奥 山 豊 和 (おくやま とよかず)公式ブログ

培った経験と人脈を活かし、生まれ育った故郷を元気に。
対話重視、市民が主役の市政運営を取り戻します。

あるものを活かすという揺るぎない意志 ~京都で若市議研修会 Part1~

2016-01-28 23:26:03 | 日記

昨日は午前中にタブレット端末導入推進会議、午後は行政課題説明会が行われた。

行政課題説明は何と15項目。これだけボリュームがあると初めから駆け足の説明・質疑となってしまうし、何度も挙手することを躊躇してしまう。

それでは本末転倒だし、私は夜までかかったって、無制限で議論が出尽くすまでとことんやるべきだと思っている。

不都合なら朝イチから始めるとか、日にちを分けるとか、方法はいくらでもあるはずである。

市が抱える課題が15個もたまるまで会議を開かないというのは意味が分からないし、どうせなら月1回の定例会にしたっていいと思う。

市の政策決定への関わりという意義を考えると、幹部職員、全議員が一堂に会した場所で議論することは大切なプロセスである。

個々の議員が担当課に直接行って、課題を聞いたり意見を申し述べればいいというものでもないと思う。

今後の在り方について、ぜひとも検討をお願いしたい。


さて、九州沖縄にも雪が降るという中で、25日(月)、26日(火)の2日間にわたり、京都市を会場に全国若手市議会議員の会役員会・研修会が開催された。

関ヶ原のあたりで新幹線が遅れたり、北陸道が通行止めとなるなど、皆さん移動に相当苦労されたようであるが、北は北海道、南は九州から全国の同志が古都・京都に集結。

まずは今年度2回目の役員会を開き、18歳への選挙権引下げを受けての若者の投票率向上、そして、引き続き地方創生に関する研修会に力を入れていくこと。そして、現会員467名を今年度中に500名の大台に乗せたいということを確認した。



京都市役所。

重厚なたたずまい。内部も財務省の雰囲気と似ている。

午後からは、関西ブロックと合同で研修会が行われた。



1コマ目は、「市民性と持続可能な地域づくり~社会的投資が開く地域社会~」と題し、龍谷大学の深尾先生のご講演を拝聴した。

先生は、2009年に公益財団法人京都地域創造基金を設立されており、「山ほどある地域の中のお金の流れ、それを活かす術を持っていないだけ、いかにして域外への資金流出を抑えるか。あるものを繋ぎ、引き出し、活かすこと」の大切さを語られていた。

可視化。

お金の使い道をそうすることによって、便利さへの対抗として消費行動を変えられるというご指摘がとても印象に残っている。

自治組織をつくることを目的とするのではなく、意味合いをきちんと見える化することの大切さを学んだ。


続いて、「地方創生をどう捉えるか」というテーマで、京都府立大の窪田先生のお話。

同行された先生のゼミ生からは「増田レポートの概要と政府の政策について」ということで、卒論のテーマを発表頂いた。

彼女は卒業後、ふるさと島根に帰るそうである。

「まわりの友達は、公務員か金融関係以外まず地元に帰ることはない」

という言葉が現実を象徴しているような気がしている。

彼女は違う道で頑張るそうだ。

地方創生とは「強いられた自己改革」。

どういうことをせよということを国ははっきり言っておらず、どんなことを具体的にどうするのかということは自分たちで決めなければいけないのである。

先生はいろいろな自治体の総合戦略策定にも携わっているようで、「地域の特性をあまり考えずに戦略をつくっているところも多い」、「不確実性の高い事業の効果測定と分析」の大切さ。また、議員として総合戦略の実施をチェックするというよりも、「政策評価、地域の知や力の結集、先進事例の調査などを踏まえた政策提言を期待する」とエールを頂いた。

1日目はこれで終了。

懇親会の後、出発前に教えて頂いていた京都秋田県人会関係者が経営するというお店へ。

ホテルから西にまっすぐ歩いて10分ほどの所だった。

古い町屋のいい雰囲気。

店長さんとお話することができた。

つい先日県人会の会合が開かれたそうで、機会があればまたゆっくり訪れたい、酒呑みにはたまらない(笑)イイ感じのお店だった。

お世話になりました。


2日目は、京都市役所・行財政局・資産活用推進室・学校跡地活用促進課長より「学校跡地の活用について」ご教示頂いた。

全国各地、どこの自治体でも少子高齢化による学校統合、その跡地利用というのが重くのしかかっている大きな課題だという話が参加者の中から出されていた。

京都の歴史文化、伝統の象徴とも言えるのだろうか、

番組小学校。

京都の小学校の生い立ちは、明治維新後衰退の危機にあったという歴史的背景がある。

京都の町衆は「京都の再興は人づくりにある」と考え、明治2年に町の区分であった「番組」(今でいう碁盤の目の1ブロック)を単位として64の番組小学校を「かまど金」、つまり地域でお金を出し合って立ち上げたもので、「地域の子どもは地域で育てる」という高い志、まさに我が国の近代的学校教育制度の先駆けであり、総合庁舎的、地域の交流施設的な要素もあったそうである。

