奥 山 豊 和 (おくやま とよかず)公式ブログ

培った経験と人脈を活かし、生まれ育った故郷を元気に。
対話重視、市民が主役の市政運営を取り戻します。

9月のうちに、9月議会を振り返る。

2018-09-29 23:11:56 | 日記

長丁場の9月議会が終わって早1週間。またまた台風の直撃?くれぐれもお気をつけ下さい。

稲刈り真っ盛りの中を、広報委員長として議会だよりの執筆を複数手掛けておりました。
今回も、加藤議員が撮影してくれた表紙の写真は迫力がありますし、決算審査や委員会の行政視察の報告については、「作文からの脱却」をテーマに皆さんのご協力をいただきながら、これまでにない紙面構成にチャレンジしているところです。

週明けに最終校正をし、発行は10月15日となります。ぜひご注目下さい!


さて、月曜からは10月。今年もあと3ヶ月、年度も折り返しとなります(^_^;)

改めて9月議会を振り返ってみると、一般質問は見送ったものの、委員会審査で明らかになった疑問点を質すために総括質疑を行い、最終日の本会議では討論に立つなど、今回もひたすら書類に向き合い文章を書き、譲れない信念を貫いた1か月だった。

結果として、全議案可決。

蓋をしていくら取り繕うとも、相変わらず様々な問題が噴出し続ける中、いつものように議会のチェックを通り抜け、いつものように何事もなく終わったというのが事実。

今回私たち新風の会からは、「権利の放棄について(㈱山内観光振興公社に対する貸付金)」、「公の施設の指定管理者の指定について(横手市増田まんが美術館)」、「平成29年度横手市一般会計歳入歳出決算」に対する3つの反対討論と、まんが美術館の指定管理に付随して、一般会計補正予算第2号に対する修正案が出され、私は、これら4つの議案に対し「反対」の意思表示をした。

「反対するのであれば、意思表示=討論をすべきだ」というご指摘をいつも受けているわけであるが、反対討論が出るとするならば、対抗して賛成討論も行われるというのが普通の議会であるはずで、理詰めの反対意見に対し、それでも賛成する根拠を敢えて示さないのだとすれば、それこそ自らを「下駄の雪」と言っているに等しい。

以下、私が行った「平成29年度横手市一般会計歳入歳出決算の認定」に対する反対討論の要点となります。


まず、第三セクター㈱増田町物産流通センター清算に係る補助金支出3000万円の正当性について。

  • 本年3月末日をもって解散となった㈱増田町物産流通センターが、退職前の従業員に対し事前に支払った退職金約1400万円について。これまでの勤労に対する対価として当然受け取るべき従業員の権利であるはずの退職金を「前倒しして支払わなければならなかった明確な理由付けと、取締役会に諮らずに支出した点」などに疑問点が残るとする弁護士と市の相談記録が示すように、退職金の支払いについて「市として違法性はない」としている判断は未だ確実性に乏しい。

  • 清算に係る公金3000万円の根拠は、28年度実施の財務デューデリジェンス調査を基礎として示されたものだが、3月定例会での議決後、330日付で支払われた実際の金額は2000万円になった。

  • 725日に書面にて受けた報告によれば、「2000万円を支出した清算補助金の内、1500万円は7月末日に返還される予定」。

  • 経営状況などギリギリまで精査したはずの清算補助金3000万円が結果として500万円で済んだことになり、経営状況が厳しいことから、「法人単独での債務整理は不可能」だから「市が財政支援を行う」としていた、議決の前提となる当初の説明も根底から覆る。その理由は、民間譲渡決定後の冬期間の営業が「我々が思っていたほどの落ち込みではなかった」。

  • ちなみに、今議会に提案された第三セクター㈱山内観光振興公社に対する市の貸付金残高5955488円の放棄について。「当初は返済可能で、残余財産も出資率に応じて分配できる」としていた約束が反故にされた理由は、「冬季間、思った以上に売り上げの落ち込みがあった。それは、大雪の影響で民間譲渡が原因ではない」。

  • 増田は「思ったほど落ち込まなかった」、山内は「思った以上に落ち込んだ」という無責任極まりない他人事の姿勢は一体何なのか?市民の財産を民間譲渡したという決断の重み、結果責任をどう考えているのか?

