい。
演奏の度にコルトレーンはマイルスにその出来について質問したらしい。

「今の、演奏はどうだった?」と。

それに対してマイルスは烈火のごとく怒ったという。

「お互いにプロなのにいちいち、人の演奏に関してかまっていられるか!」

私には大変おこがましい話だけど、最近私はマイルスの気持ちも、そして
コルトレーンの気持ちもよくわかる気がする。
だって、天下のマイルスだもの、ビビらないほうがおかしいでしょ。

人には、乗り越えがたい「大きな心の壁」というものが確かにある。
それがたとえ、共演という場であっても、踏み越えてゆけるかどうかは、
結局「人の心のありよう」次第なのだ。


私にとって遠藤春樹さんはそうした「壁」の象徴的な存在だった。

「いつか…」
という言葉はトライし続ける人だけがいえる言葉だ。

遠藤さんが病気で倒れてからもう15年。
それでも自分は、いつか一緒に演奏できる日を夢見ていた。

遠藤さんが亡くなってしまって、その「いつか」が
もう永遠にやってくることはない。

それが、私が泣いた理由だ。


「善を成すことが禅である。」

「大切な人が亡くなった時に涙を流せるのが仏教である。」


数々の名言を残した、我が同郷の師、
鈴木大拙先生、

私は未だ、悟りにはいたらず、
自分の涙の言い訳をしながら生きてゆきます。

生かしていただいて有難うございます。


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ジョン・アバークロンビー

2010-04-28 16:15:10 | 日記
本日紹介するレコードはこれ。



「John Abercrombie/Marc Johnson/Peter Erskine」
これって、アルバムのタイトルっていうより、
ミュージシャンの名前の羅列じゃん!!

実はこのCDはもう5年位前に買ってあったものだ。

私は心から尊敬するミュージシャンが何人かいるのだが、
その中でも最も敬愛してやまないミュージシャンである
U-ZOさん(ドラマー)から借りて聴かせてもらったのだが、
その当時(今から10年以上前)はあまりこのCDのよさがわからなかった。

5年位前に、なんとなく改めて自分で買ったのだが
どうもアバークロンビーのアトモスフェリックなヘラヘラした
ギターがあまり好きじゃなかったのであまり聴いていなかった。

エミリー・レムラー(Emily Remler)という夭折の天才女性ギタリストが
いるのだけれど、ある日、YouTubeで見た彼女の演奏にゲストで
参加していたアバークロンビーのプレイにぶっ飛んでしまった。

それ以来、アバークロンビーのレコードを買いあさった。
まあ、いろんなところで演奏している人だから全部は無理だけど、
たぶんほとんどもっていると思う。
そのくらい大ファンになってしまった。

CDを流しっぱなしにしていることの良い点は、リラックスして
聞き流したりできるところだ。
本だってなんだってそうだけど、作者は私のために書いたわけじゃないから
100%共感できることなんてあり得ないわけで、中に好きなところが
一箇所でもあったらよしとすべし、と私は思う。
他の作業をやっていても、いいところは必ず耳に飛び込んでくるものだ。
そしたら、もういっぺん聴き直せばいい。

そんな感じで聴いている。

そしたら、やっぱり凄かった。
いろんな発見がある。

マーク・ジョンソンという人は本当にいい曲を作る人だと思う。
時に、ハーモニー感覚があまりに独自すぎて、
「わけがわからん」ところがあるが、それはそれですごくいい。

1曲目の「Furs On Ice」にしても、
9曲目の「Samurai Hee-Haw」(…なんだ! このタイトルは…。
翻訳すると「侍、ひーほー」…、ぷぷっ!!)
にしても、人が心の底から喜ぶすべを心得ている気がする。
そういうサウンドがどんなものかを知り尽くしている気がする。
彼は後期のビル・エバンスのバックをつとめていた人だ。
さすが、というほかない。