その後、昭和60年初頭には少子化が著しくなり、特に都心部である上京・中京・下京区での人口ドーナツ化現象により、子どもが4分の1までに減少するなど、小学校の大半が学級数6~11の小規模校となった。

私たちの市も含めどこもそうなのだろうと思うが、少ない児童数というのは一人ひとりに目が行き届く反面、多くの友達と切磋琢磨し合うというより良い教育環境というものを考えた時、やはり保護者や地域の方々から教育上の諸問題が指摘されるようになったそうである。

それから、平成4年から順次学校統合が進められ、跡地活用は市の基本方針を下に進められることになる。

原則、土地売却せずに貸付けが基本。

地域のお金でつくられた学校、その歴史的経緯は今もなお脈々と生き続けており、その事を重く受け止めている証である。

また、現市長は教育長出身いうこともあり、学校の跡地利用には強い思い入れがあるようだ。

取り壊しや売却ではなく、貸付をして既存校舎をリニューアルするという方針。民間運営になっても、地域の避難所や消防の詰所などの機能は残し、地域の交流の場、運動会なども行われている。

歴史ある街なので当然であるが、掘れば必ず何か出てくるということもあり、埋蔵文化財に配慮するというのはもちろん、建物の高さ31mという制限もある。

昭和初期に建てられた小学校はそれだけで価値があり、登録有形文化財にも指定されている。西洋モダンと言うのだろうか、とてもいい雰囲気の建物だということが、必ずしも全国一律にあてはめられない要素ではある。

しかしながら、「これからの地域コミュニティの方向を探りながら、明治の町衆から引き継がれてきた使命を21世紀に向けて新しく活かすことを考えなければならない」という揺るぎない意志が根底にあるのである。

その後、閉校20校の内10校の跡地活用が決まるが、京都市の財政難という事情もあり(世界の京都が財政難なのかと正直驚いた)、その後の跡地利用が進まない一方で、東山区や南区などでも学校統合が進んだことから、新たな跡地活用に関する新方針を策定し、それに係る市民等からの提案制度も導入された。

また、跡地活用を希望する事業者等の登録制度も進められ、その登録情報を基に早い段階で地域へ情報提供し地元要望をきめ細やかに事業者のプランに反映させるという取り組みも行っている。

旧清水小学校は、ホテル又はブライダル施設として生まれ変わることが決まっており、民間利用と言えども校舎の保存再生、避難所機能の維持、自治会館や地元用倉庫スペースの整備、地域との連携というのが事業者募集の要件となっている。

まさに、地域と共に。

校舎が生まれ変わっても地域活動を確保し、地元合意を得て計画を進めること。事業策定には地域との連携を明記し、具体的内容について地元・事業者・市が定期的に協議を続けるなど、学校の歴史的経過、地域活動の拠点として活用している現状に最大限配慮した取り組みがなされているのである。

このことは、私たち横手市においても重く受け止めなければいけない要素である。


あるものを活かす。

そして、身の丈。

風土・背景は違えども、それが、人口減少・少子高齢化社会を生きるということ。地方創生の具現化。故郷を次の世代に繋げるために、絶対に外してはならない視点であるということを強く確信した次第である。