続いて、民間譲渡した温泉3施設(雄川荘、えがおの丘、さわらび)の現状復旧費用相当額の負担金11100万円の支出について。
  • 46日付契約内容の報告によれば、3月議会議決後に設計業者に依頼した見積もりを市でも精査した結果、3施設合わせて94435200円。「工事を平成31331日までに完成させる。機能回復を達せられれば施工方法は自由。仮に、市が負担した金額が余ったとても返還は不要、追加負担もしない」という、公金の支出として明らかに不適切な内容。

  • 730日産業建設常任委員会協議会「雄川荘及びえがおの丘の空調設備機能回復状況について」の報告。
    ・雄川荘:議決額3600万円、契約金額36718920円、実際にかかった工事費33804000円。
    ・えがおの丘:議決額3900万円、契約金額24783840円、実際にかかった工事費34668000円。
    設計業者に委託し市が精査を行ったはずの見積もりとは違う工事が行われている。

  • さわらびは、市が設計した修繕取り換え工事ではなく、企業側の判断で先行して簡易的な冷房設備を整えたという口頭の説明のみで具体的な工事費の報告はない。いくら余っているのかも分からない…

  • 公金を支出しておきながら市は説明責任を果たしていないというのは、議会軽視であり市民に対する背任行為だ。行政の見積もりはこんなにも軽いものであっていいのか。この事実は、いまだ全員協議会等で報告されていない。

  • 公共温泉民間譲渡の公募要項に「現状のまま引き渡す」との記載があることは消えない。6公共温泉施設の簿価の総額1821127000円を無償譲渡していることから、建物の修理に関しては市として一切の責任を負わないとしていた市の方針が、議会に対し一切の説明がないままに180度方針転換されていることが紛れもない事実である。

以上、14100万円という公金の支出の正当性について考えた時、改めて法律に抵触する恐れが含まれており、議会に示してきた数字にその都度ばらつきがあるように、方針にブレがあり、当初の約束と違う結果になっていることが事実だ。

また、地方自治法242条では「違法もしくは不当な公金の支出等に対する住民監査請求」を規定しており、同2項の規定により、1年以内は住民監査請求が提出される可能性がある。

過去にも全国的に違法な補助金交付は枚挙にいとまがなく、当市における温泉施設譲渡先の工事代金の差額が、そのまま譲渡先民間企業の利益になるような公金の支出方法は、まさに不当な公金の支出であり、住民監査請求や住民訴訟に耐えられるものではない。

いずれも市の不作為が招いた不適切な公金の支出であることから、これを容認することはできないし、そもそも今回の事案のように、議決の前提となる数値が変幻自在に変わり、その都度当局の思い込みで片づけられ結果責任を負って頂けないのだとするならば、私たちは今後何を信じ審査に臨み、議決責任を果たしたらいいのだろうか。

当局からの情報提供が著しく不足している中、大多数の議員、そして、市民はこれら一連の事実を知らされていないのにも関わらず、議会がこの決算を認定してしまうことはすなわち、議会も同様にその責任を厳しく問われる事態となる。私たちも議決責任を負う覚悟を突き付けられている。

今回の事案は特に、議決を受けてしまえば「後は野となれ山となれ」という象徴的な議会軽視の姿勢ではないのか。首長と議会の関係性、二元代表制の在り方が問われて久しい今こそ、一地方議会人として、認定第1号は断じて認定すべきではない。そのことを問題提起しながら、何のために、私たちはここに在るのかという、議員各位の信念に訴えかける討論を私は行った。

確かに、温泉施設利用者の事を考えれば、不具合のある空調設備を修理しなければならないのは当然で、公共温泉の譲受者に対する一定の責任を果たすという意味合いもあることだろう。

しかしながら、譲渡に当たって「一切の手を加えない」としていた決してブレてはいけない大方針を何らかの理由で変えなければならないのだとするならば、現場に丸投げをするのではなく、判断を変えたその理由について真っ直ぐに誠実に説明をしなければならなかったはずだ。

しかも、修繕費という名の公金を渡したっきり余っても返さなくていいですよなどというのは、税金を預かる資質を疑う危うい思想だし、市の見積もりがいかに根拠のない数字なのかを身をもって示しているのではないだろうか。