一方、アバークロンビーは相変わらずヘラヘラとしたギターを弾いているが、
それがギターシンセにバッチリはまっていてすごくかっこいい。

ピーター・アースキンはいわずと知れた、ウェザーリポートの元メンバーである。
私は、ドラムの方法論というか、要するに何を考えているのかを
彼の演奏を聴きながら、学んだと思っている。
彼の演奏を聴かなかったら、今でも自分にとってはドラムはつまらない楽器のままだったと思う。
彼がいなかったら、自分はジャック・ディジョネットも、スティーブ・ガットも
スティーブ・ジョーダンもデニス・チェンバースも理解できないままだったと思う。

もちろん、彼らの演奏のすべてが、彼らの魅力のすべてが一枚のCDに
収まっているとは思わない。

でも、何回も聴いているうちにようやく理解できることもあるわけで、
そういう意味ではCDにはコンサートやライブでの演奏とはちがった
楽しさがあると思う。


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猫の寝姿

2010-04-23 17:19:49 | 日記
今日お昼にしようとリビングにいくと、
猫がくっついて寝ていた。

かわいいけど、なんか形がいびつだなー。

猫は体がとてもやわらかい。
こんな寝姿は人間だったらあり得ないし、だいたいこんな
人がいたら(中国雑技団ならいるかも。)ちょっとねー。

まあブログのネタができたと早速写真撮影。



ここのところ仕事が途切れなく入ってきて有難いかぎりだが、
もうすぐゴールデンウィークの計画(といっても、仕事の計画
である。お客さんが休みに入ってしまうので、その前に次の
手をうっておかなきゃいけない。)も立てないとなー。

ブログも最近、いい加減になってきたので、
ここらで一旦、仕切りなおしじゃ!

というわけで、パソコンに向かっていると、
また、一匹やってきた。

お腹がすいているのか、あまえたいだけなのかよくわからないが
とにかくこいつも写真とったろ。


後ろにあんたの写真が載ってるよー。

いま、こいつの上にあごをのせて、ワープロを打っている。

なんか甘いにおいがするなー。ふわふわの毛布みたいだなー。

と猫馬鹿ぶりを世間にアピールしても仕方のないことだ。

今日も一日、お疲れー!! また来週!

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Pat Metheny

2010-04-22 12:44:48 | 日記

私は自宅が仕事場なので、半分主婦みたいなもんだ。
(ハウスハズバンドというとジョン・レノンっぽくてかっこがいいか…。)

よっぽど仕事が立て込んでいない限り、普通に洗濯もするし、掃除も
する。料理もつくる。
また、生活の上では、それがよいリズムとなっていのは事実なのだが、
よく掃除をする時(掃除といっても家全体にくまなく掃除機をかけて、
洗面所やトイレはピカピカにみがく、といった気合の入ったものだ)
よくお気に入りのCDを掛けっぱなしにしている。

いつも、掃除機の音にかき消されて、聞こえないことがほとんどなので、
あんまり意味はないのだが、ふと掃除機を止めると、サウンドが耳に
飛び込んでくる。その感覚がなんとも好きだ。

