奥 山 豊 和 (おくやま とよかず)公式ブログ

培った経験と人脈を活かし、生まれ育った故郷を元気に。
対話重視、市民が主役の市政運営を取り戻します。

一点突破~チーム委員会の成果~

2020-09-09 22:38:04 | 日記

「3日間あれだけ喋って、よく喉が潰れませんね…」

昨日の投稿では、ちょっと弱気な一面をさらけ出してしまいましたが、委員会審査の最終日は、吹っ切れて臨むことができました。

確かに、今日の缶ビールは無性に喉に突き刺さります(笑)

議事進行をサポートし、私の背後でカタカタと議事録を作成する担当書記さんは、委員会審査を通じて、常に冷静に市政の課題を捉えています。この経験を、将来幹部職員になった際に活かしてほしいものと思います。

大長編の委員会議事録…「作り甲斐がありますよ!」

彼らの頑張りは、まさに「チーム委員会」の屋台骨を支えています。

ぜひ、来週の本会議場、青山委員長の委員会審査報告にご注目下さいませ。


3日間の慎重審査の結果、私たち総務文教常任委員会に付託された案件は全て”可決すべきもの”という結論に至りましたが、特に、本日審査した補正予算案(新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金活用事業)では、際どいシーンがいくつもありました。

それは、私がいつも強調している「事業実施の理由付け」が乏しいことにより、ブレた答弁に聞こえてしまうのだろうと感じています。

私自身国政に長く携わっていましたから、そういう提案理由(作文)になることは重々承知しています。

先週3日(木)の本会議にて、追加補正の提案があった際に申し上げましたが、議会開会中、議員一般質問が全て終わったタイミングで横手市における新型コロナ対策の全体パッケージ(補正予算の追加提案)を示すやり方では、突貫工事が故にそもそもの制度設計に穴がありますし、その事によって議会に対し丁寧な説明を行う時間、理解を深めるための時間が不足していることに他なりません。

それは、答弁スキルの問題ではなく、政策立案として積み重ねる上での組織の問題(トップの決断力?)だということを申し添えておきたいと思います。

具体的に、意味不明だった横手市の新型コロナ対策事業について。

①スマートフォン決済ポイント還元事業

これは、3日の本会議で説明していた事業概要が今日になって大きく変わることが明らかになりました。当然、本会議での答弁修正手続きなどが必要になります。

制度設計があいまいで、高い理想を掲げる割には事業効果には大いに疑問符がつく事業です。

今回はあくまでも呼び水で、横手市にキャッシュレスの文化を根付かせるためのきっかけづくりだというのであれば、今後も一般財源を使ってでも貫き通す覚悟があるのでしょうか?市の本気度が問われていくことになるでしょう。

②横手駅東口新公益施設運営関連アドバイザリー事業

「コンサルティング」と「アドバイザリー」の違いについての整理すらなされておらず、公益施設の実施設計さえ示されていない中で、「コロナ禍での新しい生活様式に合わせた空間デザインを…」などと言われても雲をつかむような話ですし、民間主導で行われている再開発組合が、それこそ東口エリア全体の展望の中で考えるべき性質の話だと思います。

これも、唐突な提案から生じている説明不足、理由付けの根拠が乏しい事業です。

そして、今議会総務文教常任委員会として最大の懸案であった、小中学校普通教室へのエアコン設置については、丁寧な委員会審査を通じて、当局と議会がお互いに歩み寄ることで、何とか無事に、来夏に間に合うような流れができました。

これまでの市政運営を振り返ると、一度提案したことはテコでも曲げない強硬姿勢が目に余りましたが、委員会審査の中で、家庭用エアコンと業務用ガスヒートポンプエアコンをどのようなバランスで設置するか、「予算内において柔軟に対応する」との姿勢、その予算の枠組みについても、コロナ交付金の枠にとどまらず、一般財源の投入など「柔軟に対応する」との姿勢が示されたことには、大いに評価されるべきものだと感じています。

これまでにない柔軟性に、正直驚いています。こんなこともあるんですね(苦笑)

議会としても、早期の普通教室エアコン設置を求め続けていましたし、やらないとしていた市のこれまでの方針を180度転換する政治決断は、児童生徒や親御さんにとっても大いに喜ばしいことであったはずなのに、エアコンを動かす熱源(電気かガスか)で何でこんなに揉めるのだろうと不思議でなりませんでした。

2年前、国の臨時特例交付金に手を挙げなかった政治判断は大きなつまづきですし、時代錯誤に「我慢させることの大切さ」を滔々と語ってきた手前、後には引けない?安いプライドがあったのかもしれません。

だからこそ、政治決断として「子どもたちの熱中症対策を第一に判断を変えました。コロナ禍における学習環境の改善も必要です」と最初に一言あれば、あとは「限られた予算の中で最大の効果を発揮するために、柔軟にやらせてもらう」で解決した話だったはずです。

これも、市政運営の迷走を象徴する事例です。

市民の切実な声を受けて180度方針転換したのであれば、だまって腹をくくれよと言いたいです。

いずれにせよ、多くの市民が求めていた結果となり何よりです。

チーム議会として取り組んできたこと、私たちチーム委員会が力を合わせて一点突破を図ったことにより、当局の柔軟な姿勢が引き出された、互いの信頼関係の上に歩み寄ることで実現した、大きな成果だと思っています。

やはり、事前に委員会メンバーで集まって審査案件の「論点整理」を行い、統一の認識をもってチームで議案審査に臨み、最終の採決前には再度集まって「議員間討議」を行うことで、課題を整理し「討論・採決」へと繋がる一連の流れが確立した私たち総務文教常任委員会の取り組みは、新しい議会のあり方を示すことができているものと感じています。

(決して、賛否に対する個人の判断を制約する「議員間討議」ではありません)

昨日の投稿で記した討論は、昼休み中に原稿を書いていましたからアップすることができました。今日の討論は、議員間討議後に急遽考えた内容ですから、正確にここに記すことができません。

結果として、全議案、全会一致。一区切りついて、どっと疲れました。議会だよりの紙面構成が悩ましい…


明日は、委員会の活動テーマとして掲げている「防災」と「財産経営推進計画」について、所管事務調査を行い、来月実施する議会報告会に向けた協議を行います。

会期中与えられた委員会審査の4日間、フル活用です!