一方で、市民に対する補助金申請には、市民が対応できる範疇を超えている要件を厳格に求めているのにも関わらず…

これからも、議会の度に様々な事業の正当性を、予算の正当性を訴えて、当然のように私たちに議決を求めてくるのだろう。それを私たちは結果として認めていく…

「政策提案」などという綺麗ごとを並べる前に、二元代表制の一翼を担う議会としてここを曖昧にするのであれば、存在価値を自ら否定することになりはしないだろうか。要望を羅列する一般質問に明け暮れ、方や全てフリーパスの審議など、権限にあぐらをかいている単なるパフォーマンスに過ぎない。

それでも、私たち同志は前を向いていく。良いものは良い、だめなものはだめだと。

まんがについては、ちょっと思うところがある…


追伸・秘書時代大変お世話になった馴染みの店が、ビルの解体のため年度末で閉店してしまうという便りが届いた。

永田町霞が関界隈の秋田県関係者で、あの店を知らない人はモグリだと思う。それ程、秋田出身の大将と美人女将には、事あるごとに皆さんお世話になってきたはずだ。

私自身、秋田にUターンしてからも機会の許す限り顔を出していて、東京で味わう懐かしい秋田の味と温かいお人柄に、いつもいつも励まされ背中を押してもらっていた。

歌舞伎座改築の時もそうだった。また一つ、秋田の灯が消えてしまう…


総括質疑を終えて。

2018-09-20 23:54:55 | 日記

開会日と昨日の録画映像を見比べて、髪が伸びたなぁと、季節の移ろいに9月議会が長丁場であるということを実感する。

昨日、決算特別委員会・総括質疑に立ちました。

産業建設分科会の審査において感じた事を、議員間討議の視点を加えながら、農林部と商工観光部の縦割りがもたらす現状について、率直な疑問をぶつけた。

よろしければ、動画をご覧下さい。
https://www.city.yokote.lg.jp/gikai/movie000882.html

総括は、30分一本勝負、本当に一瞬で終わってしまった。

いつもの事ながら、最後は時間切れ。
自分自身のエンジンが温まるのに時間を要している未熟さ。

事前に書いたことの3分の1位しか言えてないんじゃないか?むしろ、きちんとした原稿なんて書かなきゃいいのかもしれないと思うくらい、特に前半、一瞬の判断、瞬発力が足りていない未熟さ。

それにしても、「海外戦略」とは、一歩間違えば「ことばあそび」になってしまうんだなぁと思った。

インバウンド?輸出による販路拡大?

言うは易く行うは難しで、目的はともかく、経済交流の概念、着地点が曖昧なのだとするならば、早めの撤退もありなんだろうと思う。

「部署の在り方」についても、決して正解などない。

私はこう思うということを、こういう理由でこうした方がいいんじゃないのと投げかけているだけであって、執行側はプライドを持って、市民のために「こうありたい」という組織のあるべき姿をお示し頂くことが第一ではないのか?

だとしたら、今、議会に示されている「たたかれ台」に、どんな意味があるのだろうか。

具体的数値を基に、成果を議論し次にどう繋げるかを議論する場所が「決算」であると理解しているし、そう指導を受けてきた。

そういう意味で、昨日に限らず全体を通じて物足りないやりとりではあった。

明日は最終日、いつものように進むだろうが、多少のハードルは用意されている…


追伸・今季初登板!



父が法要で不在のため、コンバインに乗りました。長丁場の我が家にとって、貴重な晴れ間を無駄にはできませんから。
周りを見渡せば、まさに実りの秋、稲刈り真っ盛りといった感じです。