残念ながら、今の横手市には欠けていると言わざるを得ない。


その後、昼食を挟んで、担当課長が「跡地活用の一番の成長株」だと太鼓判を押す「京都国際マンガミュージアム」へ。

興奮しっぱなしの素晴らしい施設だった。

長~くなってしまったので、続きはまた・・・


追伸・京都は「約束の場所」だと前回申し上げた。タイムリミットが迫る中、当時の記憶とスマホのナビを頼りに訪ねてみた。

お分かりの方もいらっしゃると思うが、エピソードは次の機会に。











議員の感覚。

2016-01-23 22:40:02 | 日記

約2週間にわたる地元活動もひと段落し、気が付けば1月もあとわずか。

頂いた貴重なご意見、お言葉をしっかりと受け止めてこれからも活動して参りたい。
地元活動は政治に携わるものの原点である。


それでは、今週の主な活動を振り返ってみることにしたい。

まず、19日(火)。

十文字文化センターを会場に行われた「十文字地域小学校統合検討委員会」に横手市議会総務文教常任委員としてオブザーブ参加。

新たな建設場所について議会で出された提案に対する地元の反応はどうなのだろうと、興味深く委員の皆さんの発言を拝聴した。

「子どもたちの目線で・・・」という発言が印象に残っている。その通りだと思う。

市教委の方針もごもっともである。

地域が望む統合スケジュールに支障が出ないように、丁寧に合意を得ながら進めて頂きたい。

議論の詳細は伏せるが、率直に感じたこと。

議員とは、国・県・市町村に関わらず、地域住民の負託を受けて公の場で、公の立場で発言をさせて頂く機会を得ている。
その責任の重さは申すまでもないことである。

そういう意味で、「地域の声を届ける代弁者」としての役割、「住民目線」という感覚は当然のことながら持ち合わせていなければならない。

しかしながら一方で今の時代、あれもこれもなんでもできる時代ではないという現状を考えた時、右から左へ伝えるだけのメッセンジャー的役割だけで果たしていいのだろうかと思う時もある。

もちろんいつの時代も、夢を語り人々を導くというのは、政治家の使命、存在意義である。

将来を見据え自分の想いを込めた発言、または政策提言をする時に、果たしてそれが、市民の感覚、感情とズレが生じてはいないだろうか。そういうことを常に自問自答しながら、慎重に言葉を選んでいかなければいけないということを痛感した次第である。

いずれにせよ、決めるのは十文字地域の皆さんである。今後の議論に注視して参りたい。

検討委員会名簿には、私の大切な戦友の名前が。
会議終了後、少しだけ言葉を交わすことができた。

ぜひ、これからもそういう感覚で、子どもを預ける親の立場で議論をリードしていってほしい。


20日(水)。

午前中は「タブレット端末導入推進会議」。

経営企画課の協力とこれまでの委員長の采配、各委員の多角的積極的な発言により、思った以上に議論が進んでいる。何とか新年度に向けて形にできるのではないだろうか。

今後は、議員全員の意思統一を経て、来年度予算編成に向け詰めの作業を行い、同時に運用規定など細かな部分の調整を進めていくことになろう。

なぜ、議会にタブレットが必要なのか・・・

説明責任は私たち議員にある。

昨年からの議会改革特別委員会で積み重ねてきた議論、先進地の視察で学んだことを下に、「何のために?」という原点をしっかりと踏まえつつ責任を果たして参りたいと思っている。


午後からは、「消防職員意見発表会」が行われ、消防議員連盟所属議員にご案内頂き初めて参加させて頂いた。



10名の若手職員の素晴らしい発表に耳を傾けた。

5分間という決められた時間の中で、皆さんよく練習されてきたと思う。規律正しく、原稿を見ずに堂々と語る姿はとても頼もしかった。

なぜ消防士を志したのかという話も盛り込まれており、それぞれ個性的ですぐにでも実現すべき政策提案も多々あったように思う。

いぶりがっこ小屋から出る煙を火災と勘違いしたというエピソードは、横手ならではであった。

最優秀賞受賞者は県大会に進むことになる。

ぜひとも横手市消防本部を代表して、堂々と頑張ってきて下さい。

参加された皆さん、この経験はきっと今後の消防人生に大いに役立つことでしょう。お疲れ様でした。


21日(木)は、大雄地域局にて地元議員に対する農林部長からのレクチャー。

地域価値創造構想の理念は大いに共感するところである。

将来の横手市農業、もっと言えば横手市を維持していくために、若き農業者や担い手を育成する入口の事業に力を入れるというのは待ったなしである。

一方で、そこで学んだ担い手がそれぞれの地域に帰り、地域農業を支えていく大きな柱として活躍して頂けるように、受け皿となるべく集落営農・法人化の益々の推進というものも出口対策として同時に進めていかなければならないと考えている。

一年一年、状況は厳しくなっていく。

地域農業を守るということがいかに難しいことなのかということを痛感している。

横手の農業が生きる道、すなわち横手市の存亡がかかっている大切なテーマである。


明日は、地元ゆとりおん大雄の新春の集いに参加。
利用促進のためのイベントである。

週明けは、全国若手市議会議員の会役員会・研修会のため関西に出張する。

京都は、約束の地。

向こうは明日以降大荒れの天気のようだ。十分な警戒を!
どうか、予定する飛行機が欠航になりませんように。

地域に根差した活動をし、外から地域を見るための感性を育む活動。どちらも大切である。





新年会と地元活動。

2016-01-17 22:10:00 | 日記

久しぶりの投稿となりました。決して何もしていなかったわけではありません(笑)