まじめに、「さあ、聴こう」とやるよりも新鮮で、新たな発見がある気がする。

そういったわけで、今日かけていたCDはこれ。



METHENY MEHLDAU QUARTET

以前に紹介したことがあるアルバムだが、
その時は、新進気鋭のピアニスト、ブラッド・メルドー(Brad Mehldau)
のことを褒めちぎった。

でも今日、耳に飛び込んできたのは5曲目の「Towards the Light」。
この中のパット・メセニー(Pat Metheny)の演奏だった。

もう圧巻である。

以前、タモリの「音楽は世界だ!」にゲストで出演したとき、

「尊敬するギタリストは誰ですか?」

という質問に対して、

「ウェス・モンゴメリー(Wes Montgomery)です。」

と答えていたが、
私はそれがちょっと奇異な感じがしたのを覚えている。

「えっ、メセニーはジム・ホールさんじゃないの?…」

でも今日聴いた演奏で彼が言っていた意味がわかったような気がする。

彼のCDは牧歌的なものがとても多いし、それは古きよきアメリカという感じが
するが、それはいわゆる白人的なサウンドだと思っていた。

でも、今日聴いた演奏は、たたみかけるようなリズムと、洗練されたメロディ。
けっして、アメリカンハードロックのような、ヤンキー的な粗いサウンドではない。
むしろ、マイルス・デイビスなどの黒人のジャズ・ミュージシャンがもっているセンス、
都会的で、しかもリリカルで繊細でクールでヒップなサウンド…、

うーん、言葉で表現するのがむずかしいな。
ボクシングでいうと、
ロッキーにでてくるボクサーじゃなくて、
ホリフィールドのようなボクサー。

まあ、そういうセンス(自分でもなにいっているかわかんなくなってきたぞ)
を感じたというわけだ。

ウェス・モンゴメリーを評価する人の大概が、
「オクターブ奏法によるウォームなサウンド、親しみやすいメロディ」
といったことをいうが、

私は、彼の真骨頂は、
「スピード感溢れるリズムとクールで陰影のあるメロディ」だと思う。
オクターブ奏法も彼の代表的なサウンドだが、ウェスはそれをのべつまくなし
に使っているわけではなく(そういうアルバムもあるけど)クライマックスで
上手に使っていることのほうが多い。いわゆる彼の特徴的なサウンドのひとつでしかない。
(不審に思う人は、彼の『BOSS GUITAR』の「BESAME MUCHO」のプレイを
聴いたらいい。)

実は後進のミュージシャンで彼ほどオクターブ奏法をやる人は少ない。
なぜならば、「100%ウェスのパクリだ」といわれてしまうからだ。

そういう中でジョージ・ベンソンのオクターブ奏法だけは、テクニック的にも
サウンド的にも驚異的すぎて、別次元の演奏だ。あんなことやったら、
誰もオクターブで勝負しようなんて絶対思わない。

話をもとに戻すが、実はメセニーはクライマックスでのオクターブ奏法の
使い方が抜群にうまい。
あまりにも専門的な話になってしまうので、ここでは彼の、
『SPEAKING OF NOW』の4曲めのソロ、「The Gathering Sky」のプレイを
紹介するにとどめる。

えーと、なんの話だっけ(?)

とにかく、ウェス・モンゴメリーのスリルとサスペンスにあふれた
サウンド、楽音という即物的なところではない、精神的なセンスを
メセニーは学んだのだと思う。


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花と猫

2010-04-21 14:07:24 | 日記



どうですか?

かわいいでしょ?

猫はお花がにあうといいますが、本当でしょ?


といいたいところだが、うちの猫どもは、実は花を(とくに葉っぱを)
むしゃむしゃと食べてしまうのだ。

この写真もココちゃんが食べようとするところをとらえたものだ。

私は観葉植物が大好きで、よく自分の部屋にかざるのだが、
外出して帰ってくると、無残に食いちぎられている。

以前、これなら大丈夫とサボテンをおいておいたら、
それすら、たべてしまった。
うまい具合に棘をよけて食べていたので、がっかりするよりも
感心した。

でもサボテンちゃん、さぞ辛かったろう…。

こいつらは実に器用にものを食べるので驚かされる。
かたい煮干を上手に頭と骨だけ残して食べるのだ。

猫は肉食であるし、ビタミンなどは肉から体内で生成できる
ようになっている。
ただし、毛玉を吐き出したりするのに、植物の繊維を利用するのだ。
だから猫草を与えると、我先にと群がってくる。

まるで大好物を食べる時のようだ。

まあ、そういうのをほっとくと、そこらじゅうにゲーゲーと
嘔吐物を発見して、後でがっかりすることになる。


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