それにしても、自前で処理せずカントリーエレベーターに運ぶ人が増えているように思う。

ここも、地域農業の課題で、背景をしっかりと分析し有効な手を打っていかなければ、農地を守り続けることなどできない。それが「人口減少」なのだ。


委員会審査から見えてきた根本的課題を「総括」へ。

2018-09-15 22:33:10 | 日記

昨日は、地元大雄地域の敬老会に出席、ご挨拶の機会をいただきました。

私にとって「敬老の日」とは、現代社会の土台を築いて下さった地元のおじいちゃんおばあちゃんに、感謝の気持ちを表す日だと思っている。

責任世代として、皆さんの期待に応えていかなければならない。政治に携わる原点を思い出させてくれる時間でもある。

長寿、おめでとうございます。

これからも健やかに、そして、いつまでもお元気で。




さて、開会中の横手市議会9月定例会。この1週間は、常任委員会に分かれての詳細な質疑が行われた。

10日(月)11日(火)は平成29年度決算の審査。12日(水)の午前中に条例改正や補正予算等の議案審査。

事前に30項目もの質問を用意して、全てではないが、当局に対し真摯に疑問点を投げかけた。

結果として、4対3という僅差で可決という議案が2件。

「この結果を重く受け止めよ」とは言うものの、私にしてみればいつものことである。いつものように、譲れない案件に対し信念を貫いて、3の方にまわった。

来週の本会議場でまた、意思表示をしなければならない。


議案審査と合わせ、今議会から各常任委員会単位で行われている「論点整理」。

先般の議会改革推進会議において、岩手県久慈市議会の取り組みに刺激を受けての取り組みである。最も、横手市議会基本条例に明記されている「積極的な議員相互間の自由討議を行い、市政の課題に関する論点及び争点を明らかにするよう努める」、「委員会における政策立案及び政策提案を積極的に行う」という記述に基づいての当然の行動と言える。

懸案事項である横手市の施設展望と次年度の組織機構改革についての論点整理。そして、先月の行政視察の振り返りから、今後委員会として具体的に何を行っていくのかという話し合いと、改めて横手駅東口再開発に関する議員間討議を行った。



ホワイトボードによる「議論の見える化」は想像以上の効果を発揮しているし、先輩方からも好評だ。

そして、会派の違う議員とはなかなか普段じっくりと話をする機会は少ないのだが、こうやって「クロアチア柄」のテーブルクロスを引き、リラックスした雰囲気で話をすると、より興味深いやりとりが展開される。

論点整理を超えて派生した様々な話の方が、「それ、いいね!」と、むしろ盛り上がったりもする。

改めて、議員同士で話し合いをすることの重要性が身に染みている。同じことを、当局ともやっていかなければならないのだ。

そのためのチーム議会としての新たなチャレンジを、市長は、当局は、その真意をしっかりと理解をして受け止めてくれるのだろうか?


そして、昨日は決算特別委員会総括質疑の届け出日であった。

委員会審査において改めて浮き彫りになった課題に、議員間討議によって明らかになった視点を加えながら、質疑に臨みたいと思う。以下、通告内容をそのまま掲載します。

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農商工の連携と部局横断のあり方について

1)6款1項3目農業振興費「農業ブランド創造事業」と、7款1項2目商工業振興費「横手産品販路拡大事業」について。それぞれの事業目的と具体的成果を踏まえた、今後の方向性を問う。

2)横手市の海外戦略全般について、目的は何か。これまでの取り組みを総括し、今後のねらいと具体的目標を問う。

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総括は一問一答で30分一本勝負です。19日(水)のおそらく午後からでしょう。
私を含め4人が届け出をしているが、質問内容は「除雪」と「農業ブランド」に集中。

傍聴orネット中継にご注目いただければ幸いです。

並行して、議会だよりの原稿締め切りもあり、今日は委員会視察について執筆。

予習をしてから現地で話を聞き、このブログで報告し、改めで委員会で振り返りを行って、それを踏まえて原稿にまとめるという具合に、同じことを4回学ぶというのは、もしテストをやったらかなりの高得点になるだろう(笑顔)

感想文からの脱却…10月15日発行の議会だより、更なる進化を遂げた『あなたと市議会・56号』にご注目下さい。



災害の時代。

2018-09-08 16:07:01 | 日記

西日本豪雨の復旧が進められているさ中、強烈な台風21号が日本列島に大きな爪痕を残していったと思いきや、今度は北海道で震度7の地震である。

途方に暮れる観光客の姿。言葉が伝わらないということは正確な情報も伝わらないということで、関西国際空港の孤立もそうだが、インバウンドと躍起になる一方で、こうした備えやケアの必要性を痛感している。そして、台風の影響であろう大規模な土砂崩れも発生し尊い命が奪われてしまった。ここに、被災された皆様に謹んでお見舞いとお悔やみを申し上げる次第です。