新年会にお誘い頂きながらも、比較的公務があまりないこの時期、地元活動に精を出しております。

全国的に暖冬と言われているが、ここ最近しっかりと雪が降っている横手市。

雪に行く手を阻まれなかなか機動力を発揮することはできないが、日ごろの運動不足の解消もかねて、じっくりと徒歩で地元をまわっている。

通りがけに、昨年閉校した母校・阿気小学校へ。



7本の赤松が雪の重みで折れてしまわないか心配だ。

時間の経過は老朽化が進み、施設の価値を下げること、可能性を奪うことに他ならない。

近所の方々と少しお話をさせて頂いたが、何とか地域のために母校を活かしていかねばと思う。

きちんと将来を見据えながら、地域の人たちが集えるような、この場所に子どもたちの元気な声を取り戻す方法を一緒になって考えていきたいものである。

何気ない会話の中で気づかされること、思い出すこと。

この時期しかできない貴重な活動を大切にして参りたい。


15日(金)は、横手商工会議所の新年会へ。



日頃からお世話になっている方々に新年のご挨拶をさせて頂きました。

地元選出の国会議員の先生方、秘書さん方が多数出席されている中に、金田先生の代理で遠路お越しいただいた先輩秘書の姿が。

今でこそ選挙区は違えども、かつて全県選挙区の参議院議員としてお世話になったご縁で、こうして今も変わらずお声掛け頂いている横手商工会議所のお心遣い、それに応えてきちんと代理を出す金田先生の気遣いに敬服している。

久しぶりに色々とお話できてよかったです!

地域の雇用を守り、地域経済の牽引役たる地元企業が発展してこそ横手市が活性化するのであって、そのための取り組みをこれからも皆様と手を携えながら尽くしていきたい。引き続きご指導よろしくお願い致します。

年末年始の気分も終わり、週明けからは会議もセットされるなど日常が戻りつつある。

油断しているとすぐに季節は移っていく。

一日一日を大切にしながら、2016年もしっかりと成果を残していきたい。










仕事始め。

2016-01-07 22:21:14 | 日記

あけましておめでとうございます。

全国的に暖冬の中で、新しい年2016年が幕を開けた。

4日(月)の横手市新春賀詞交歓会から仕事はじめ。

会場内では横手市の物産販売に加え、ふるさと納税のPRも行われていた。素晴らしい!



市内の各種団体や企業の皆さん、市職員の皆さんと懇談。会場を一巡する前に時間切れとなってしまった、残念!

今年もよろしくご指導お願い致します。


翌、5日(火)は地元大雄消防団の出初式へ。

平日の開催ということもあり、昨年に比べ団員の参加者は少なめ。地元の班でも仕事が始まっている人が多く、ぜひとも団員として一緒に参列したいなと思っていたが、先輩議員が勤続表彰を受けられることから、僭越ながら昨年に引き続き議長代理にて祝辞を述べさせて頂いた。

市町村合併から10年。消防団が統合せずこのように分かれて出初式を行っているのは、県内ではもう横手市だけだそうだ。消防分署の再編計画と合わせ、いずれ議論になっていくことだろう。

しかし、そのことが団員の減少につながってしまうようでは本末転倒だし、それぞれ仕事や家庭を持ちながらの消防団活動だということも考えれば、万が一の時の出動態勢の在り方、団員が活動しやすい体制にしていかなければならない。

消防団が地域にいてくれること。

その事が地域住民にとってどれ程心強いことか。日常の訓練や火災予防活動の延長線上に地域の見守りや声掛けも積極的にしていくことが、「自分たちの地域は自分たちで守る」という崇高な消防団精神の結晶なのだと思う。

消防団は地域の若い力。地域の活力は若い力。

自分たちが地域を引っ張っていくという気概を持って、地域活動にも積極的に取り組んで参りたい。

昨年は大雄地域で2件の火災が起きてしまったが、今年はぜひとも無火災を達成し、大きな災害に見舞われないことを願ってやまない。


今年の目標。

一行日記として、日ごろ気づいた些細なこと、感じたことを記していくことを心がけたい。
感性を磨くためにも必要なことだと思っている。

・・・全てをここには書きませんが(笑)。

有難いことに、期待して見て下さっている方もいるこのブログももちろん、主に議会活動報告が中心になろうかとは思うが大切にしていきたい。


横手市がこれから新たな歴史を刻み次へのステージへと向かうためには、これまで以上に広い視野で判断し、俯瞰した物事の考え方が必要になってくる。

横手全体が一つになり前に進んでいく取り組みと、日々の生活の安全安心、賑わいや憩い、交流の場を確保していくための拠点づくり、その拠点を担う人づくりをバランスよくやっていかなかればいけない。

外から人を呼び込み、若い世代が地域に定着できるための政策提案を与えられた立場で一生懸命にやっていく決意である。


改めまして、引き続きのご指導ご鞭撻の程お願い申し上げ、年頭にあたり決意表明、ご挨拶と致します。