そして、全道の停電。まだ復旧の途中だと聞いているが、東日本大震災以降、国内におけるエネルギー・電力をめぐる状況が大きく変わってきているはずなのに、こうした事案が起きてしまった事をしっかりと検証しなければならないと思う。

横手市においても、台風によりリンゴをはじめ果樹への影響が深刻で、被害額は概算の速報で5800万円。落下した果実の一斉処分にも乗り出しており、今議会中に市としてより具体的な支援策が提示されるものと思う。

今、どこを「被災地」と呼んだらいいのだろうか?

とにかく、これだけ災害が続くもはや国難ともいうべき平成時代幕引きの今を、皆で力を合わせて乗り越えていかなければならない。

地球温暖化の影響からなのか、ステージが1段上がっている猛暑、集中豪雨、台風、そして豪雪に対応可能な強靭なインフラを整えること。そして迫りくる大規模地震に備えることが、住民の命を守るために政治行政が果たさなければならない責務であるように思う。

「金がかかる」ことをできない理由にするのであれば、それを含めたグランドデザインを示すべきではないのか?

開会中の9月議会は3日間の一般質問を終え、舞台は委員会審査に移る…


追伸・北海道の仲間たちは、「星が綺麗なんです」と前を向いている。
一つ一つの災害を乗り越えてきた我々全若は、全国ネットワークでこの想いを共有し、心ひとつに、それぞれの故郷を守るために行動していかなければならない。


一般質問…市民との対話を考える。

2018-09-04 23:40:46 | 日記

台風の多い年ではありますが、最強クラスの台風21号が各地で爪痕を残しています。
関空の映像は衝撃的でした。まずは各地の皆様にお見舞い申し上げながら、横手も風が強まってきています。被害が拡大しないことを願うばかりです。


さて、開会中の9月議会。今日から一般質問が始まりました。

「市民の皆さま、議会の皆さまと協議しながら・・・」という毎度お決まりのフレーズ。
そして、内部調整すらなされてない中での提案は、相変わらずの場当たりに映る。

来年度予定している市役所組織機構の改革案。

方向性は理解するが、理想と現実の間にある深く大きな溝を理解しているのだろうか?

「地区交流センター」と称して地域課題の解決を地域に促す一方で、どこまでが行政としての役割なのかを明確にしておらず、地域局に訪ねてくることを前提にお客様対応をどうするかという受け身の姿勢。

それでどうやって、地域と協働し、市民と協働し、多様化し山積し続ける地域課題が少しでも解決の方向に進んでいけるというのだろうか?

行政課題説明会の際、新たな組織機構再編について市民との対話をどのように考えているかを問うたところ、今のところ「想定はしていない」そうだ。地域づくり協議会があった昨年度までであれば、地域に説明するという一応のプロセスがなされていただろうに。

こうして、地域との対話の窓口を失った今、住民不在のままに、新しい市役所組織がつくられようとしているように見える。


施設展望、グランドデザイン。

「あれもこれもではない」と言いつつも、いつまでにどうやって「あれかこれか」の選択をするのだろうか?
「諦めざるを得ない施設」をどうやって決めるのだろうか?市民アンケートをとってしまった後に…

「合併特例債が、これ以上ない有利な財源」だということは分かります。だからどんどん借金してもいいですよという単純な話にはならないような気がする。

必要な投資を否定しない。

しかしながら、その投資がいかにして市民に還元され、その投資をどれ位回収することができるのか。何が必要で何が不必要なのか、どこまでだったら「将来世代の選択肢」を奪わないのかという根本的かつ大局的な議論をすることが、グランドデザインを語るということなんだと思う。

私的には、近い将来必ず向き合わなければならなくなる施設が、グランドデザインで想定されていないというのも不安要素だ。


こういう状況の中で、一体当局はどのようにして市民と向き合おうとしているのだろう。議会は議会として、我々広報広聴委員会が中心となって、議会改革の視点も加えながら、市民との対話の在り方を模索し具体化しようとしている最中だ。

議会は動く。さて、当局は?